観戦記2537 WBCヘビー級王座戦 デオンテイ・ワイルダーvsドミニク・ブリージール | 人生マイペンライ

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《本日のTV鑑賞》

 

3団体統一ライトヘビー級王者のアルツール・ベテルビエフvsWBAスーパー王者ドミトリー・ビボルの統一戦の方が決まりそうな雰囲気だが、ウェルター級の3団体統一戦王者エロール・スペンスvsWBOウェルター級王者テレンス・クロフォードの4団体統一戦延期は、2023年に実現するのだろうか!?そして2022年末には、4月29日にサウジアラビアで決定!と、まで報道された初の4団体統一ヘビー級王座戦 タイソン・フューリーvsオレクサンドル・ウシク。しかし、その後の報道は途絶えて残り2ヶ月となり4月開催は無いのだろうな・・・・

元4団体統一クルーザー級王者のウシクが、ヘビー級でも大きいフューリーに対して増量中との報道もあったが、あの3団体統一クルーザー級王者のデビッド・ヘイが身長213cmのWBAヘビー級王者ニコライ・ワルーエフに挑戦した(44kg差!)時のように動き廻るしかないように思うが、フューリーも120kgの体重とは思えない軽やかな動きを魅せるから増量で対抗なのか!?

これだけ体重区分が細かいボクシングの中で、ヘビー級90.719kg以上というファンタジー感がある階級の魅力。そのスーパーヘビー級のタイソン・フューリーとの初対決に、前戦のルイス・オルティス戦214ポンド(97.41kg)より 『観戦記1967』 絞った212.5ポンド(96.4kg)で登場した。世界中が呆れたWBCのみが制定したブリッジャー級224ポンド(101.6kg)よりも軽く、クルーザー級200ポンド(90.72kg)なら最強なんじゃないかと思ってしまうワイルダー!

 

1985年10月にアメリカのアリバマ州で生まれた‘The Bronze Bomber‘デオンテイ・レシャン・ワイルダーは、大学進学後にアメフト(NFL)バスケット(NBA)を目指すつもりが当時の彼女が妊娠。しかし生まれた娘さんが難病らしく、治療費の為に仕事を掛け持ちしながら2005年に20歳からボクシングを始めたらしいエピソードも・・・ 2007年にはナショナル・ゴールデングローブで優勝~全米選手権で優勝も、世界選手権は1回戦負け~2008年の北京オリンピックで銅メダルを獲得し、アマチュア戦績公式戦はわずか21勝3敗でバルセロナ五輪の金メダリストで元6階級制覇王者のオスカー・デラ・ホーヤ率いるゴールデンプロモーションと契約しプロ転向。

2008年11月に、イーサン・コックスを2RにKOしてデビュー~25連勝25KOで注目を集め、2012年12月に13戦全勝ケルビン・プライスとWBCアメリカ大陸ヘビー級王座決定戦で争い3RにKOし王座栄冠

 

ノンタイトル戦を2連勝し、2013年8月に元WBOヘビー級王者のセルゲイ・リャコビッチを1RでKOしWBCアメリカ大陸ヘビー級王座の初防衛に成功~10月にニコライ・フィルタを4RにKOし、全勝全KOでWBC3位までランキングを上げる~2014年3月に、WBCヘビー級挑戦者決定戦としてマリク・スコットと対戦し1RでKOし挑戦権を獲得 『観戦記805』 2015年1月に、バーメイン・スティバーンのWBCヘビー級王座に挑戦した試合は初判定となるも大差判定勝ちし、アメリカに7年半振りにヘビー級王座をもたらせる。

 

しかし、右手の人差し指を骨折してしまう~それでも6月には、初防衛戦でWBC7位のエリック・モリナを地元のアラバマで4度のダウンを奪い9RにKOで初防衛成功 『観戦記934』 9月の2度目の防衛戦も、地元アラバマで日本のリングにあがり竹原虎辰選手を6RにTKOで勝利しているWBC11位フランスのヨハン・デュオパを迎え11RにTKO勝ち 『観戦記1003』 WBCからランキング1位のポベトキンとの防衛戦の指令が出るが、2016年1月の3度目の防衛戦はWBC8位のアルツール・スピルカを9RにKOして3度目の防衛に成功~試合後にはタイソン・フューリーがリングに上がり大混乱!

次期防衛戦はポベトキンと対戦か!?と思われたが、ポベトキンに禁止薬物の陽性反応が出る・・・・ワイルダー陣営は損害賠償の訴訟、ポベトキンは名誉棄損の訴訟を起こす事態となる。そして7月には、WBC9位のクリス・アレオーラと防衛戦を8R終了時TKO勝ちして4度目の防衛に成功 『観戦記1374』 この試合でワイルダーは右の拳を骨折、上腕二頭筋を断裂して手術を受ける。

 

そして、2016年12月にWBC12位のアンジェイ・ワウルジクとの防衛戦が発表されるが、2017年1月になりワウルジクのドーピング陽性反応で中止~元WBAヘビー級暫定王者のルイス・オルティスが名乗りを上げるが、オルティスも過去のドーピングがありワイルダーが拒否!?そして、2月にWBC8位のジェラルド・ワシントンの挑戦を5RにTKOで降し5度目の防衛に成功 『観戦記1531』

 

様々なビックマッチが決まらない中、6度目の防衛戦の挑戦者は!WBC1位、ワイルダーに王座を奪われたバーメイン・スティバーンにリターンマッチのチャンスが来るが、ワイルダーが1Rに凄まじいKOを魅せる 『観戦記1880』

 

2018年3月に、元WBA暫定王者でWBC3位のルイス・オルティスを大激闘も10RにTKOで降し7度目の防衛に成功 『観戦記1967』

 

そして12月に、元3団体ヘビー級統一王者のタイソン・フューリー防衛戦で最終ラウンドにダウンを2度奪う大激闘もドローで8度目の防衛に成功 『観戦記2257』

 

そしてワイルダーにDAZNか高額オファーも来るが断り、WBCからの指名挑戦者はWBC4位のドミニク・ブリジール!

 

1985年8月にアメリカのカリフォルニア州グランデールで生まれた‘Trouble‘ドミニク・ブリージール(ドミニク・ブラゼール)は、大学まではアメリカンフットボールで活躍~アメリカに優秀なヘビー級を育てようという企画から、23歳でボクシングを始める~2012年の全米選手権スーパーヘビー級優勝し、8月のロンドン・オリンピックに出場。1回戦で敗退したが、現IBFヘビー級王者でロンドン・オリンピック金メダルのアンソニー・ジョシュアの決勝戦をリングサイドで「いずれ戦うかもしれない」と、いう思いで観ていたらしい。オリンピックから3ヶ月月後の2012年11月にデビューし、10戦目と16試合目に初の判定勝利はあるもののそれ以外は総て4R以内に決着をつけている。身長200cm、リーチ207cm、体重114kgとまさに現代のヘビー級で戦っていく為の体をもっている。同じアメリカのヘビー級のチャールズ・マーティンと出世争いをして対決の機運も盛り上がったが、マーティンはIBFヘビー級王座決定戦へ~ブリジールは、WBCヘビー級王座挑戦者決定戦を兼ねたと云われたWBC米大陸ヘビー級王座決定戦でWBC19位のアミール・マンスーンと闘い5R終了時TKO勝ちで王座獲得 『観戦記1199』

 

6月にWBCではなく、IBF王者のアンソニージョシュアに挑戦も7RにTKO負け 『観戦記1302』

 

2017年2月に再起し、イズマブ・ウゴノーに5RでKO勝ち~11月にも、エリック・モリナを8R棄権に追い込む~2019年12月に、カルロス・ネグロンに9RでKO勝ち。

 

この試合で前戦より5kg増量し、101kgで挑むワイルダー。しかし、ブリジールは116kgで仕上げてきている!フューリー戦では20kgの差がありながら2度ダウンを奪ったワイルダーが、アンソニー・ジョシュアが7Rで倒したブリジールに対してどう闘うのか!?

 

2019年5月18日 WBCヘビー級王座戦 デオンテイ・ワイルダーvsドミニク・ブリージール

 

デオンテイ・ワイルダー 40勝39KO無敗1分 9度目の防衛戦

 

ドミニク・ブリージール 20勝18KO1敗 WBC4位

 

1R、お互いに距離を取りながら左を突くが、ワイルダーの方が速い!それでも正面から左を突き、下がらないブリジール

 

廻りこんだワイルダーが、早くも右が浅いながらヒットさせる!

 

ガードを固めるブリジールに、ワイルダーはお構い無しにワン・ツー~左フック!

 

それでもブリジールは前には出るが、パンチは出なくワイルダーが長いワン・ツー!

 

ブリジールは左を伸ばしながら突っ込むが、ワイルダーは左で止めて右を振りかぶる!

 

ブリジール効いた!ワイルダーは、またも大きく振りかぶった右!

 

もう、止まらないワイルダーがムチャクチャに殴る!

 

このままワイルダーが極めてしまうのか!?しかし、ブリジールも必死に右カウンター!

 

一旦、お互いに距離を取る~ワイルダーがスッと入りワン・ツー!

 

ストンっと真下に崩れたブリジールは、そのまま大の字に倒れる!これは終わったか!?

 

なんとか立ち上がろとするブリジールも、レフリーのカウントは10を数え終了!

 

なんと!なんと!デオンテイ・ワイルダーが、これぞヘビー級という試合を魅せて137秒でKO勝ち!いやぁ~これぞデオンテイ・ワイルダーだなと豪快なパンチというよりブン殴って暴力的なKO劇。SHOEW TIMEで放送された視聴者数は80万件での視聴だったらしく、やはりアメリカのボクシングはヘビー級を感じさせる数字。

ワイルダーは、この試合の前にDAZNからの1億ドルのオファーを蹴ったらしく、SHOEW TIMEでのメガマッチは決まらず半年後に経済的なフォローの為にもルイス・オルティスと再戦。2度目の世界王座挑戦も木端微塵に砕かれたドミニク・ブリジールは、1年9ヶ月後の2021年2月にオットー・ワリンに判定敗けし引退。

 

★2週間後のアンソニー・ジョシュアvsアンディ・ルイス戦でヘビー級は混沌 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村