観戦記2534 WBCクルーザー級シルバー王座戦 イルンガ・マカブvsエリック・フィールズ | 人生マイペンライ

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井上尚弥選手がバンタム級王座を4団体返上し、続々と王座決定戦が組まれていく。WBSSで4団体統一して、まさに敵がいなくなり階級が上げるのはロマンがあるが・・・・なんか、次の王者達が格下に見えてしまい微妙な気持だ。WBSSで4団体統一は、第1回WBSSでオレクサンドル・ウシクがクルーザー級を4団体統一 『観戦記1815』 『観戦記1968』 『観戦記2151』 ウシクは4団体統一戦王座戦を、4ヶ月後の2018年11月に元WBCクルーザー級王者のドニー・ベリューの挑戦を8RにTKOで降す 『観戦記2277』 そしてベルトを全て返上してヘビー級へ上げる。

クルーザー級(90.719kg)という体格とパワー、スピードが無いと王者になれない日本には設定もされていない階級。アジアでも4団体の中でも、西アジアでカザフスタンのベイブト・シュメノフがWBAで王者になっただけ。クルーザー級ではアメリカや欧州の王者がほとんどが、競技人口の問題もあるがアフリカ大陸からのクルーザー級王者は少ない。WBA、IBF、WBOは0人で、WBCではコンゴ出身のアナクレト・ワンバWBCクルーザー級王座を7度防衛する名王者だったがフランス育ちでアマチュアからフランスでキャリアを積んだ。

そして同じくコンゴ出身のクルーザー級で、デビューから南アフリカでキャリアを積みモナコで掴んだWBCシルバー王座の防衛戦で南アフリカで錦を飾ったのがイルンガ・マカブ!

 

1987年11月に中部アフリカに位置するコンゴ共和国の西カサイ州に生まれたイルンガ・ジュニア・マカブは、非公式の試合で8連勝して南アフリカに出る~2008年6月に南アフリカのハウテン州でデビューするがクヘエニー・フランフェンに1RでKO負け。マカブは英語が分からず、レフリーにKO負けにされたと話す~直ぐに再起し9連勝9KOして、2011年11月にペドロ・オタスを11RにTKOで降しWBFクルーザー級王座を獲得。

2012年3月に、マイケル・ベンガを5RにTKOで降す~2013年2月には、ゴリタ・ゴルギランザを4RにTKOで降しIBFクルーザー級ユース王座を獲得~王座を返上し、2013年3月にタマス・ロディを3RにTKOで降す 『観戦記2335』

 

2013年7月には、ディミトロ・クッシャーを2-0の判定で降しWBCクルーザー級シルバー王座を獲得。

そして早くも8月に初防衛戦で、アメリカのエリック・フィールズを迎える!

 

アメリカのオクラホマ州に生まれたエリック・フィールズは、アマチュアでもゴールデングローブでも活躍。2006年7月にコネチカット州でデビューし、ティム・ハリスを1RにKOする~さらに10連勝8KOするも、2008年4月にNABOクルーザー級王座決定戦でオラ・アフォラビに10RでTKO敗け。

2009年1月に再起し、フランシスコ・マイルズに2RでTKO勝ち~さらに10連勝6KOして再び地域王座戦へ移動む!

 

モナコで掴んだWBCシルバー王座の初防衛戦で、ホームである南アフリカの5つ星ホテルエンペラーズ・ホテルでの1戦!エリック・フィールズは、初の王座を獲得するためにアメリカ以外で初めての試合。

 

2013年8月31日 WBCクルーザー級シルバー王座戦 イルンガ・マカブvsエリック・フィールズ

 

イルンガ・マカブ 14勝13KO1敗 初防衛戦

 

エリック・フィールズ 22勝16KO1敗

 

1R、ゆったり構えたマカブが、歩くように廻る~フィールズが初回からガンガン振っていく!

 

ガードを固めてじっくり見るマカブが、ジャブを上下に打ちながら綺麗なコンビネーション!

 

それでもフィールズは、マカブを押し込んで打ちまくる!

 

2R、フィールズが忙しなく動き打つが、マカブは落ち着いてガッチリとガード

 

マカブは前に出ながらジャブ~ボディー!左!

 

フィールズが押し返してきても、マカブは速いコンビネーションからアッパー!

 

3R、マカブが出てくる~フィールズが細かくジャブを打つも、止まらずにボディーに右を伸ばす

 

フィールズも打ち返してくるが、マカブはガードを固め怯まず左!

 

それでもフィールズは手数を増して打つが、やはりマカブのガードは固い

 

マカブが、フィールズのガードの隙間にコンビネーション~下がったフィールズにマカブは上下に打ちまくる!

 

4R、マカブは、まだまだ慎重に攻める~フィールズもダメージを感じさせず返す

 

マカブは、ガードを固めたまま前に出る~フィールズのガードの隙間にパンチを捩じ込む!

 

フィールズは被弾しているが、とにかく前に出て手を出す

 

しかし、マカブはバックステップしながら打ち終わりを狙う!

 

5R、マカブは極めにいっているか!?ラウンド開始と同時にフィールズをロープに追い詰めるが、フィールズも狙い済ましたアッパー!

 

それでもマカブは、フィールズを追い回して左!

 

フィールズも必死に返すが、マカブは掻い潜って右フック!

 

さらにマカブはフィールズのジャブをダッキングして、左ストレートを打ち抜く!

 

ゆっくり後方に崩れたフィールズ!これは立てないか!?

 

それでもフィールズはなんとか立ち上がるが、ファイティングポーズを取れずレフリーは10カウントを数える!

 

見事に5RにKO勝ちで、イルンガ・マカブがWBCクルーザー級シルバー王座の初防衛に成功!エリック・フィールズは重量級らしい身体ごと当たっていくファイトを魅せたが、重量級では少ないサウスポーのマカブがリズミカルに柔らかくコンビネーションでフィールズのガードの隙間を打ち抜いた。サウスポーでオーソドックスの相手に、ガードの真ん中を割って入るアッパーなどはクルーザー級とは思えない美しいパンチ。

コンゴと言えば、当時のコンゴ共和国はザイールと呼ばれ1974年のモハメド・アリがジョージ・フォアマンを降した「キンシャサの奇跡」が有名だが、マカブも下がりながらロープワーク上手くよく見ながら打ち込んでいた。マカブも2試合後の2014年6月に、コンゴのキンシャサで元IBFライトヘビー級王者のグレン・ジョンソンと対戦。

 

★エリック・フィールズはその後2勝2敗で引退 格闘技blogランキングをクリック⇒格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村