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10月中旬を過ぎたというのに、年末のビックマッチの正式発表が聞こえてこない・・・12月11日の元3階級制覇王者の田中恒成選手とIBFスーパーフライ級王者の石田匠選手のサバイバルマッチは楽しみだが、噂されたゲンナディ・ゴロフキンvs村田諒太選手。そして、このままだとWBAスーパー&IBFバンタム級王者の井上尚弥選手は2021年も1試合だけになってしまう。2021年当初は年末には4団体統一戦ができているかとワクワクしたものだが、WBC王者のノニト・ドネアはWBC暫定王者のレイマート・ガバリョ、WBO王者のジョンリエル・カシメロも指名挑戦。IBFは指名挑戦が厳しいが、コロナ禍で指名挑戦が進まない中でWBC&WBOの指令も当たり前と言えば当たり前。
指名挑戦や挑戦者決定戦には厳格なイメージがあるのはIBFだが、井上選手の2021年の試合もIBF指名挑戦のマイケル・ダスマリナス 『観戦記2181』 村田諒太選手もコロナ禍とはいえ、IBFミドル級王者なら防衛戦を行っていたか剝奪されていたのではないのだろうか!?
そのIBFミドル級は、ゲンナディ・ゴロフキンがサウル・アルバレスとの2連戦の間に 『観戦記1370』 『観戦記2140』 指名挑戦をこなさなくIBF王座を剝奪している。しかも、アルバレスのドーピング問題でゴロフキンが間にバーネス・マーティロスヤンと防衛戦を組むとマーティロスヤンのミドル級の実績不足からIBF王座の防衛戦を認定しなかった 『観戦記1452』
なにせ、IBFミドル級王座挑戦者決定戦を勝ち抜いたまま1年待たされたのがIBF1位のセルゲイ・デレビヤンチェンコ!
1985年10月にウクライナのフォドシアで生まれたセルゲイ・ブヤチェスラボヴィッチ・デレビヤンチェンコは、やはりトップアマで鳴らし2007年世界選手権ミドル級で出場~後の世界ランカーマット・コロボフに準決勝で敗れ銅メダル~2008年8月に北京オリンピックに出場するが2回戦負け~2009年の世界選手権はベスト8。2009年から2014年は世界ボクシング協会(AIBA)主催のワールド・シリーズ・オブ・ボクシング(WSB)に参戦し、後のWBA&WBOスーパーウェルター級王者になるブライアン・カルロス・カスターノに敗けた1敗のみの23勝ち1敗。
アメリカのディベラ・エンターテイメントと契約し、2014年7月にニューヨーク州でデビューしてクロムウェル・ゴードンを2Rに棄権に追い込む~さらにハイペースで試合をこなし、7連勝5KO~2016年7月に、元IBFミドル級王者のサム・ソリマンとのIBF2位決定戦を2RにTKO勝ちする。
2017年8月に、IBF1位のトレアノ・ジョンソンとのIBFスーパーミドル級王座挑戦者決定戦を12RにTKO勝ち 『観戦記2204』
しかし、IBF王者のゲンナディ・ゴロフキンはサウル・アルバレスとの世紀の再戦へと向かいIBF王座は剝奪~そして、こちらもIBF王座の挑戦権を持つIBF3位のダニエル・ジェイコブスと王座決定戦!
1987年2月にアメリカのニューヨーク州で生まれた‘Mlracle Man(奇跡の男)‘ダニエル・ジェイコブスは幼い頃からボクシングを始めたらしく、16歳の2003年に出場したジュニアオリンピック・ウェルター級で優勝~2004年のゴールデングローブ・ウェルター級でフェルナンド・ゲレーロや後のWBAスーパーウェルター級王者のオースティン・トラウトを破り優勝、2004年PALウェルター級で優勝、2005年ゴールデングローブミドル級で優勝、2005年PALウェルター級で優勝、2006年全米選手権ミドル級では後のIBFウェルター級王者のショーン・ポーターを破り優勝。しかし、2007年の オリンピック予選で敗退しプロに転向。
2007年12月にホセ・ヘスス・ウルタドを、わずか29秒でTKOに降しデビューを飾る~さらに連続KO勝ちも、10戦目のエマヌエル・ゴンサレスで初の判定勝利~2009年8月に、後のIBFスーパーウェルター級王者のイシェ・スミスを破りNABO北米ミドル級王者を獲得~2010年5月にも、フアン・アストルガを2RにTKO勝ちでNABFミドル級王座も獲得~7月にディミトリー・ピログとWBOミドル級王座決定戦で闘うも、5RにTKO負けで初黒星を喫し王座獲得ならず。
12月にジェシー・オルタを5RにTKO勝ちで再起し、2011年3月にもロベルト・キリウェアーを1RでKOするも5月に脊髄の骨肉腫が発見される・・・・しかし、2012年10月にジョシュ・ルテランを1RにTKOで降し再起し 「ミラクルマン」 と呼ばれるようになる。さらに3連勝し、2013年8月にジョバンニ・ロレンソを3RにTKO勝ちしWBC米大陸ミドル級王座を獲得~そして、ゴロフキンがスーパー王者になりジェイコブスがジャロッド・フレッチャーを破りWBAミドル級王座を獲得
2015年4月に、WBA4位のケイレブ・トルーアックスを最終回にTKOで降し初防衛に成功 『観戦記889』 8月に 「ラテンの毒蛇」 セルジオ・ モーラを2RにアクシデントもありTKOで降し2度目の防衛に成功 『観戦記976』 12月には、元WBOミドル級王者で友人のピーター・クィリンを迎えるが、わずか85秒でTKO勝利し3度目の防衛に成功
4度目の防衛戦に、2016年7月にアクシデントでの勝利となったモーラと再戦予定もジェイコブスがスパーリング中に肩を痛めて延期。そして、仕切り直しでセルジオ・モーラとの再戦を7RにTKO勝ち 『観戦記1297』 そして2017年3月に、WBAスーパー&WBC&IBFミドル級王者のゲンナディ・ゴロフキンと統一戦も判定負けし王座陥落 『観戦記1307』
そしてエディ・ハーンのマッチルームと契約し、11月にルイス・アリアスを大差判定で降す~2018年4月に、WBA5位のマチェック・スレッキとのWBAミドル級挑戦者決定戦を判定勝ちして挑戦権を獲得。
しかしこの時期は、WBAスーパー&IBF&WBO王者のゲンナディ・ゴロフキンとサウル・アルバレスの世紀の1戦で他の選手は絡めない~しかも、2017年9月の1戦はドロー 『観戦記1370』 即時再戦予定も、アルバレスが禁止薬物陽性~ゴロフキンは急きょバネス・マーティーロスヤンと防衛戦 『観戦記1452』 しかし、ミドル級で実績の無いマーティ・ロスヤンをIBFは認可しない~さらに、指名挑戦を拒んでアルバレスとのメガマッチ向かうゴロフキンにIBF王座を剝奪。
そして、IBF1位のセルゲイ・デレビヤンチェンコとIBFミドル級王座決定戦!
数々の世界の強豪と闘い抜いてきたジェイコブスに、無敗で83%のKO率を誇るデレビヤンチェンコとIBFミドル級王座決定戦!この試合の勝者が、1ヶ月前にゴロフキンを降してWBAスーパー&WBCミドル級王者に成ったアルバレスとの3団体統一戦へ進む!
2018年10月27日 IBFミドル級王座決定戦 ダニエル・ジェイコブスvsセルゲイ・デレビヤンチェンコ
ダニエル・ジェイコブス 34勝29KO2敗 元WBAミドル級王者
セルゲイ・デレビヤンチェンコ 12勝10KO無敗 IBF1位
1R、デレビヤンチェンコが、ガードを固めながら前に出る~ジェイコブスは、左のガードを下げ気味に廻る
デレビヤンチェンコが積極的に攻める~ラフに攻められジェイコブスはムッときたか!?連打で返す!
距離を取るデレビヤンチェンコを、ジェイコブスが詰めていく~ロープに押し込み右!
マットに手を付いたデレビヤンチェンコはダウン!
立ち上がったデレビヤンチェンコに、ジェイコブスが畳み掛けるがラウンド終了
2R、デレビヤンチェンコはダメージを感じさせずに前に出る~ジェイコブスはジックリ見ながら左!
廻るジェイコブスに、デレビヤンチェンコは左で追いかけ右!
3R、足を使うジェイコブスに、デレビヤンチェンコは付いていけていない~遠い距離からジェイコブスの右!
デレビヤンチェンコが前に出る~ジェイコブスはスイッチもしながらかわすも、手数が出ない
4R、やはり、手数はデレビヤンチェンコが勝る~ジェイコブスが左を出してきても、デレビヤンチェンコは右を被せていく!
デレビヤンチェンコがジェイコブスを追い回すが、ジェイコブスは廻りながら左右のボディー!
5R、低く摺り足で廻るジェイコブスを、追いかけるデレビヤンチェンコ~浅いながらも右ストレート!
さらに、デレビヤンチェンコがワン・ツー~ボディーでジェイコブスをコーナーから逃がさない!ジェイコブスは廻るが、デレビヤンチェンコは手数減らずに上下打ち分ける!
6R、やはり、デレビヤンチェンコがワン・ツーでジェイコブスを追いかける~ジェイコブスはサウスポーにするも、デレビヤンチェンコが飛び込んで右!
さらにデレビヤンチェンコの右!打ち合いになる~リズムよく動くデレビヤンチェンコは、ジェイコブスが足を使っても右が届く!
7R、ジェイコブスがサウスポー構えから、足を使い大きく廻る~右ジャブがバシバシ入る!
デレビヤンチェンコは、右ストレートから飛び込んで接近戦に持ち込む~ジェイコブスはオーソドックスに戻すも、デレビヤンチェンコはロープに押し付け右!
8R、開始直後から、デレビヤンチェンコが直ぐに詰めていってジェイコブスに長いパンチを打たせなくするが、ロープを背にジェイコブスがアッパー!
とにかく、くっていていき手数で勝負するデレビヤンチェンコ
9R、廻るジェイコブスを、しつこく追いかけるデレビヤンチェンコ~かわされてもボディーを当ててから顔面を狙う!
ジェイコブスは頻繁にスイッチっをしながら、軽いながらも速いコンビネーション!
10R、ジェイコブスは軽快にアウトボクシング~追い付けないデレビヤンチェンコは、ジェイコブスが踏み込んできたところを狙う!
さらにデレビヤンチェンコが、細かく連打~ロープに詰まりなかわらも、ジェイコブスは上手くかわしながらアッパー!
11R、デレビヤンチェンコが走って詰めていき、ジェイコブスはコーナーに詰まるも手数は勝っている
それでもデレビヤンチェンコの突進は止まらず、廻るジェイコブスを追いかけ右!
デレビヤンチェンコが前に出るも、ジェイコブスはロープワークから再びアッパー!さらに右~左を打ち降ろす!
12R、ジェイコブス陣営は、ポイントをリードしていると読んで大きく足を使う
デレビヤンチェンコは、とにかく詰めて詰めて手数を出していく!
判定は、113-114 115-112 115-112 2-1でダニエル・ジェイコブスがIBFミドル級王座を獲得!
ダニエル・ジェイコブスが、僅差の判定勝ちで1年7ヶ月振りに世界王者に復帰!結果的には、初の世界戦で1Rは固かったデレビヤンチェンコから一気にダウンを奪ったポイントが勝負を分けた。同じジムで練習をしてスパーリングを何百ラウンドもしている間柄らしく、相手は様子を見てくるだろうと考えたジェイコブスと後半に落ちると読んでいたデレビヤンチェンコだったらしい。ジェイコブスの2敗はディミトリー・ピログのWBAミドル級王座挑戦時とゲンナディ・ゴロフキンとの3団体統一戦での2敗のみでテクニックは素晴らしい。しかし、サウル・カネロ・アルバレスとの統一戦にはパワー不足が指摘されているが・・・6ヶ月と1週間後の、2019年5月にラスベガスで実現!
初黒星となったセルゲイ・デレビヤンチェンコは、IBFから再び元WBAスーパーウェルター級王者のジャック・クルカイとIBF王座挑戦者決定戦が指令され2019年4月にアメリカのミネアポリス州で激突!
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