観戦記2036 WBA&IBFスーパーウェルター級王座統一戦 エリスランディ・ララvsジャレット | 人生マイペンライ

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《本日のTV鑑賞》

 

5日のオンラインでの記者会見で大橋秀行会長が、10月31日のWBAスーパー&IBFバンタム級王者井上尚弥vsWBOバンタム級1位のジェイソンモロニー(ジェイソン・マロニー)との防衛戦が無観客のラスベガスで日本人vsオーストラリア人ながら井上選手のファイトマネーが100万$(約1億500万円)になると話していた。

WBOバンタム級王者のジョンリエル・カシメロとの統一戦が観たかったが、井上選手がさらに世界的名声を高めての3団体統一戦を2021年に期待したい。そして、2021年秋には4団体統一戦に迎えるのか!?

しかし、WBAの困った問題は2020年も相変わらずで・・・・WBAバンタム級にはギジェルモ・リゴンドーが君臨しているので、団体内統一戦が開催されるのが当たり前だが・・・・

なんともアメリカでは試合枯れのリゴンドーだが、既に40歳となり 『以前の階級で誰も私と対戦したくなかったようなことがバンタム級でも再び起こるのではないかと恐れている、バンタム級で私と対戦を望む選手がいないのであればスーパーバンタム級に階級を上げることも検討する』 と、話している。2007年にリゴンドーと一緒にキューバから亡命しようとし、捕まってしまったエリスランディ・ララは再度亡命を企てリゴンドーより1年早く成功している。

 

1983年4月生まれ、キューバのグアンタナモ出身のエリスランディ・ララ・サントーヤは、2005年度のキューバ選手権で当時のアマチュアウェルター級世界王者のロレンゾ・アラゴンを降して優勝~その勢いのまま、中国で開催された世界選手権ウェルター級で金メダルを獲得~2005年のAIBAワールドカップで銀メダルも、2006年の中央アメリカ・カリブ海協議会では金メダルを獲得。

そして、2007年に開催されたパンアメリカ選手権に出場する為に訪れたブラジルでギジェルモ・リゴンドーと亡命を試みるも失敗・・・・キューバ代表からは外されるが、2008年にプロモート契約したアリーナボックスプロモーションが計画した密出国エージェントとの手により25人乗りの高速ボートで脱出!

しかし密出国エージェントがララに気づき、密出国の報酬の上増しを迫り脅される!しかし、なんとかメキシコまで辿り着き飛行機でドイツに渡り亡命に成功する。

2008年7月にトルコでデビューして、ロシアのイワン・マスロフに判定勝ち~9月にデニス・アレクセジェブスを1RにKOして、活動拠点をアメリカへ移す~11連勝7KOして、2010年11月にティム・コナーズを1RにTKOで降しWBAラテンアメリカスーパーウェルター級王座を獲得~2011年1月にデルレイ・レインズを1RにKOするが、3月に後のIBFスーパーウェルター級王者になるカルロス・モリナとドロー~さらに7月には、ポール・ウィリアムスに明らかに勝っていたが0-2の判定負けとなりジャッジは処分される。

2012年に入り2連勝1KOして、11月にバーネス・マーティーロスヤンとWBCスーパーウェルター級王座挑戦者決定戦で対戦するも9Rに負傷判定ドロー~しかし6月に、元WBOスーパーウェルター級暫定王者のアルフレド・アングロとのWBAスーパーウェルター級暫定王者決定戦を10RにTKO勝ちして暫定王座を獲得。

 

12月には、元WBAスーパーウェルター級王者のオースティン・トラウトを大差判定で降し初防衛に成功~正規王者に昇格

 

7月には、フロイド・メイウェザー戦の負けから 『観戦記578』 再起2戦目となるサウル・アルバレスと対戦し1-2の判定負け 『観戦記834』 しかしノンタイトル戦だった為、12月にはWBA10位のイシュー・スミスに大差判定勝ちをして2度目の防衛に成功~2015年6月にも、WBA13位のデルビン・ロドリゲスを判定で降しWBA王座の3度目の防衛とIBOスーパーウェルター級王座を獲得~11月に、元IBFウェルター級王者でWBA8位のジャン・ザベックを3RにTKOで降しWBA王座4度目&IBO王座初防衛に成功~2016年5月にWBA15位のバーネス・マーティーロスヤンと4年振りに再戦し、判定勝ちしてWBA5度目&IBO2度目の防衛に成功~WBAは、ララをスーパー王座に昇格し・・・・ジャック・クルカイが暫定王者~正規王者の愚かな行為。

2017年1月に、元WBAスーパーウェルター級王者でWBA9位のユーリ・フォアマンを4RにKOしてWBA6度目&IBO3度目の防衛に成功~2017年10月にも、WBA6位のテレル・ゲシェイを大差判定で降す 『観戦記1854』

 

この時点でWBAスーパーウェルター級王者は、レギュラー王者にブライアン・カスターノがいるがララは統一戦に挑む!対戦するのは、IBF王者‘Swift‘ジャレット・ハード!

 

1990年8月生まれアメリカのメリーランド州出身ハードは、アマで30戦程はしているが、2008年ナショナル・ゴールデングローブスにミドル級で出場し2回戦で敗退ぐらいしか目立った戦績は残していない~2012年9月にマイク・アーノルド相手にミドル級でデビューして1RにKO勝ち~連勝は続けるが強豪との対戦はなく、2014年末までは14連勝8KOも6回戦での戦績~8回戦、10回戦にクラスを上げても3連勝3KOして2016年6月に、初の名前のある選手ロンドン五輪メキシコ代表のオスカー・モリナと対戦し10RにTKO勝ち。

2016年11月に元世界1位でケル・ブルックのIBFウェルター級王座に挑戦経験のある 『観戦記863』 イオナット・ダン・イオンを6RにTKOで降す 『観戦記1492』

 

そして2017年2月に、ジャーマル・チャーロが返上したIBFスーパーウェルター級王座を3位のトニー・ハリソンと王座決定戦で争い9RにTKOで降し世界王座栄冠 『観戦記1520』

 

10月の初防衛戦では、元WBAスーパーウェルター級王者でWBA11位のオースティン・トラウトを10R終了時TKO勝ちして初防衛に成功 『観戦記1845』

 

リングサイドにはWBCスーパーウェルター級王者のジャーメル・チャーロが観戦している中、全勝王者のハードがパワーで2冠目を獲得するか!?サウル・アルバレスでさえも捕えられなかった、スピードとテクニックでアメリカンドリームを掴んだララが2冠目を掴むのか!?

 

2018年4月7日 WBA&IBFスーパーウェルター級王座統一戦 エリスランディ・ララvsジャレット・ハード

 

エリスランディ・ララ 25勝14KO2敗2分 WBA王座8度目の防衛戦

 

ジャレット・ハード 21勝15KO無敗 IBF王座2度目の防衛戦

 

1R、体格を利してハードがプレッシャーをかけるが、ララは滑らかに廻りながら右ジャブを入れる!

 

さらに、ララのスピードに乗ったワン・ツーがハードの顔面を捕らえる!

 

2R、廻るララにハードが左を突きながら追いかけるが、ハードの打ち終わりにララの左!

 

しかし、ハードが押し込む~ララも返すが、やはりパワーが違う!

 

3R、ハードは、ガードを固めながらララをロープに押し込み打つ~ララは廻りながら手数で勝負!

 

4R、やはり、ハードが強烈なプレスで近づきララをロープに追い込む!

 

ララも必死に廻るが、ハードは押し込んで逃がさない!

 

5R、廻るララにハードがよりプレスを強めるが、ララもかわしながらパンチを返す!

 

それでもハードは止まらないが、ララはガードを固めてハードの打ち終わりに返す!

 

6R、ララが、ハードに詰められないように左右に動く~追ってくるハードに左ストレート!

 

ハードは追ってはいるが、パンチを当てているのはララ~コーナーに詰まりながらもアッパーを通す!ハードは効いたか!?

 

7R、ダメージを感じさせないハードは、前進を止めず体を浴びせながら打っていく!

 

しかし、ガードを固めながら打ち返すララ~ヒット数はララが勝っているか!?

 

8R、ララは距離を取る~ハードが詰めてくるが、ララの左ストレート!

 

ハードは左を突きながらララを追う~しかし、ララは動き廻りながら右フック!ハードも右!

 

9R、ラウンド開始直後からハードが一気に出る!しかし、ララが廻りながら左ストレート!

 

それでもハードは止まらない~ララを追い廻し、ロープに押し込み打ちまくる!

 

10R、打ちまくるハードが、連打でララをロープに追い込む~ララもカウンターを狙うが、ハードに距離を潰されてしまう

 

ララも頭を付けて打ち合う~ララが左アッパー!さらに左アッパー!

 

11R、ハードは疲れからか動けない~ララから頭を付けていき左アッパー!

 

ハードは体を預けるように揉み合うが、ララも頭を付けて打ち返す~バックステップして連打!

 

12R、いきなりハードが猛烈なラッシュ!ララはガードするのに精一杯か!?

 

ハードの連打が止まらない~アッパー!右!さらに右ボディー~左フック!ララはダウン!

 

立ち上がったララにハードが猛ラッシュ!ララも左ストレートで押し返す!

 

判定は、114-113 113-114 113-114 2-1でジャレット・ハードが王座を統一!

 

際どい勝負を力で競り勝ったハードだが、採点表を見ると11Rまではララが106-103 106-104 105-104と3-0でララがリードしていた。ジャッジ3者がララに10点を付けたのは1R、7R、10R、11Rで、ハードにジャッジ3者が10点を付けたのは2R、9R、12Rの3Rのみなのでまさに最終ラウンドのダウンで勝負を手繰り寄せたハードの勝負強さ。

しかし、難攻不落のララだなぁ~スピードとテクニックで素晴らしい動きを魅せたララだが、ハードの執拗に体格を生かしたプレスに根負けしなくインファイトでも打ち合った。リゴンドーもこういう試合をすれば試合枯れもないのだろうか!?なんといってもララはこの試合で100万$の報酬を掴み、なんとハードは50万$のファイトマネーだったらしい。

そしてサウル・アルバレスにスプリットで負けて以来の敗戦となったララは、1年置いて2019年3月にWBAスーパーウェルター級暫定王者から正規王者に昇格したブライアン・カルロス・カスターニョに挑戦する!

 

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