行政書士試験 令和4年度問4 憲法の問題 | 行政書士試験 独学チャレンジ!!

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こんにちは。

 

今週は、週の初めから長い読み物を。。。(

 

最初は、独特の言い回しとか、読んでいても解りズラかったりするんですが、それも慣れです。

 

初めは、少し読んで、区切って考えてみて、それを繰り返して最後まで読むようにしてみると良いかもしれません。

 

時間はかかるかも知れませんが、たんに○×を覚えるんではなく、内容を理解することが大切ですからね。照れ

 

今日は、令和4年度問4の過去問○×式でやりたいと思います。

 

薬局を営むXは、インターネットを介した医薬品の通信販売を始めたが、法律は一定の種類の医薬品の販売については、薬剤師が対面で情報の提供および薬学的知見に基づく指導を行うことを求めている。

そこでXは、この法律の規定が違憲であり、この種の医薬品についてもネットで販売する権利が自らにあることを主張して出訴した。

この問題に関する最高裁判所の判決の趣旨について、正誤判定をしてみましょう。

 

 

それでは、早速。

 

 

 

問題

本件規制は、専らインターネットを介して販売を行う事業者にとっては職業選択の自由そのものに対する制限を意味するため、許可制の場合と同様にその必要性・合理性が厳格に審査されなければならない。

 

 

 

正解は?

×

 

 

 

今日は、最高裁判所の判決に関する問題。

 

つまり、判例です。

 

薬局を営むXさんが、

インターネットを介した医薬品の通信販売を始めた。

 

ところが、、、ショボーン そんな問題です。

 

問題を確認してみますね。

 

問題が言う本件規制

 

これは問題本文の「法律は一定の種類の医薬品の販売については、薬剤師が対面情報の提供および薬学的知見に基づく指導を行うこと」

 

この規制が、「インターネットを介して販売を行う事業者にとっては、職業選択の自由そのものに対する制限意味する」ため、許可制の場合と同様にその必要性・合理性が厳格に審査されなければならないと言っています。

 

はたして。。。キョロキョロ

 

令和1(行ツ)179 要指導医薬品指定差止請求事件令和3年3月18日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

 

 一般用医薬品等のうち薬剤師の対面による販売又は授与が義務付けられているのは、法4条5項3号所定の要指導医薬品のみであるところ、その市場規模は、要指導医薬品一般用医薬品を合わせたもののうち、1%に満たない僅かな程度にとどまっており、毒薬及び劇薬以外のものは、一定の期間内に一般用医薬品として販売することの可否の評価を行い、問題がなければ一般用医薬品に移行することとされているのであって、本件各規定による規制の期間限定されている

 このような要指導医薬品の市場規模その規制の期間に照らすと、要指導医薬品について薬剤師の対面による販売又は授与を義務付ける本件各規定は、職業選択の自由そのものに制限を加えるものであるとはいえず職業活動の内容及び態様に対する規制にとどまるものであることはもとよりその制限の程度が大きいということもできない

 

この肢は、間違いです。

 


 

問題

憲法22条1項が保障するのは職業選択の自由のみであるが、職業活動の内容や態様に関する自由もまた、この規定の精神に照らして十分尊重に値する。後者に対する制約は、公共の福祉のために必要かつ合理的なものであることを要する。

 

 

 

正解は?

×

 

 

 

2問目は、この問題。

 

ちょっと気になるところがありますね。キョロキョロ

 

憲法22条1項が保障するのは職業選択の自由のみである☜ここ

 

第二十二条 何人も公共の福祉反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由有する

2 略。

 

職業活動内容態様に関する自由もまたこの規定の精神に照らして十分尊重に値する。」☜ここ

 

なにやら言い回しが見たことあるようなないような、、、キョロキョロ

 

早速、判例を。

 

判例は、1問目と同じものです。

 

 憲法22条1項は、狭義における職業選択の自由のみならず職業活動の自由保障しているところ、職業の自由に対する規制措置は事情に応じて各種各様の形をとるため、その同項適合性を一律に論ずることはできず、その適合性は、具体的な規制措置について、規制の目的、必要性、内容、これによって制限される職業の自由の性質、内容及び制限の程度を検討しこれらを比較考量した上で慎重に決定されなければならない

 

やはり、、、ニヤリ

 

この肢も間違いですね。

 

 

 

問題

規制の合憲性を判断する際に問題となる種々の考慮要素を比較考量するのは、第一次的には立法府の権限と責務であり、規制措置の内容や必要性・合理性については、立法府の判断が合理的裁量の範囲にとどまる限り、裁判所はこれを尊重する。

 

 

 

正解は?

 

 

 

3問目は、この内容です。

 

規制の合憲性を判断する際に問題となる種々の考慮要素比較考量するのは

 

問題では、「第一次的には立法府の権限責務であり、規制措置の内容必要性合理性については、立法府の判断が合理的裁量の範囲とどまる限り、裁判所はこれを尊重する」と言っています。

 

この部分、判例は2問目の続きの部分です。

 

この場合、上記のような検討考量(肢2:比較考量をするのは第一次的には立法府の権限責務であり、裁判所としては、「問: 規制の目的が公共の福祉に合致するものと認められる以上」、そのための規制措置の具体的内容及び必要性合理性については、立法府の判断がその合理的裁量の範囲とどまる限り、立法政策上の問題としてこれを尊重すべきものであるところ、その合理的裁量の範囲については事の性質上おのずから広狭があり得る。 

 

と言うことで、略されている部分もありますが、この肢は、正しい記述です。

 

 

 

問題

本件規制は、積極的な社会経済政策の一環として、社会経済の調和的発展を目的に設けられたものであり、この種の規制措置については、裁判所は立法府の政策的、技術的な裁量を尊重することを原則とする。

 

 

 

正解は?

×

 

 

 

4問目は、この問題。

 

問1~3の判例には、この問題の判決の趣旨に関する部分は見当たりませんでした。

 

そのため、この肢は、間違いの記述です。

 

昭和45(あ)23 小売商業調整特別措置法違反昭和47年11月22日 最高裁判所大法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所

 

おもうに、右条項に基づく個人の経済活動に対する法的規制は、個人の自由な経済活動からもたらされる諸々の弊害が社会公共の安全秩序の維持の見地から看過することができないような場合に、消極的にかような弊害を除去ないし緩和するために必要かつ合理的な規制である限りにおいて許されるべきことはいうまでもない。

 

のみならず、憲法の他の条項をあわせ考察すると、憲法は、全体として、福祉国家的理想のもとに、社会経済の均衡のとれた調和的発展を企図しており、その見地から、すべての国民にいわゆる生存権を保障し、その一環として、国民の勤労権を保障する等、経済的劣位に立つ者に対する適切な保護政策を要請していることは明らかである

 

このような点を総合的に考察すると、憲法は、国の責務として積極的な社会経済政策の実施を予定しているものということができ、個人の経済活動の自由に関する限り、個人の精神的自由等に関する場合と異なつて、右社会経済政策の実施の一手段」としてこれに一定の合理的規制措置を講ずることは、もともと、憲法が予定し、かつ許容するところと解するのが相当であり、国は、積極的に、国民経済の健全な発達国民生活の安定を期し、もつて社会経済全体の均衡のとれた調和的発展を図るために、立法により、個人の経済活動に対し一定の規制措置を講ずることも、それが右目的達成のために必要かつ合理的な範囲にとどまる限り、許されるべきであつて、決して、憲法の禁ずるところではないと解すべきである。

 

個人の経済活動に対する法的規制措置については、立法府の政策的技術的な裁量委ねるほかはなく裁判所は、立法府の右裁量的判断を尊重するのを建前とし、ただ、立法府がその裁量権を逸脱し、当該法的規制措置著しく不合理であることの明白である場合に限つて、これを違憲として、その効力を否定することができるものと解するのが相当である。

 

 」書き4ヶ所が、問題に書かれた部分です。

 

 

 

問題

本件規制は、国民の生命および健康に対する危険の防止という消極目的ないし警察目的のための規制措置であり、この場合は積極目的の場合と異なり、基本的人権への制約がより小さい他の手段では立法目的を達成できないことを要する。

 

 

 

正解は?

×

 

 

 

最後の問題。

 

これも判例・判決の趣旨が違いますね。

 

そのため、この肢も間違いです。

 

昭和43(行ツ)120 行政処分取消請求 昭和50年4月30日 最高裁判所大法廷 判決 破棄自判 広島高等裁判所

 

適正配置規制、主として国民の生命及び健康に対する危険の防止という消極的、警察的目的のための規制措置であり、そこで考えられている薬局等の過当競争及びその経営の不安定化の防止も、それ自体が目的ではなく、あくまでも不良医薬品の供給の防止のための手段であるにすぎないものと認められる。

 

薬局の開設等の許可条件として地域的な配置基準を定めた目的が前記三の(一)*述べたところにあるとすれば、それらの目的は、いずれも公共の福祉に合致するものであり、かつ、それ自体としては重要な公共の利益ということができるから、右の配置規制これらの目的のために必要かつ合理的であり薬局等業務執行に対する規制によるだけでは右の目的を達することができないとすれば、許可条件の一つとして地域的な適正配置基準を定めることは、憲法二二条一項違反するものとはいえない

 

(一)* 薬事法六条二項、四項の適正配置規制に関する規定は、「薬事法の一部を改正する法律」により、新たな薬局の開設等の許可条件として追加されたものである

 

 

 

今日は、ながながと判例の内容だけでした。

 

ただ、いつも書くように、1度読んでおけば、、、ウインク

 

一字一句覚えるとかそんな話ではありません

 

ポイントになるところを思い出せる、、、お母さんアレ見たことある、、、それくらいの記憶が出来ればと思います。

 

おじいちゃんおばあちゃんお父さんえぇ~、な、なが。。。」

 

長いのは読まなくても良いんなら、それはそれで。。。キョロキョロ

 

 

 

今日も最後まで有難うございました。

 

 

今日のところは、ここまでです。

 

 

んでまずまた。バイバイ

 

 

 

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