こんにちは。
兼業、、、先ほど夜勤明けてきました。
行政書士業は9時からスタート。。。
お客様から「資料」が届くはずだし、、、月末までこんな日が続きます。
夜勤明けで帰って来ると時間的には、オープンしているんですけどね。(笑)
まぁ、それも個人開業ってことで、、、
今日の過去問は、平成22年度問55の問題を○×式で解答してみましょう。
次の、いわゆる「プロバイダ責任制限法*」の記述について、正誤判定をしてみましょう。
(注) * 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律
それでは、早速。
問題
この法律は、青少年のインターネット利用環境の整備の観点から、政府があらかじめ政令で有害情報に分類・指定したサイトへのアクセスを遮断しても、プロバイダは、特例として、法的責任を負わないとするものである。
正解は?
×
今日は、「プロバイダ責任制限法」に関する問題です。
正式名称は、「特定電気通信役務提供者の○○○×××△△△~~~に関する法律」です。(笑)
長すぎですね。。。
1問目は、この問題なんですが、
「この法律は、青少年のインターネット利用環境の整備の観点から、~~~」
問題には、青少年のネット利用と「有害情報」云々と書かれていますね。
正式名称とは随分と異なります。
「プロバイダ責任制限法」の第一条を確認してみましょう。
(趣旨)
第一条 この法律は、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合について、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示を請求する権利につき定めるものとする。
他の条文を確かめても「青少年」って文字は出てきません。(笑)
問題に書かれた「青少年」に関するものは、違う法律です。
青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律
略して、「青少年ネット規制法」と呼ばれるものです。
問題には、「政府」があらかじめ政令で有害情報に分類・指定すると書かれてますが、実際は、分類は民間に委ねられています。
青少年ネット規制法
(目的)
第一条 この法律は、インターネットにおいて青少年有害情報が多く流通している状況にかんがみ、青少年のインターネットを適切に活用する能力の習得に必要な措置を講ずるとともに、青少年有害情報フィルタリングソフトウェアの性能の向上及び利用の普及その他の青少年がインターネットを利用して青少年有害情報を閲覧する機会をできるだけ少なくするための措置等を講ずることにより、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにして、青少年の権利の擁護に資することを目的とする。
第一条には、目的とか趣旨が書かれています。
試験で取り上げられたものは読んどくに越したことはありません。
この問題は、間違いです。
問題
この法律は、インターネットの掲示板に自己の名誉を毀損する書き込みがなされたと主張する者から、書き込んだ者の情報(発信者情報)の開示請求を受けた場合、プロバイダが迅速に無条件で開示に応じることができるように、プロバイダの損害賠償責任を制限している。
正解は?
×
2問目は、この問題です。
「開示請求」についてですね。
法律の正式名称後半、「発信者情報の開示に関する法律」とあるように、発信者情報の開示に関する規定はあるんですが、問題に書かれたように「無条件」では、ありません。
(発信者情報の開示請求等)
第四条 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者は、次の各号のいずれにも該当するときに限り、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者に対し、当該開示関係役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る発信者情報(氏名、住所その他の侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるものをいう。)の開示を請求することができる。
一 侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。
二 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。
2 開示関係役務提供者は、前項の規定による開示の請求を受けたときは、当該開示の請求に係る侵害情報の発信者と連絡することができない場合その他特別の事情がある場合を除き、開示するかどうかについて当該発信者の意見を聴かなければならない。
3、4 略。
「迅速に無条件で開示に応じることができる」って訳ではありません。
問題
この法律は、プロバイダに加えて、インターネットの掲示板に書き込みをする者、書き込みを閲覧する者についても責任を認めており、責任の程度は制限しているが、責任を負う者の範囲を制限しているわけではない。
正解は?
×
3問目は、この問題。
問題には、
プロバイダに加えて、
インターネットの掲示板に書き込みをする者、
書き込みを閲覧する者についても責任を認めていると書かれています。
この法律、、、
正式名称を、、、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」と言います。
特定電気通信役務提供者=プロバイダ
条文を確認して頂いても良いんですが、、、
・インターネットの掲示板に書き込みをする者
・書き込みを閲覧する者
これらについての責任は、規定されていません。
ですから、この問題は、間違いです。
あくまで、「プロバイダ責任制限法」です。
この法律、第四条までしかないって知ってました
問題
この法律では、情報の発信は不特定の者に対するものでなければならないので、特定人のみを相手とする通信は適用の対象とならず、ウェブサイトでの公開のような情報の発信が適用の対象となる。
正解は?
○
4問目なんですが、、、
「適用対象」についてです。
問題では、
この法律では、
・情報の発信は不特定の者に対するものでなければならない
・特定人のみを相手とする通信は適用の対象とならない
つまり、
不特定の者に対するもの
↓
ウェブサイトでの公開のような情報の発信が適用の対象
こう言っています。
早速確認してみます。
条文なんですが、
(趣旨)
第一条 この法律は、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合について、~中略~につき定めるものとする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特定電気通信 不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信をいう。
二~四 略。
書かれてますね。
特定電気通信=不特定の者によって受信される
不特定の者ってことは、ウェブサイトやネット掲示板のような情報発信ってことですね。
特定人のみを相手とする通信は、適用の対象外と言うことですから、この問題は正しい記述ってことです。
問題
この法律は、たとえば他人のID、パスワード等を不正に利用するなど、ネットワークを利用したなりすまし行為などについて、権利侵害の存否を問わずこれを防止する責任を、プロバイダについて軽減している。
正解は?
×
今日の最後の問題です。
問題に書かれているのは、
・他人のID、パスワード等の不正利用
・ネットワークを利用したなりすまし行為
これらを防止する責任云々 ってことを書いてますね。
3問目に、この法律は第四条までしかないってのを書きました。(笑)
・第一条(趣旨)=第三条(損害賠償責任の制限)、第四条(発信者情報の開示請求等)
・第二条(定義)
・第三条の二(公職の候補者等に係る特例)
これだけですので、問題の内容は書かれていません。
この問題は間違いです。
ちなみに、問題に書かれたID、パスワード等の不正利用、なりすまし行為などについては、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」に定められています。
午前中は、「資料」確認。
昼めし食って、ちょっと仮眠
。(笑)
それから残りの書類作成。。。
疲れを残さないように、今日は早めに寝ようと思う。。。けど。。。(笑)
今日のところはここまでです。