行政書士試験 平成18年度問42 行政事件訴訟法の問題 | 行政書士試験 独学チャレンジ!!

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こんにちは。

 

今日は、行政事件訴訟法の訴訟類型を題材にした問題です。

 

今まで、たくさんの問題もこなしてきていますので問題なく解答できるものと思います。

 

ただ、漠然と○×って学習を行っている方は、言葉、訴訟名が出て来ないかも知れません

 

本試験では選択肢があるので解ける場合もありますが、言葉を考え、検討しながら探すことになりますので見つけるのに時間はかかります。

 

言えること、説明出来ることで選択肢の中から最短で見つけることは可能ですので、どんな問題も説明出来ることを意識しましょう

 

今日の過去問は、平成18年度問42の問題です。

 

穴埋めは四つ、文章は句切れるところで句切っています。

 

 

それでは、早速。

 

 

 

問題

地方財政の適正を確保するために地方自治法242条の2が規定する住民訴訟は、行政事件訴訟法2条の規定する基本的な訴訟類型のうちの[ ア ]訴訟の一例である。

 

 

 

正解[ ア ]は?

民衆

 

 

 

この問題の「地方財政の適正を確保するために~」って始まり方は一瞬ギクリとしますね。

 

ただ、文章を読んでみると内容はさほどではありません。

 

ようは、地方自治法242条の2が規定する住民訴訟は、基本類型の何ですかはてなマークってだけの話です。

 

基本類型を定めた第二条を確認してみましょう。

 

行政事件訴訟法

行政事件訴訟

第二条 この法律において「行政事件訴訟」とは、抗告訴訟当事者訴訟民衆訴訟及び機関訴訟をいう。

 

第二条に規定する基本的な訴訟類型は四つです。

 

この時点で直ぐ判断できます。

 

住民=市町村の区域内に住所を有する者。その土地に住んでいる人や人々。

 

と言うことで、住民民衆 です。

 

訴訟類型は、民衆訴訟と言うことですね。

 

民衆訴訟

第五条 この法律において「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。

 

内容は、「国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟」です。

 

選挙人たる資格=有名なものでは、選挙無効訴訟

 

その他自己の法律上の利益にかかわらない資格=これは読んで字の如く、直接には自分の法的利益と関係無いような資格のことです。

 

この内容が、問題で言う「地方自治法242条の2が規定する住民訴訟」を言います。

 

住民訴訟を調べるといろいろ出てきますね。

 

カラ出張ヤミ手当視察旅行の旅費返還などなど。

 

そりゃ、文句も言いたくなりますね。

 

 

 

問題

このような原告の権利利益の保護を目的としない訴訟は、一般に、[ イ ]訴訟と呼ばれるが、こうした訴訟は、法律が特別に認めている場合に限って提起できることとなる。

 

 

 

正解[ イ ]は?

客観

 

 

 

多肢選択式の問題ですので、前の文章からの続きです。

 

ですので、「このような原告の権利利益の保護を目的としない訴訟」=民衆訴訟である住民訴訟ですね。

 

これ、言い方なんですけれども、、、

 

原告の権利利益の保護を目的としない個人の権利利益の保護を目的としない

 

原告=訴えを起こし裁判を請求する側の当事者。

 

と言うことは、個人の権利利益を保護しない訳ですから、社会全体、ようは、客観的に法秩序全体の保護を目的とすると言うことです。

 

これを客観訴訟と言います。

 

先ほど基本類型が四つありました。

 

抗告訴訟当事者訴訟は、個人の権利利益の保護を目的とする訴訟主観訴訟民衆訴訟機関訴訟は、社会全体の法秩序を適正に維持することを目的とする訴訟客観訴訟と言います。

 

これ、簡単に言い換えると主観訴訟は、個人の権利利益の保護を目的としますので「自分のための訴訟と言えますし、客観訴訟社会全体の法秩序の適正維持を目的としますので「みんなのための訴訟と言うことができます。

 

それと問題後半の「法律が特別に認めている場合に限って提起できることとなる。」ですが、、、

 

訴えの提起

第四十二条 民衆訴訟及び機関訴訟は、法律に定める場合において、法律に定める者に限り提起することができる

 

法律に定める場合に、法律に定める者が提起できます。

 

誰でもと言うことではありません

 

先ほどの「カラ出張ヤミ手当」を考えれば分かりますね。

 

住民監査請求をした場合法律に定める場合)に、監査請求をした者法律に定める者が提起できる訳です。

 

 

 

問題

ちなみに、行政事件訴訟法45条の規定する[ ウ ]訴訟は、同法2条の規定する訴訟類型のいずれにも属しない訴訟であるから、行政事件訴訟ではないが、行政処分の効力を前提問題として争う[ エ ]訴訟である。

 

 

 

正解[ ウ ]は?

争点

 

正解[ エ ]は?

民事

 

 

 

これは時々出てくる問題ですね。

 

行政事件訴訟法第四十五条とははてなマーク

 

処分の効力等を争点とする訴訟

第四十五条 私法上の法律関係に関する訴訟において、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無が争われている場合には、第二十三条第一項及び第二項並びに第三十九条の規定を準用する

2~4 略。

 

聞いたことがあると思います。

 

これは争点訴訟ですね。

 

条文にある「私法上の法律関係に関する訴訟」とは、私法ですので民法などのことを指します

 

ですので、その裁判自体は、「民事訴訟」になります。

 

ただ、その訴訟の前提行政庁の処分等の存否その効力の有無が争われている民事訴訟のことですので、単純に民事事件として裁判をする訳にもいきませんので行政事件訴訟法の規定を準用していると言うことです。

 

具体例

行政庁の処分等

土地収用裁決=行政行為の効果が争われている☚訴訟の前提

+

私法上の法律関係に関する訴訟

土地所有権を失った者が起業者に対して土地の返還を求める訴訟

 

行政事件訴訟法には、行政事件訴訟には属さない訴訟類型の争点訴訟と言うのがあり民事訴訟であると言う点をしっかりと覚えましょうビックリマーク

 

 

いつも最後まで有難うございます。

 

今日のところはここまでです。

 

 

 

んでまずまた。

 

 

 

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