ホテル・オークラ東京の総料理長であった根岸規雄氏が執筆した本(根岸規雄『ホテルオークラ総料理長の美食帖』新潮選書、2012年)を読んでいます。
ホテル・オークラの歴史と料理のありかたについて縷々綴られた良書であるように思います。懐かしく思いだされる人々にも触れられていて、時折読む手を休めて感慨に耽ったりもいたしました。
根岸氏はホテル・オークラのフランス料理について「その最大の使命は『半世紀を超えても変わらない味と質を維持する』ということ」(根岸、前掲書、202頁)だと指摘して、「ホテル・オークラの味は、次の半世紀も不滅です」(根岸、前掲書、214頁)とも述べています。
進歩と変化がすべていいと言うわけではなく、変わらないものにも特別な価値はある。この点について、顧客とはとてもいえないまでも、期間だけは長くオークラに通わせていただいた私も同感です。
それだけに、ぜひ、オーキッドルームのような本館のレストランが続いていくことを願っております。
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