ちょっと理由があって調べ物。
秋山邦晴『昭和の作曲家たちーー太平洋戦争と音楽』編集林淑姫(みすず書房、2003年)を読んでいます。かつて雑誌『音楽芸術』に連載された本書の前身「日本の作曲界の半世紀」を、製本された雑誌を机上に積んでひたすら図書館で読んだ日々を思い出します。
それから私は他にも様々な文献を読み、多くの人と会い、本も書きました。そして、その経験を踏まえて、私自身が現在ではまた別の読み方をしていることに驚きました。
演奏と作曲と批評の複雑な関係、官民の対立、新旧の世代間対立といった当時の音楽界の構造について、あらためて考えております。
あるいは、歴史における主観と客観という問題についても。
いずれも簡単には割り切れないことです。
1930年代、40年代の音楽界について、もうすこし、勉強しなおしていきたいと思っています。