アーヘン新聞のAZ-webの記事を紹介いたします。ケルンで展開されている史料の回収・応急処置作業の現場について触れた記事です。
この記事でとりわけ印象的なのは、「この作業は身体的にきついもので、膝と背中と腕にきます」と語ったヨン・シュプリッヒ氏の言明です(引用は下記記事から)。
Knochenarbeit in den Trümmern, die ein Archiv waren
(AZ-web2009年3月20日)
こうした作業現場が、きわめて凄惨なものであることは、容易に予想できることでした。しかし、その点について、詳しく触れた記事というのはあまり出てきませんでした。現場でも報道対応どころではなかったのかもしれません。この事件はきわめて象徴的で、経過を追っていくと、その皮肉な展開と、人間の怠惰がもたらした犠牲の大きさに唖然とさせられるのですが、このような状況で、率先して事態に対処している人々がいることに敬意を払います。