「ダヴィンチ・コード」上下巻は、上巻を貸したら
「家族ではまってしまったので、下巻も早く貸して!」って言ってきた
同僚ちゃん@10歳年下に「買い上げて~♪セットで1800円(半額)で
いいから~」ともちかけて、無事お買い上げいただきました♪
もう1冊買った「解説本」は自分用に大事に持っておきます。
録画したDVDが永久保存版だから、その解説用に、これは持っておかないと、って。

で、先日買った「石田衣良」さんの「IWGP5・反自殺クラブ」読みました。
・・といっても、4作のオムニバスになっているので
まず、読みやすいものから順不同で(・・またかいな)
短編集で、順に読まなくても意味通じる、ってわかった時点で
こういうシャッフルしたくなる変な性格なんだよねー。

4つのなかで3つ目に入っている「死に至る玩具」
なにやら、おどろおどろしいですが・・
ほんとうに、とっかかりはぞっとするお話で。バービー人形のようなものが
流行り、1体1万円ぐらいだったとする。そのお値段より少ない月給で働いてる
人たちの、工場での「手作業」で作り上げられていくお人形。買うときはその「
「作ってる人たち」になんて思いを馳せないでお買い上げしていきますが・・
その工場で「過労死」した姉の仇を取るために池袋にやってきた妹。
この筋書きで「こわ~~~~い!敵討ちっていったい何やるの?無差別殺人多発!?」
って思ったら、さすがIWGPは違うの。もっと効果的でかつ平和な方法で世間に訴えていきます。
この「石田衣良」さん、書き方が「グロテスク」とか「スプラッター」なこと
しないの。でも、なにを話してるかは、わかる。描写が的確だけれど、その書き方がお洒落。
直ともさんと話してて「あの、G@meや宿命の東野さんの文体はなんなの!?身もふたも無い、そのまんまの描写は~」
って嘆きとは無縁の世界がここにありました。
ミステリー流行作家って、「結末が意外なものを作る」とか、「いかに結末を見えにくくする」
とかを競うもので、「本を後ろから読んだらもうオワリ。価値なし」な本が
ちまたにはなんと多いことでしょう。石田さんの本はカマボコみたいに、どこから切っても同じあじ。
わたしみたいな「あまのじゃく」な読み方をしても全然大丈夫です。
結末がわかったあとも、いろんな角度からぱらぱら読み返して細かいところを味わいたい文章でした。
作者の訴えたいことがぶれてないのと、その訴えたいことにヒューマニズムが貫かれているので、
読んでいてとても共感できます。
そしてIWGPの「マコト」が好きになり、石田衣良さんのことも好きになるでしょう。
あと3作もおいおい読んでいきますが・・こういう「都会の世直し」みたいな
銭形平次?ルパン3世?とにかくこういうジャンル「好きです♪」