私の時代でも夢を持てないで悩んでいた人はたくさんいた
悩んでいたというか、羨ましがられたことがある
私が女優になると決めたのは中学3年生の時
高校生活は演劇部とバイトのみ
卒業した時にそれまで貯めておいたお金で入れる養成所を受けた
担当の先生は、そっち方面は全然わからないからと、進路指導の時も私の意思を尊重して、放っておいてくれた
一応進学校だったので、高三になると周囲は受験勉強に励んでいたので、私の、クラスでの成績順位はどんどんと下がっていった
しかし、私には迷いがなかったので何も気にすることはない
たいていは、教科書を立てて、その裏に、図書館で借りた戯曲を置いて、読みあさっていた
必死に受験勉強に励む空気感の中、
必死さに欠ける私に、当時、声をかけてくれた人がいた
あまり親しくない人だったので特によく覚えている
珍しい人が、私にこう言った
「やりたいことがあっていいね」
高校三年生とはそう言うものなのかもしれない
多くは大学に行くけれど、これになりたいという確たる夢を持っているわけではない人も多かったのだろう。
実際、大学に入ることが目標になっている人もいたように感じる
だから、遅いことはない
大学に行ってから、いろいろな人と出会い、勉強し、遊んでから
将来の夢が持てるに違いない
「やりたいことが見つかるといいですね。」
追伸:因みに、高三で大学に進学しなかった私は、32歳の時に、大学生になる。つまり遅いことはない。