アメリカの先生が、生徒たちにしてくれた話。
その先生は、若い頃世界一周をしたということで、旅行先での印象的だったことを話してくれた。
そこにいた生徒は、英語圏を除く、世界各国の人がいた。
その時、生徒たちが大爆笑した二つの話を忘れることが出来ない。
ひとつめは、イラクだったか、イランだったか、とにかく中東のある国。バスに乗っていた。彼以外はほぼ、地元のアラブ人。
山岳地帯に入り、急カーブになってもそのバスはスピードを落とさない。彼は、もうダメだ! と何度も感じるほど恐ろしかったらしい。そして急カーブにやってくるたびに、他の乗客はみんな、こう両手を上げて、「アッラー」と叫び出すらしい。
これには笑った。アクションを見せられないのが残念だが、イメージ出来る人は多いと思う。
お腹を抱えて笑った。
そしてもう一つの話は、日本だった。
「日本では、地下鉄が! 時刻表通りにやってくるんだよ!」
日本人以外の全員が爆笑した。
日本人である私は唖然としていた。
そういうことなのだ。
日本は決して普通の国ではない。
それは日本の個性であり、必ずしも悪いことではないが、当たり前だと思って、そこに縛られる必要はないし、息苦しかったら国の外に出ればいい。