この季節、木が鬱蒼としてきて、なかなか野鳥の姿を観察しにくくなってきたけれど、
それでも庭や電線にやってくる野鳥を、観察する日々。
そして、賑やかな野鳥の鳴き声。
ほぼ毎日耳にする野鳥の鳴き声のトップは、ホオジロ。
いろんな鳴き方で綺麗な声で鳴いている。
さて、ホオジロはなんて鳴くか…?
調べると
「一筆啓上仕り候(イッピツケイジョウツカマツリソウロウ)」
と書かれている。
そんな風に鳴いている?
どう頑張っても、そう聞こえるホオジロはやってこない。
いろんな鳴き方が聞こえるけれど、なんとも表現しにくくて、
その昔、そういう文章を当てはめられてしまったのだろうか?
確かに、ホオジロはなんて鳴いている?と聞かれて、答えにくいのかもしれない。
ただ、我が家にやってくるホオジロの鳴き声は、明確である。
我が家にいる2人の人間には、はっきりと同じように聞こえるのだ。
前述のように鳥によって鳴き方が違うので、何パターンも耳にする。
我が家にやってくるホオジロは、次のように鳴く。
「パトラブーチャン」
「パトラガブーチャン」
「パトラブースカヤ」
「パトラデブーチャン」
間違いなく、そう聞こえる。
疑いようもない。
我が家には、以前どうにも愛らしい猫がいた。
その子の名前は「パトラ」
ブースカに似ていたのか、「パトラブーチャン」とも呼ばれていたし、
単に「ブーチャン」「ブースカ」「ブー」とも呼ばれていた。
もちろん、普通に「パトちゃん」「パトラ」
この地に引っ越してきた時、パトラは大層体調が悪く、
毎日点滴をして生き延びていた。
それでも頑張って一緒に私の愛する原村に移住してきたのだ。
東京生まれのパトラが、ここで美しい景色を堪能して、
ほんの半年暮らして亡くなった。
その後、やってきたホオジロは、みんなパトラを忍んで鳴いている。
または、パトラ本人が鳥になって帰ってきたのではないかと思わせる。
今日もホオジロが鳴いている。
「パトラがブースカ!」