今回も頑張って見ました。が、もう無理!って感じ。今後は、面白くないドラマは3回までに見るのを止めたい! って毎回言っているような…つまらないものでも、途中から面白くなる作品もあるのを知っているのです。最後までつまらないこともあるのですが…

 

さて、今回チェックしたドラマは

【元彼の遺言状/恋なんて本気でやってどうするの?/吉祥寺ルーザーズ/卒業タイムリミット/正直不動産/持続可能な恋ですか?/汝の名/悪女~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~/ナンバMG5/未来への10カウント/やんごとなき一族/花嫁未満エスケープ/鉄オタ道子、2万キロ/インビシブル/パンドラの果実/妖怪ハウスー帰ってきたん怪ー/俺の可愛いはもうすぐ消費期限?/クロステイル探偵教室/私のエレガンス/17歳の帝国/しずかちゃんとパパ/今度生まれたら/マイファミリー/金田一少年の事件簿(計24作品)】

 

 前回、主演女優賞候補が少なく苦戦したのですが、今回は主演女優が豪華で豪華で参りました。その割には視聴率が取れなかったという噂もニュースで拝見しています(テレビ離れのニュース)まあ、実際私もドラマはすべてビデオに録ってみるか、TVerで見たりしているので、視聴率という計測の仕方がどの程度反映されるのか分からないです。

 今回は、綾瀬はるか、上野樹里、満島ひかり、柴咲コウ、これは豪華ですね。

 特に今回は、上野樹里と満島ひかりが、人気女優らしい非常に可愛らしい人物像を演じていました。脚本に書かれていない部分で勝負しているところが素晴らしく、人間らしい魅力を感じさせてくれます。役者は脚本に書かれていることプラスアルファで勝負してこそですね。だから見る価値がある。目を離せない。

 綾瀬はるかは、仕事できる弁護士がなんでこんなにセリフを張っているんだろう?って、音の出どころも高いしって、最初は気になっていたのですが、この人は役を作るのが好きなのだと思われます。ちょっと作り過ぎを感じていても、ずっと見ているうちに気にはならなくなるので、芯の通った役作りなのだと思います。このドラマそのものが、最初はつまらなかった。何故か、途中からギャグが増え、笑いの取れるドラマになっていったことが、面白くなった理由のひとつでもあるのだけれど、何故なのだろう? 脚本家:杉原賢明、小谷暢亮の2名が書かれているのだけれど… 

 柴咲コウは、美しくそれだけで見る価値があるけれど、ドラマは私の嫌いなサイコだったので、勘弁して欲しいです。初回、柴咲コウの登場のたびに音楽を変え、音響と編集に凝ったように見せていたけれど、思いつきにしか感じられなかった。例えば、桐谷健太が、上を向いたところでカットを入れて遊園地の音が入った編集は、間違った意味を持ってしまってNGでした。だから余計に全てが思いつきで編集が雑に見えてしまったのだと思います。

 女優はまだ続きます。多部未華子、吉岡里帆、広瀬アリス、山崎紘菜、土屋太鳳、小芝風花、ドラマの良し悪しで左右されてしまいますが、ドラマの中で主演女優らしい存在感を発揮していました。

 さて、今回連ドラ初主演の女優がいて、それがまた大成功と失敗作になっていました。【悪女】の今田美桜と【花嫁未満エスケープ】の岡崎紗絵。可愛らしいし芝居もしっかりしているし、いつ主演してもおかしくないのに、ここまで引っ張った今田美桜。事務所のやり方だったら素晴らしいと思います。そして彼女の初主演ドラマとしては本当に素晴らしかった。ちょっとコケティッシュに作った(いつもよりも顔をブスに見せ)髪型とメイクがその役にピッタリハマり、パワフルで、ドラマを引っ張っていくパワーがずっとあった。この方向ならどんどん主演で連続ドラマが作れそうです。対して岡崎紗絵は、なんだろう、このはっきりしない魅力のない役は。原作に忠実にやっていたら性格が分裂してしまったのか、顔だけ可愛らしく撮られていて、性格が可愛くない女の子。月9でやった時の、気の強いちょっと性格がきつい子の方が彼女には合っていたので勿体無い。ま、それでは主演にならないのかもしれないけれど。このはっきりしない可愛らしいだけの女性を演じていても時々気の強さが見えてしまう。あれを可愛いという人はたくさんいるだろうけれど、可愛いだけならもっと若い人たちに任せておけばいい。

 

 

2022春  MYアカデミー賞

 

作品賞   ナンバMG5(フジテレビ)

 

(次点: しずかちゃんとパパ(NHK) 

     未来への10カウント(テレビ朝日))

 

 ほとんど、しずかちゃんとパパに決まっていたところ、ナンバMG5のラスト2回が素晴らしく感動仕切りで一気に逆転しました。やっぱり終わり方のインパクトは強い! 

 しずかちゃんとパパと未来への10カウントは、毎回それなりに楽しめ、よく感動して涙し、素敵なドラマでした。それに対してナンバMG5は、ヤンキーは嫌いだし、殴りあってばかりいるし、好きなジャンルではないのだけれど、でも、時々、難波剛をかっこいい!と感じてドキドキしていました。「男らしい」と最近言ってはいけないような言葉になってしまった言葉を浮かべてしまうわけです。そしてラスト2回は、切なくて、それまでの嘘っぽい話やキャラが全てうまく収まって、あらゆることを納得させてしまう力がありました。

 

 

主演女優賞    吉岡里帆(しずかちゃんとパパ)

 

(次点:山崎紘菜(汝の名))

 

 力のある女優なのに、つまらない(役者ではない)仕事ばかりしていたり、売れていった当時に比べて最近精彩を欠いていた吉岡里帆、やっとピッタリの役に出会えましたね。本当に本当にぴったりで、役作りなのか、そのままなのか分かりません。耳の不自由な父親と暮らすとっても元気な女の子。気遣いが半端ないせいで逆に周りの人に疎まれる子。真っ直ぐに演じているのに、ちょっと性格悪く見えるその微妙なところが、演技とは思えず素晴らしかったです。ドラマも素晴らしかったです。

 山崎紘菜。名前と顔が初めて一致しました。喋りに(口に)少々癖のある子で、綺麗で仕事ができて格好いい役に最初ひっかかりがあったのですが、途中逆転した時の演技が素晴らしくて、すっぴんに近い時が美しくて、一気に引き込まれました。

 

 

主演男優賞   笑福亭鶴瓶(しずかちゃんとパパ)

 

(次点:間宮祥太朗(ナンバMG5)) 

 

 主演女優のドラマが多かった分、主演男優が目立たないクールで、美男は数人いたけれど、笑顔だけでは男は素敵に見えないなぁー 

 「しずかちゃんとパパ」は本当に素晴らしいドラマで、耳の不自由な人がとても幸せそうに見えました。それは主演の笑福亭鶴瓶演じる役が、明るく純粋に彼らしく生きているからだと思います。亡くなった耳の不自由だった妻が、生まれてきた子どもの耳が聞こえることを知った時「可哀想に」(だったかな?)耳の不自由な世界の方が素敵だという意味のことを言っていて、ある意味、そうだと思えてしまう。この世の中には聞きたくない音や言葉が溢れていて、見たくないものは目を閉じることで見ないという選択がが可能なのだけれど、耳は閉じることが出来なくて辛いことが結構ある。それと、筆談をする時、相手が喋る(書いている)間じーっと待っているのも良いなと思ったし、会話する時はいつも相手をしっかり見て会話するのも良いなと思った。この情報化社会であらゆるものが忙しなくなっている世の中、ああして自分が対面する相手を大切にしている様子を良いなぁと感じてしまうのは事実なのです。

 

 

助演女優賞   岡まゆみ(花嫁未満エスケープ)

 

(次点:滝内公美(持続可能な恋ですか?) 

    飯豊まりえ(恋なんて本気でやってどうするの?))

 

 岡まゆみ楽しそうに演じていました。ただただ、羨ましかったです。魅力的な役に出会って、今持つ力の全てを発揮しているベテラン女優。役者は魅力的な役とシーンに出会ってこそです。

 飯豊まりえ、好きだなぁ、この子。若くて可愛い子の中では、最近珍しくエッチな雰囲気があって、それをサラッと演じてくれる明るさ。希少です。

 滝内公美、ドライな雰囲気のある人で、綺麗でセンスがあってというこのくらいの役回り素敵です。

 

 

 

助演男優賞   ユースケ・サンタマリア(パンドラの果実)

 

(次点:松重豊(持続可能な恋ですか?) 

   神尾楓珠(ナンバMG5) 浅野和之(元彼の遺言状)) 

 

 連ドラで久しぶりに見たユウスケ・サンタマリア。やっぱり私この人好きだわぁ。ぬぼっとして、仕事なんて出来なそうでも、汚らしそうでも、ごく自然にそこに存在していて、優しさに溢れていて、いじめられキャラで笑えて。それもこれも彼の役作りの前に、彼の心がいつも動いているからだと思う。だから普通に喋っているようでも、こちらに何かが伝わってくる。ウサギのリンゴを前にしてのセリフ「可愛くて食べられないなぁ」素晴らしかった!!!!

 松重豊。前から素晴らしい役者さんだと思っていますが、痩せ過ぎていてちょっと心配です。すっかりお爺さんになっていました。でも、ドラマの中で恋もできるし、言語学者もハマっていました。素晴らしいセリフが2つ。「楽しかった」と「いい」今細かい状況説明は書きませんが、こういった短いセリフこそ難しく、役者の力の差を見せつけます。油が抜けて今最もいい役者に到達しているのかもしれないと思わされました。

 神尾楓珠。顔が良すぎるので、このくらいの悪がフィットしているのでは? 結構遊び人の役が多くていまひとつピンとこなかったのだけれど、真面目だけれどヤンキーっていうこの程度が特に素敵でした。いつもよりハンサムに見えた。

 浅野和之は、語る必要なし。こういう役やらせたら右に出るものなく、芝居で遊びまくっていて大好きです。彼もいじめられキャラですね。そういう男優は色気があるんでしょうね。

 

 

脚本賞  黒岩勉(マイファミリー)

 

 初回を見終わった時、これどうするんだろう?話終わっちゃったじゃん。って思ったら、予想外の展開で、何回も何回も予想外の展開があって、引っ張るテンションも(日曜のTBS枠)いつもながら素晴らしくて、あっという間の話。ちょっと無理はあったけれど、(友達の子供を誘拐するとか)こんな悲惨な連続誘拐事件を、一応、辻褄を合わせてテンション高く続けていったことは素晴らしいです。が、TVドラマとしては、扱っているテーマが酷すぎる。

 

演出賞  河原瑶(汝の名)

 

美術賞  持続可能な恋ですか?

 

美粧衣装  私のエレガンス 妖怪ハウスー帰ってきたん怪ー

 

 

気になる役者

津田健次郎(俺の可愛いはもうすぐ消費期限?)(ナンバMG5)

松の声は、最初とても惹かれたけれど、途中から好き勝手にやり始めたような感覚を持ちました。前半の方が良かったです。顔出しはとてもセクシーな上司を好演

藤井美菜(しずかちゃんとパパ)とても親切なのになぜか意地悪に見える子。これが演技なのか別の作品で確認してみたいです。

鈴木ゆうか(ナンバMG5)  

未来(クロステイル探偵教室)

 

気に入らなかったキャスト

(パンドラの果実)の岸井ゆきのは、どうしても科学者に見えない。彼女そのままで科学者に見えない科学者という役どころにしたかったのだろうが、いくらなんでも役作りがなく、これなら他の人で良かったのではないかと思わせた。

(未来への10カウント)の波瑠。どうして彼女をキャスティングしたのか全く分からない。とにかく合わない。とりあえず病で亡くなったが最初に来ているので、とことん合わない。次に焼き鳥食べてる笑顔が欲しかったのだろうが、これも素敵な笑顔とは思われなかった。ベッドの横に置く亡くなった妻の写真の顔に合わないのだ。この役に合う人は探せばいくらでも見つかるだろう。それとも波瑠は一回出るだけで視聴率がばっちり取れちゃう人なのかしら?

 

タイトルがイマイチな作品

「悪女~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」 どこが悪女なの?全くドラマと合わないと思っていたら、なんとなんと、これはその昔石田ひかり主演でドラマ化したあの「悪女」だったのですね。初めて見るドラマとしか思えなかった。つまり覚えていないのか? でも石田ひかりの「悪女」のタイトルバックの映像ははっきり覚えています。彼女がパパイア(でいいのかな?)を食べ続けている映像。あの時が石田ひかりのピークでした。

「持続可能な恋ですか?」 「恋なんて本気でやってどうするの?」 どちらも企画ものなので、恋愛ドラマのタイトルが尽きてきたのか? ってくらい困っている感、満載です。

 

途中に感想書いてきたので、感想は少なめです(敬称略)

【未来への10カウント】とにかく私のイチオシ女優、満島ひかりが久々に連続ドラマに戻ってきてくれて、幸せでした。脚本、福田靖なので、はずしようがないです。ちょっとうまく行き過ぎの展開ではありましたが、満島ひかりから目が離せない私には充分楽しめるドラマでした。木村拓哉主演ドラマと思いきや、満島ひかりもしっかり主演でした。前述の通り、彼女の芝居はセリフ以外のところが目を離せません。フリーになってからテレビでの露出が極端に減り、とても哀しいのです。もっともっと今の年齢の満島ひかりを見せてほしいです。可愛いらしくて、演技は日々上達していて、30代の今できる役をもっともっとやらないと勿体無いです。

【ナンバMG5】高校生の役を大人で演じることには意味があるのだと思います。「今日から俺は」の時もそうでした。どちらもヤンキーたちの話で、高校生には見えない大人をキャスティングしています。今回もキャスティングの年齢はバラバラ。それなのにしっくりくる。例えば一年生役の子は若い子を使っている。ヤンキーが自分のツレを大切にし、仲間がやられている時には黙っていられない正義の味方。武器を使わず素手で戦う。武士道に繋がっているかのような男らしさでした。

【やんごとなき一族】土屋太鳳、声は可愛いけれど、時々セリフの声が上っ面、何故でしょう? 敵役を演じた佐々木希と対面するとどう見ても土屋太鳳の方が悪役になる。その逆の感じが面白いとかいう発想でしょうか?

 センスのかけらもない美術、あり得ない金持ちの家の設定。どれもこれも作り物過ぎて、一瞬たりともドラマの中に入って行けません。しかし、もしもこういうドラマが今受けるのだとしたら(悲しいです)その展開の速さというか、絶えず何かが起こっていることでしょうか。つまり本来伝わるはずの空気感とか世界観とかではなく、その場で起こっている事象と交わされる言葉、事件、それがないとドラマチックに楽しめないということかもしれません。

 松本若菜、最も綺麗な女優さんの1人なのに、勿体無い。こんな役やって欲しくないです。こういう役は誰でも出来ますから。

【今度生まれたら】作:内館牧子

なんだろう?この変なシナリオ。多分、脚色の仕方。ドラマの構成が間違っていると思います。内館牧子という作家の本ですから、原作がしっかりしていると仮定した場合、例えば、その原作に忠実にやろうとしてまとまりがつかなくなったのか、本に書かれているシーンにばかり囚われて、本の本質がどこかに行ってしまったのか、原作の脚色化に失敗したとしか考えられません。

 分かり易くは、登場人物が誰だかよく分からなくなったり、無駄に見えるシーンが延々と続き、何のドラマを見ているのか分からなくなったり、つまり主軸から話が外れた時のシーンのその長さの意図が不明。不思議なシーンがいくつかあり、それを役者が埋めきれていなかったり。

因みにこれもシナリオ:真辺克彦、小嶋健作、大島まり菜と3人の名前があるので、誰の問題なのかは分かりません。