大好きな長野県民になってまもなく3年が経ちます。
今日もひとつ長野県自慢を。
長野県には、「信濃の国」という県歌があります。
引っ越してきてすぐラジオから流れてきたこの曲を聞いて、
旦那が「長野県民は全員この歌を歌えるんだよ」と言って驚きました。
長野県民が全員歌えて、よそ者(私)が聞いたこともない曲があるなんて!
「信濃の国」は明治32年に作られ、昭和43年、長野県歌に制定されました。
歌詞には、長野の地名や山、人名、産業などが出てきて、
6番まで覚えれば自然と長野の知識が入ってしまう。
小学5年生向けの歌として作られました。
先日聞いたラジオによると、
平成28年時点で、「信濃の国」を歌える人は、県民の8割
6番まで全部歌える人は全体の18%ということです。
そこで、県歌についてウィキペディアで調べてみました。
44都道府県が県民の歌を制定もしくは指定している。
制定していない府県は、大阪府、広島県、大分県。
そしてこうも書かれていました。
[住民にさえ余り知られていないことが多い一方で、長野県の「信濃の国」のように県内で圧倒的な認知度を誇り、「県民なら歌えて当然」という曲もある]
素敵だと思いませんか?
県民なら誰でも歌える歌がある。
それを歌うと、長野の地を望郷することができる。
因みに、私が一番長く住んでいた千葉県の県歌をネットで再生してみましたが、
千葉テレビ放送の仕事を長年やっていた私でさえ、一度も聞いたこともありませんでした。そもそも作られた理由とか、時期とか、目的が違っていたのだと思います。
私が大人になったばかりの頃は、日本人全員が歌える童謡とか、唱歌と呼ばれるものが数々ありました。しかし、その後、小学校で習う歌が変わり、音楽の教科書に載る曲が変わり、今の100歳と30歳と10歳が一緒に歌える歌が減りつつあります。
多分、本当に初期に習う童謡「めだかの学校」「桜」「どんぐり」(タイトルは違うかもしれませんが、皆さん分かるということで、宜しく…)だけになっていっている気がします。
15年くらい前、芝居で「旅愁」という曲を使いました。
芝居の中で、若い女優が口ずさむシーンがありました。
あまり言葉を発しない内気な少女が、子供の頃父の背中で聞いた記憶がある。という設定。
実は、「旅愁」という曲は、私の記憶によると、私が幼稚園に通う道すがら口ずさんでいた歌で、幼稚園生の私が歌うには、少々大人っぽい曲でした。
だからなのか、まさか若者が知らなくなっているとか考えなかったのですが、その若い女優は、知りませんでした。
その時、ちょうど30歳を境にして、それより年長の人は全員が知っていて、それより若い人たちは全員知らなかったのです。
歌謡曲、ポップス、などは、聞く年代が分かれていて、
だからこそ、同年代で昔の歌を歌って盛り上がったりするのだけれど、
素敵な日本の曲を、どの年代の人も知っていて歌うことが出来たら、そんなに素晴らしいことはないです。
お祭りとか、イベントとかで、子供とおばあちゃんと一緒に盛り上がれる。
長野県には、そんな曲があります。
長野県民として誇れる話のひとつです。