昨日、横綱稀勢の里が引退を発表し、ずっと報道されていた。

スポーツ選手は活躍する時期が過ぎ、体力の衰えなどを理由にいつかは引退する。その時期を決めるのは簡単なことではないだろう。
プロの選手は想像以上に努力と才能に溢れ、加齢などで多少実力が落ちても、それなりには続けられる。そもそもそのスポーツが好きで始めたのなら、なるだけ長くやりたいだろう。

あるタイトルなどをキッカケにスパッと辞める人と(例えば中田英寿選手)チームや条件を落としてもなるだけ長く続ける方を選ぶ選手(三浦知良やイチロー)がある。

私の好みでは、出来る限り長く続け、力が落ちて格好悪くでもしがみついている人が好き。何故ならその人たちは好きなんだろうなぁ。って感じられるから。

しかし、全盛期にタイトルを取ってスパッと辞めた人の方が、格好いいし、引退後の活躍の場のことも良く考えられていて、うまく世の中を渡っているように思う。(因みに現役選手で比較すると、私は中田選手の方が好きでした)

ちょっと気になるのは、引退したのに、戻って来てしまう人。最近だと、高橋大輔選手とか、伊達公子選手とか。これは個人的には好きではない。
しかし、出戻った(言葉違うか)人は吹っ切れてからまたそのスポーツをやるので、次こそは純粋にそのスポーツそのものを楽しむことが出来ていて、本人は幸せだろうなぁ。

さて、相撲は、ちょっと違うらしい。
横綱には横綱の品格というものが求められる。
日本の古いしきたりがある。
サムライ魂?

だから大関は、ふた場所続けて負け越すと下に落とされるが、横綱は落ちることがない。
落ちないけれど、落ちないからこそ、横綱らしい相撲がとれなくなると、自分で引退を決めなければならない。
今回はそれをギリギリまで引き伸ばした結果、横綱としては有り得ない連敗記録を作ってしまった。
そういった仕来りとか、相撲会の当たり前を古いと言って変えた方がいいという意見もあるようだけれど、横綱の格好良さは、侍のような潔さにもあるに違いない。

ただ最近は相撲取りが巨大化して、土俵がとても小さく見えて、そんなあんなで怪我人が増えて、横綱になるのも、横綱を守るのも、大変だなあとつくづく感じさせられる。