2018年7月~9月のドラマを振り返って
数少ないけれど今回は上質なドラマがいくつかあり、楽しめました。
候補作品(つまり私がチェックしたドラマ)は下記の17作品
【遺留捜査:絶対零度~未然犯罪潜入捜査:刑事7人:ゼロ一攫千金ゲーム:探偵が早すぎる:ディーリー:ヒモメン:幸色のワンルーム:透明なゆりかご:高嶺の花:サバイバル・ウェディング:健康で文化的な最低限度の生活:ハゲタカ:チア☆ダン:義母と娘のブルース:この世界の片隅に:グッド・ドクター】
STING’S アカデミー賞
作品賞 この世界の片隅に (次点:「義母と娘のブルース」「チア☆ダン」)
主演女優賞 綾瀬はるか(義母と娘のブルース) (次点:土屋太鳳)
主演男優賞 伊勢谷友介(サバイバル・ウェディング)
助演女優賞 尾野真千子(この世界の片隅に) (次点:伊藤沙莉、松本まりか)
助演男優賞 木下ほうか(チア☆ダン) (次点:井浦新、池田優斗)
脚本賞 岡田惠和(この世界の片隅に) (次点:森下佳子)
ストーリー賞 義母と娘のブルース
主題歌賞 MISIA 「アイノカタチ」(義母と娘のブルース)
作品ごとに一言(敬称略)
途中で見るのをやめたドラマが(今回はテレビのトラブルもあったので多いです)8。
きちんと見たドラマについて勝手な感想を書かせていただきます。
今回はTBSのドラマ3本がとにかく素晴らしかった。さすがドラマのTBSです。
原作は漫画、アニメ多いですねぇ。
「この世界の片隅に」 TBS
素晴らしかった。毎回泣いて笑って心が温かくなり、見終わってしばらくこの世界が私の心に残る。そう、いい作品は、見終わってからしばらく、その世界、その登場人物が、心に残り続けるものです。
戦争中の何もない時代のドラマを見て、いい時代だなぁと感じてしまう自分がいる。そのくらい、人間たちが、人間らしく生きている。きつい言葉を吐いても、なぜかみんな温かく優しい。脚本が岡田惠和さんなので、とにかく温かい。そして、脚本がいいので、どの役者も上手く見える。尾野真千子、最高でした。演技派と言われている役者さんなのでしょうが、初めて上手い!と思いました。松坂桃李、初めて良いと思いました。伊藤沙莉、土村芳、どちらも大好きな女優さんです。特に伊藤沙莉は、同じようなタイプの役者がいないので、今後重宝されそうです。久しぶりに見た仙道敦子、綺麗でした。伊藤蘭、木野花、いつもよりいいです。そしてこれだけのメンバーの中主演を張った松本穂香、初めて見た女優さんです。ちょっと黒木華を彷彿とさせました。今回は役のイメージしかないので次の作品に期待します。
原作がいいのでしょうが、脚本が素晴らしく、セリフが素晴らしく、こういうドラマの中のドラマ、もっと作って欲しいです。
「義母と娘のブルース」 TBS
この嘘っぽいキャラクターを成立させ、とても愛らしい女性に見せてしまった綾瀬はるかのその徹底ぶりに拍手。佐藤健も嘘っぽいキャラクターを頑張っていたのだけれど、ちょっと浮いたまま終わってしまった感じが拭えません。重要な役である娘のみゆきの配役も素晴らしかった。とりたてて美しくなく、頭も良くないけれど、明るくて心根のある子。子役の横溝菜帆、高校生の上白石萌歌、どちらも遜色なく、最後にはその可愛らしさだけが印象に残りました。
森下佳子さんのセリフは素晴らしく、秀逸だったのは、PTAと戦う回の亜希子のセリフ。キャリアウーマンだからではないけど、妥協できない彼女のものの考え方に著しく同意。そして子供の扱いもよく分からず、仕事以外のことにはかなり無神経な亜希子に夫の良一も娘のみゆきもどんどん惹かれていく流れがよく描かれていました。そうだ、私は竹野内豊が好きで楽しみにしていたのだった。前半で死んでいなくなってしまったのはとても残念だったけれど、そういうドラマの作りも珍しいし、優しい竹野内豊は心にずーっと残っていました。
「チア⭐︎ダン」 TBS
脚本家は回によって変わっていたのですが、全体を通して後藤法子さん監修になってたので、問題なくよい展開になっていましたが、時々、ダンス部のやりとりがちょっとしつこいくらいの友情の押し付けに聞こえてしまうのは、原作の問題?私との年齢差の問題?
土屋太鳳、主演らしい存在感がとても良かったです。ちょっと化粧が濃かったのが残念。声が素敵な女優さんです。石井杏奈、佐久間由衣は最近よく見る若手ですが、それぞれの個性が生かされた役所。私の大好きな新木優子が、すっかりお姉さんになったのだと実感させられました。初回ゲスト出演の広瀬すずは、美しすぎる。オダギリジョー、阿川佐和子、木下ほうか、それぞれのキャラが立つ素晴らしい役どころでした。漆戸の妻役、松本若菜、綺麗で好きです。
福井弁が柔らかく優しく、『この世界の片隅に』の呉弁と混じって、この3ヶ月マイブームでした。方言温かくて素敵です。
チアダンスもレベル高く素敵でした。やっぱり私はこういう団体ドラマ好きなんだなぁ。
「グッド・ドクター」 フジ
山崎賢人は、年齢相応に芝居のできる子で、今回も自閉症という難しい役だし、正直、これが可能なのか?という疑問を多々持ちつつ見ていたけれど、彼の素直さがそういった疑問を消していってくれる。良い役者です。大好きな上野樹里とのペアは美しかったけど、今回は、彼女のセリフにはっきり覚えているもので3回間違っている音があり、うーん、ちょっと引っかかる。うまい女優だと思ってきたのだけど、手を抜かないで頑張って欲しい。例えば、医者だから?そんな失礼な上からの音はないし…とかそういうミスです。
(刑事7人の倉科カナもなんでそんなにいつもきつく上から物を言うの?演出家の意図だとしても、そこまで失礼な女性に見えないような成立のさせ方を考えるのが役者の仕事です。どちらも好きな女優さんなんだけどなぁ)
次々と出てくる子役が皆素晴らしく、本当に最近の子供たちはどうしちゃったのでしょうか?特に8話で患者の兄役を演じた池田優斗、上手いだけではなく、兄としての格好よさがあり、声がとてもいい。
どんな病気でも手術することで治す医療ドラマ特有の流れは嫌いですが、心のケアを新堂先生がやっていくところは、うまく描けていたと思います。
「ハゲタカ」 テレビ朝日
話が数年に渡っていくという流れもあり…このキャストしかなかったのでしょうか? どうしても綾瀬剛ではないと思うのですが。若くて恰幅のない彼が髪型を変え、眉間に深いシワを作って挑んでも役に合わないことこの上ないし、美しくない。声もずーっと喉を締めて作っていて、彼としては役を造っているということなのだと思うけれど、芝居は下手ではないけれど、とにかく魅力がない。しかし綾瀬剛主演でこの脇役メンバーはすごいですね。光石研、杉本哲太が、肩に力の入らない演技で、脇を固めているので、より一層、綾瀬剛の作った力の入った芝居が辛くなってくる。久々に見た小林薫さん、存在感がすごいです。
深刻さを出すのは上手なのだけど、いつも同じ芝居の沢尻エリカ、ここにヒロインを持ってきたのが不思議な作りのドラマでした。以前もハゲタカは見ているのだけど、もう少し年をとった男優がやったほうがいいと思います。
「健康で文化的な最低限度の生活」 関西テレビ
キャストで無理を感じたのは、徳永えり。この若い女性が、50代の男(遠藤憲一)に対してあのような言葉遣いをするのならば、それを成立させるキャラクターが必要。徳永えりは、頑張っていたと思うけど、そもそも違いますよね。見るからにちょっと男性的で可愛い女性とか持ってくるといいのかなぁ。それ以外のキャストは合っていたと思うし、井浦新が、こっちのタイプでも良い雰囲気をだしていて、最近どうしたの?ってくらい良いです。
最終話に松本まりかがゲストで登場して、ほとんどみんな持っていくんですけど、彼女はやっぱりいいな。今、こういう感情の起伏のある役を楽しんでいる時期なのだと思われる。とても上手だけど、「私上手でしょ」感がない。どうしても若手の演技派と呼ばれる役者の多くに「僕、上手いでしょ」感が段々見えてきて引いてしまう時期がある。今回ドラマだと「dele」の菅田将暉。暴れ馬の部分とそれを俯瞰する目が役者には必要なのだけれど、その後者が大きくなり過ぎてしまっているのだと思う。または、根本的に役者ではないかどちらか。それに比べて松本まりかは、役に没頭することを楽しんでいる状態に今あるのだと思う。たくさん芝居してください。
ドラマの中に時々、文字の映像が挿入されていたのだけど、原作にあったのか知らないけれど、思いつきで挿入されたかのようにしか見られなかった。時々思い出した時に挿入されているだけなので、要らないと思います。
ひとつ気づいてしまったので書きます。みちるが実家に帰った時、母親が迎えにきた軽自動車が練馬ナンバーになっていたのはミスですよね。舞台は茨城だったかな?
「サバイバル・ウェディング」 日テレ
こちらも人形劇が時々登場するのだけど、これもあまりに時々で、都合良すぎて効果なしという感じです。あるアイデアを思いついて使用するのならば、きちんと定期的に使わないと、単なる思い付きに見えてしまいます。
役者は、伊勢谷友介がほとんど持って行っていました。楽しんでいましたね。
恐ろしく役にあっていなくて良くなかったのが、風間俊介。こんな役無理です。
若い子が格好いいと言っていた吉沢亮を楽しみに見たのですが、顔は綺麗だけどスーツは似合わないし、歩行の後ろ姿が美しくない。単なる優しそうな男の子でした。
財前直見綺麗になっていました。いい感じなので、これからまた母親でたくさん登場しそう。奈緒、素晴らしく嫌味に役に溶け込んでいて、ドラマの中の役の意味をきちんと示していました。
ストーリーはどうでもいい感じなので、役者の魅力だけで見せるドラマだったのだと思います。主演の波瑠は、相変わらず、主演(らしく?)個性も飛び抜けるところもなくドラマの中に単に彼女のまま埋没していました。
「高嶺の花」 日テレ
野島伸司さんは、何をやりたかったのでしょうか?そして日テレは何をやりたかったのでしょうか? 野島伸司のこの脚本をドラマ化したかったとは思えない、ほとんどキャスティングミスだと思います。
石原さとみ、頑張っていたけど若すぎます。あと別の顔を見せる時に彼女の好き勝手な芝居をさせすぎている感じで魅力的でない。演出家からもう少し制約があればもっと輝くと思うけど、そのバランスが難しいか。峯田和伸、彼は役者じゃないのでもうどうにも辛いです。彼が発する言葉は凄い!(まるで宗教家のような?)ように描かれているけど、そう感じられないし、そんな心美しい役…ああああ、とにかく重要な役なので、もっと合った役者を探してきてもらいたかった。小日向文世、この家元の貫禄不足です。もう少し年配の貫禄のある方にやってもらいたかった。商店街のスナックに集まるメンバーが無理です。コスプレ娘は美しくて良かったけど、大人たちが商店街の雰囲気を出そうと無理しているのが辛かった。キャスティングミスです。袴田吉彦頑張っても合っていません。笛木優子美しすぎて合いません。千葉雄大、無理でしょう。こういう役もやってみたいのだろうけど合っていません。この役ならいくらでも合う役者を見つけられると思うけど。んなわけで、キャストが変わればもしかしたらそれなりのドラマになったかもしれないけど…映画レベルまで全てを上げないとこれは作品にならないかなぁ? 良かったのは、大貫勇輔。この人のような(私は知らなかったけど)合っている人をキャストして欲しいです。升毅、いつになくいい役だったのではないでしょうか。
脚本はやはりセリフが命です。
今回の刑事番組、「刑事7人」「絶対零度」「遺留捜査」事件の流れとかストーリー展開とか役者の魅力とかは置いておいて、あまり面白くはないけれど「刑事7人」は時々見ることができました。多分(全部見たわけではないので多分です)このドラマの脚本のセリフがこの中では一番良かったのだと思います。
今回は珍しく似たようなドラマが発生していなかった。毎回何故か、どこかから情報がバレたの?っていうくらい似通ったものがドラマ化されていたのだけど、そう言う意味でも楽しめました。