昨日、クリスマスカード兼引っ越しのお知らせ葉書が届いた。

「子育ても終わり、人生の後半戦は自然の中での暮らしを選びました!!

遊びに来てください」と書かれて、

雪の中の美しい家の写真が貼られていた。

えっ、誰が田舎に引っ越したの?

老眼鏡を探しに行く。

えええええ!Mちゃんだ。

どこどこ?

えええええっ! 北海道? 行けないじゃん……

凄くショックだった。

 

ブログなどをチェックすると

田舎暮らしに至る彼女の気持ちは、

私のそれとかなり似通っていた。

さもありなん。

 

都会育ちの私たちが、

この時期に(彼女の方が10歳も若いけど)自然とともに生きようと思う場合、

価値観に共通項は多いはずなのだ。

それでなければ田舎に移住はしない。

だからこそ、ショックだったのだ。

同じような考えを持つ人が傍に来てくれたらどれほど愉しい時間を共有できただろうと。

 

今日本の人口の一極集中はさらに進んで、

首都圏の人口は増すばかり

当然若い子たちが多いし、その気持ちは分かるのだが、

なんと60代も増えているらしい。

増えているのは年を取ったということではなく

東京に移住してくる人が増えているということらしい。

分からないことはない。

都会は便利だ。

歳を取ったら、便利な所に住んでいた方がいいという考え方。

極端なことを言うと、

駅とつながったマンションに住む。

マンションにはスーパーもスポーツジムもあり、

駅まで雨にもぬれずに行ける。

当然、買い物はなんでもそこで済む。

車がないと不便な田舎生活なんてとんでもない。

そんな考え方だ。

論理的だと思う。

しかし、

田舎暮らしを求める人とは根本的に大切にしているモノが違うのだ。

田舎暮らしをする理由は、

自然があるということである。

飽きない四季がある。

毎日外を眺めていれば何かが起きている。

そしてそれを体感できる。

 

時々、田舎は退屈だと言う人がいる。

そういう人は、何か人工的なモノがないと楽しめなくなってしまっている人だ。

例えば、ディズニーランドのように

何もしなくても楽しませてくれる他要因がないと暮らしそのものを楽しめないということであり、

実はとても貧しいことである。

 

子どもは、どんな子どもでも

自然の中に放り込めば、一日中遊び続けることが出来る。

彼らの感性は豊かで、自然の中にあるものすべてが愉しい。

それは教わるモノではないのだ。

ただ、大人になる過程の中で失っていくのかもしれない。

 

私は都会で育ったので、逆に田舎の良さに気付きやすかったのかもしれない。

 

色んな考え方があっていいと思う。

60歳以降、どこで暮らすか、

考えてみたらいいと思う。

その時、都会の便利さを求める人と、

多少不便でも自然の中で暮らそうと思う人。

どちらが正しいというのではなく、

私は後者を選ぶ人と気が合うと思うのだ。少なくとも今の私は。

 

だから、昨日葉書をよこした彼女が、

この八ヶ岳近郊で自然を求めてくれたら良かったのに……と

ショックをまだ隠し切れないでいるのだ。

 

原村の次の田舎暮らし見学会は1月14日(土)にあります。

私も勿論移住者として参加します。興味のある方はいつでもご連絡ください。