田舎で育った人にとっては当たり前のことが、

数十年都会生活だった私にはかなり新鮮。

 

原村に来てから嫌な人に会っていない。

みんな、いい人なのだ……

 

毎日のように誰かがやってくる。

みんな電話もしないでやってくる。

一日数回ピンポンが鳴る。

そのたびに、まだ今一つ環境に慣れ切っていない我が家の猫たちが、

私の膝からそろそろと降り

2階への階段を揃って、逃げるように登っていく。

 

ピンポンの半分くらいは宅配の人だ。

引っ越したばかりなので、家具や電化製品や照明などの大きなものもそうだが、

消耗品、食品などもネットで購入しては届けられてくる。

田舎と言ってもこれは全く問題なく届けられるので、

お金さえあれば、日本全国から美味しいものを取り寄せることも出来るし、

まあ、不便はない。

 

ヤマト、佐川、日通、郵便局

色んな人が宅配に訪れるのだが、

みんなナイスなのだ。

東京とは全く違う。

東京で働く人も感じのいい人は勿論たくさんいたが、

彼らは疲れている。

狭い道を走らなければならないし、

当然宅配の数も多いだろうし、

渋滞があるから、なかなか予定通りに配達が終わらない。

必然、いつも急いている。

 

人が優しくなれるためには余裕が必要なのだ。

余裕というのは、金銭的余裕と時間的余裕。

このふたつが揃わないとなかなか他人のことを考えることが出来ない。

なあんとなく人間が殺伐としてくる。

 

こちらの宅配の人は余裕があるので、

みんな挨拶の他に一言二言会話して帰ることになる。

 

家の前に車を横付けして、誰の迷惑にもならずに配達出来るだけでも

東京では考えられないことだ。

因みに私が住んでいた東京の家の前は、2トン以上のトラックが侵入することも出来なかったし、普通車サイズでも対向車とはすれ違うことが出来なかった。

家の前に車を横付けできないし、

小さな車で家の前に停車しても、いつ車が来るか分からないから

テキパキと仕事を終わらせるしかない。

そもそも荷物が多くて、不在が多くて、

彼らの忙しさは半端ないのだろう。

 

昨日は、中央線各駅停車で立川まで通勤に行った。(目的地は立川で乗り換えてさらに先)

途中通過する甲府は、日本一になることもある夏暑いところ

それでも、暑さが違うのか…

八王子を過ぎたあたりから、東京臭にになる。

何が変わるかというと、

天候と人が変わる。

それまでの空いた車両とは変わってくるから

当たり前に人が殺伐としてくる。

空気もべたつき暑苦しい。

だから、人もイライラし始める。

勿論、みんなではないけれど、

東京はやはり住むにはきついところだ。

 

もう一つ変わることを発見!

高尾で乗り換えた中央線から座席のクッションが俄然良くなった!!

それまではクッションのほとんどない座席で

3時間半の通勤で私はお尻が痛くなるのだが……

そうか、人間が多くてJRが黒字になる地方は車両も新しくなるのか…

当然のことです。

 

でも、今の私は多少椅子が硬くても、

空いてて、足延ばして、荷物横に置いてリラックスできる田舎の電車の方が気に入っている。

 

帰宅も3時間半掛けてゆっくり帰ってきた。

勿論、快速に乗れば早いのだけど、

高いお金払って、電車が混むのも嫌だし、

仕事の交通費が出ないもので倹約している。

 

長く電車に乗っているのは、それはそれで疲れる。

でも、苦にならないのだ。

だって、この快適な環境に帰ってくるのだもの。

 

因みに、ここが夏涼しく快適なのは、多分お盆まで。

お盆を過ぎると急激に秋になる。

そして私の予想を超えた寒い冬がやってくるはず。

今だって、夕方ジッとしていると寒くなる。

うたた寝などしたら風邪ひきそうな涼しさ。

 

今日も午前中に2件宅配の人が来てくれた。

午後は、何をしようかな?

家もまだ片付いていないし、

庭にはまだ手をつけていない。

やることはたくさんあるのだけど、

旦那が仕事に出た日は、

自分の時間がもったいなくて、もったいなくて、

何をしようかなぁ?