東京で住もうと思ったら庭はなかなか持てません。
駐車場だってなかなか……

この家に決めた時、庭と呼ぶにはおこがましいが、
畳2畳分くらいの三角の土部分があることは、
実は私にとっては重要な決め手だった。

生き物が死んだ時、土に返すことが一番いいと思っている私は、
ペットとして我が家にいる犬猫を我が家の庭に埋めたかったのだ。

しかし、その庭っぽいものは、日陰で、土も硬く、掘るのはほとんど無理。
そもそもそこに足を踏み入れることはほとんどない。
そこに行くためには、隣の家との境のブロックの上を横歩きして行かなければならないのだ。

その庭とは呼べないスペースにも関わらず、
植物はどんどんどんどん成長する。
伸びきった木の枝が、お隣の敷地に垂れ下がっていくので、
毎年、枝打ちだけはしなければならない。
庭とも呼べないくせに、作業は多少あるというとんでもない代物だ。

しかし、そこに素敵な出来事が発生したのだ。
今年の春先に見つけた。
これ……


軒先の日陰の木の枝に、鳥が巣を作っていた。

この巣を見つけてから、時々ぼーっと見上げていることがある。
親鳥がやってくる姿も目撃した。
いつ卵を産むのだろう?と心待ちにして……

東京のこんな狭い所に巣をつくらなければならない鳥たちも可哀そうなモノだ。
しかし、くちばしで小枝を運び、
これほど立派な巣を作る鳥って、なんて凄いんだろう~

静かに静かに見守っている鳥の巣だが、
未だに卵を産み付けた様子もなければ、
ここ数日は親鳥の姿も目撃していない。

これほど立派な巣を作っても、場所替えをしてしまうことも多いらしい。
こんなに静かに大切に見守っているのに。
是非、卵を産んで、雛を返して貰いたいのに。

そんなことを想いながら、疲れた日の午後ぼーっと鳥の巣を見上げている時間は、
PCやスマホ画面を見ている時間よりは
遥かに素敵な時間に感じられる。