私は仕事柄、通勤時の満員電車に乗るという経験が非常に少ない。
仕事のスケジュールがランダムで、朝通勤するという訳ではないから。
それでも以前はそれなりに混んだ電車に乗っていた。
千葉県に住んでいたので、東京に向かう電車は仕方がないのだ。

それにしてもあの電車に毎日乗っていると、精神はかなり病んでくるだろうなと思う。
周りの人たちを無視することでしか自分を守り抜けないと思うからだ。

転勤などで地方勤務になった人を見ると、
満員電車の通勤から解放されて、のびやかになった人を見たことがある。
毎日往復で2時間でこぼこ
知らない人たちと押し合いへし合いすることは、精神的にいいわけがない。

今の私は、かなり車通勤になったお蔭で、電車に乗ることが減った。
それでも都心に仕事などで向かう時は、電車に乗る。
満員電車というわけでなくとも
中央線なので、帰りなどはそれなりに押し合いへし合いだ。
かなりストレスになる。
それでもたまにだから、それはそれで生活とは別の経験として楽しむ余裕はある。

先日も電車に乗った。
電車に乗ると人間観察している。
そもそもは役者だからそうしていたのだけど、
今は目が悪くなって、本を読むにもツィッターやるにも眼鏡を掛けなければならないから面倒なのだ。
それよりは、いろんな人を見ている方が目にも心にも良さそう。
最近は、半分以上の人がスマホを見つめ続けているので、
誰の視線にも邪魔されずに人間観察をすることが出来る。
イヤホンをつけて耳からの外界を遮断する人。
目は、ずーっとスマホに釘付けの人。
眠っている人。
みんないろんな意味で外界を遮断することをしている。
それを見ているのは結構楽しい。
スマホ人口がどのくらいの割合なのか?
年齢層は?男女比は?
読書する若者はどのくらいいるのか?
若者の服装からは色々学べることもある。

そして、必ず変な人、失礼な人を見かけるのだ。
電車の乗り降りの時がやはり多いかなぁ。
電車は降りる人が優先。
そりゃそうでしょ、降りないとスペースが出来ないから乗れない。
入り口付近の人は、駅に着いた時は場所を開けるべきでしょう。
それをしないから、誰かが誰かに体当たりすることになる。
その順番を守らないから、あっちこっちで不快な接触が起こる。
でも誰も何も言わない。
「痛いっ!」とか、私はなるだけ声に出して言うようにしているけど(笑)

知らない人と身体を触れ合っていることも気持ちが悪いが、
かなりの力でぶつかられ、そのまま行かれると不愉快この上ない。
その怒りを持ったまま帰宅しなければならないからだ。
ぶつけるところがない。
だから人は皆、あたかも存在していないかのようにすることでやり過ごしている。
でもやり過ごすにはやり過ごす努力が働いているのではないか?
そこにはストレスというものが少しずつ蓄積されていくのではないか?

年を取るにつれて、身体を楽にすることのために使うお金が増えた。
そのひとつが、都心と逆方向へ向かう時は「車通勤」だ。
車を運転してても、マナーの悪い人はいるし、むかつくこともある。
が、大きな違いは、
車は、どんなに失礼な人でも、接触してくることはない。
そしてむかついた時は、その度に、大声で文句を相手めがけていう事が出来る。

若い時は、学生の時は、会社員の時は、
色々な理由で電車通勤は必要だし、東京の満員電車に乗り続けなけばならない人が多いのだろう。
が、少し考えてみたら、
何かを失うことで、その通勤を辞めることが出来るかもしれない。

今年も東京の人口は増えたらしい。
大阪と名古屋の人口が減ったのに対して、東京だけが一人勝ち(本当は負け?)
一極集中はどんどん進んでいる様子。

無理な人は、我慢して頑張ってるのだから、「頑張ってぇ!」
だが、
出来る人は、
これらのストレスを避けるために
東京ではない選択を模索してみたらもう少し幸せになれるかもしれない。

幸せになるために一番必要なモノは、
今の会社の地位でも、会社から得られる給料でもないかもしれない。
一度きりの自分の人生をどうするか?
あの朝の満員電車に揺られながら、
隣の人の肘が痛いなぁ!とか考えるよりも
今後の自分の人生をバラ色にするイメージで過ごすのもいいかもしれない。
そしたら……何か違った色が見えるのかも。