先日小渕経産相と松島法相のダブル辞任があった。
どちらも公職選挙法に引っかかっている。

辞め方は少し違っていた。
小渕優子は、事件が発覚してから(芝居のチケット、顔つきワイン、カレンダーなどあとからあとからまだ出てくるが)自分から辞任の意思を伝え、記者会見でもきちんと答えていた。
松島法相は、ウチワ事件における自分の否を最後まで全く認めなかった。だから辞任もしないと言っていたのに、小渕経産相が辞めたその日の午後に、辞任会見となった。
どうやらこれは首相官邸からの指示らしい。
後になってまたごたごたして、大臣の辞任という厭なニュースをまとめて同じ日にすることで、
その報道の量を半分にしてしまう。そして長引かせない。
安倍政権のうまいやり方だった。

今後、この二人に対してどのような追及、法的裁きがあるのか注視するべきところであるが、
あまり報道が過熱していない感じがする。
小沢一郎の政治資金問題の時は、あれほど大騒ぎしたマスコミが、
どうして追及の手を緩めているのか?
これが自民党政権と官僚、メディア、経済などの癒着による実力です。

松島法相は、何と言っても法務大臣ですから、
法律に違反しているということは、それはそれは大変なことなのです!
みなさん、ずっと注視していきましょう!
終わった案件ではありません。

それでも小渕経産相は、きちんと記者会見で答えていたし、
結局親から選挙区、講演会などすべてを受け継いで政治家になった
お嬢様で、無知だったり、親の代からお世話になっている人たちのいいなりだったり。
なのかな?と私自身思っていた。

しかし、水曜日のタイムライン(TOKYO FM)で上杉隆さんの説明を聞いていて
目から鱗でした。
政治の世界には私たちの知らないびっくりする事実がたくさんあります。

私がタイムラインでの説明を聞いていて理解したことは、こうです。

政治家は、政治資金管理団体というのを持っている。
小渕首相が、倒れて入院して亡くなるまでには、数か月あったのだが、
その間に、当然、次のことを考えるわけですね。
そこで、後を引き継ぐことになった小渕優子がまず政治資金団体を作る。
(この政治資金団体が、何故か、小渕首相の政治資金団体と同じ名前)
そして小渕首相の政治資金団体にあった金を全部そちらに移す。
こういうことが行われているそうです。
実は、政治資金団体から移動するお金には相続税が掛からない
だから、政治家は、政治資金だろうが、個人資金だろうが、
全部政治資金団体に入れて、そこから移し替えることで、
子どもに遺産を残す時の相続税を逃れる方法があるそうなのです。
これは、ほとんどすべての二世議員がやっていること。

結局小渕優子は、親からもらった遺産を、自分の政治資金団体に入れて、
そこからいろいろなものを購入して、
自分のお金だか政治資金だかぐちゃぐちゃになっていた。
そのことが発端らしい。
しかし5,6年前に政治資金規正法の何かがあって(←ごめんなさい。理解できず)
その時に、今の首相とか普通の二世議員は、いろいろ片付けたらしいんですね、
ひっかからないように。

だから、小渕優子もそれが法律的に引っかかることは絶対に知っていた
というのです。

それにしても、政治資金規正法違反というのに、
追及される人と、大して追及されずに消えていく人がいるのはどういう訳でしょうか?
この政治資金規正法違反というのが、
そもそも私たちには分かりにくい。
何が違反で、どれはOKなのか?
だから、小沢一郎の時は、
報道が凄かったので大変なことをしたような印象を受けたが、
今回の松島、小渕両氏に関しては、強い批判がなされず、
では小沢一郎がやったこととどっちが大変なこと?
と聞かれた時に、
私たち一般人は、比較判断できない状態になっているのではないでしょうか?

私たちはもっと勉強しなければいけないのかもしれない。

でも政治家はもう少し分かりやすく説明するべきだし、
マスコミは、もっと平等に報道して貰いたい。
彼らはそれでお金を頂いているのだから、
私たちの勉強不足よりもたちが悪いわけです。

そもそもメディアと言うモノは、
基本的に反体制でなければならない。
にもかかわらず、
安倍首相のおごりで(私たちの税金ですよ!)
しょっちゅう豪遊を続ける各局、各新聞社のお偉方の情報を見ていると、
そりゃあ何も言えなくなっちゃうじゃない。

一体、この国、誰が正してくれるのでしょうか?
誰も正してくれなかった場合、
私たちは、個々に、この国を出て行くしか手はないのでしょうか?
考えれば考えるほど落ち込む泥沼状態です。

それでもメゲズニ、ひとつひとつ解決する努力だけは続けていきたいですね。