ロードショウの映画を最後に見たのはいつだろう?
多分10年くらい前
それ以降、ロードショウどころか映画館で映画を見ていない。
ビデオレンタルもしない。
そもそもレンタルしても、人気で一泊で返さなければならない新作を借りることはない。
そもそも新しいモノを慌てて誰よりも早く見たいという考えが、私にはない。
テレビをぼーっと見ていて、
珍しく見たい映画がある。
それも2本ある。
新作だ。
一本は『つなぐ』 ただ今上映中で、CMもよく流れる。
コピーが「それはたった一度だけ、死んだ人と会わせてくれる案内人」
あの言葉を聞いた時に思わずテレビ画面に引き付けられた人がどのくらいいるのだろうか?
死んでしまった人に会いたいと思う気持ち
それは愛する人を失った者なら誰もが経験したことのある
強く切なく、胸が痛くなるような想いだ。
だから、あのCMコピーを聞いた時、胸に響いてくる。
私にも会いたい人がいる。
会えたらどんなに素晴らしいかと何度思ったことか。
会いたい……
しかし、一度だけ会えるというのは、実は恐ろしいことなのだ。
一度だけ会ったら、その後に、今度は胸が引き裂かれるほど
想像を絶するほど辛い「別れ」がやってくるのだ。
時が経ち、少しずつ癒えて来た、あの辛い想いを再びするということだ。
それに耐える覚悟の元、会わなければならない。
時々、夢の中に現れることがある。
「なんだ、生きてたんだ」と幸せになる。
目が覚めた後も、会えたことについてはとても嬉しいと感じる。
だから夢の中に現れてくれないかと祈って眠る夜も結構あった。
しかし、実際に会うのは、全く違う。
もしも会って、そこに肉体があって、触れ合って、言葉を交わしたら、
二度とその人を、もう二度とあっちの世界にはやりたくないと思う。
そして、その別れは、身を引き裂かれることと同じだ。
そんな訳で、
(別にこれが理由でもないんです。映画館に映画を見に行くという習慣がもうないモノで)
私はこの、日本人が大好きそうな、「泣かせます!!」的映画を見に行く予定はない。
でも、泣くためならいいかも。
人は時々、泣きたくなることがある。
家で、思いっきり泣くことが出来ない人は、
映画館に行って、映画を理由に思いっきり泣くのもすっきりしていいと、私は思う。