ダイアン・キートン主演の『デンジャラスな妻たち』という映画を見た。

日本未公開作品

原題「Mad Money」


廃棄処分になる紙幣を

そこの掃除婦たちが組んで盗むという話だ。


話が始まったあたりからなんとなくこの映画はハッピーエンドになるように感じた。

日本では少ないが、

海外では犯罪者がそのまま逃げ延びるという作品がたくさんある。

特に、この映画のように犠牲者がないような犯罪に置いては……


しかし、時々、警察での取り調べを受けている犯人メンバーの証言が挟まれる。

つまり彼らは捕まったのだ。

ということを知らせながら映画は進む。


とにかく、犯罪は大成功である。

犯罪だけではなく、彼らの恋愛関係も人間関係もすべてうまく行く。

ハッピーエンド過ぎる映画である。

が悪い気はしない。


そもそもこうしたグループで金銭を盗むような犯罪の場合、

ドラマで見る限りだが、

必ず分け前などから仲間割れすることによって事件が発覚してしまう。

または、どこかで失敗する。

ところが、この映画の犯人グループはそもそも女性3人なのである。

清掃員という仕事をしている3人の女性。

彼らは、最初の盗みの時にとにかく割り切れない1ドル札を両替して等分に分けようとする。

それが女だ。


そもそも、食事に行っても女性は1円のくらいまで割り勘にする傾向がある。

最近は面倒なので、適当な半分にすることも私は多くなったが、

若い頃はとにかくきちんと分けた。

男はそういうことをわずらわしいと思うのか、けち臭いと思われそうで厭なのか、

結構適当に分けることもある。


そのきっちりした平等性が、この犯罪グループの成功につながっていると思う。


仲間割れしなければ結構盗みは上手く続けられるのかもしれない。

と思わせる。


小さなトラブルはあるけれど、

それでも彼女たちは、旦那や恋人を巻き込んで

それでも仲間割れしないで犯罪をし続ける。


拘置所に入ってからも彼らは裏切らない。

それどころか、他の人を守ろうとする。

そして数カ月後も。


彼女たちはこの犯罪を通して、素晴らしい友人までゲットしてしまう。


日本では、数十年前までこういわれていた

「男の友情は素晴らしいけど、女には友情はない」と。

しかし、現代は間違いなく逆に感じられる。

女性は友人関係をひどく大切にしているが、

大人の多くの男たちは、以前からの友人を失ってしまっている。

不思議な傾向だが、事実だと思う。


女の方が、見栄とかが少なく、

1円のくらいまで均等に分けようという基本的精神が

逆にサバサバした、しこりの少ない人間関係を維持できるようになっているのかもしれない。


この作品は、お金を盗むグループの活動がメインになっているが、

実は、家族、友人、などの人間関係を描いた作品だった。