雨でもないのに、今日は一日読書。

何故なら、明日には図書館に返却しなければならないからだ。


重松清さんの本を読むのは4冊目

最初に読んだ『見張り塔からずっと』が素晴らしかったので好きな作家だが、

まだ4冊しか読んでいない....


そもそも今年初めて図書館で3冊の小説を借りてきた。

忙しかったのだ。

それほど忙しかったわけではないのだが、

ゆっくり読書をする気にはならない忙しなさや

精神的なゆとりが持てなかったのだ。

それで久しぶりに本を借りた。


ところが、今回借りた3冊の本の中でこの『きみの友だち』は優先順位でびりだった。

よって、今日中に読まなくちゃとなった。

3日前に手にしたこの本は面白く、素晴らしく、胸を打った。

優先順位が最後になったのは、

他の2冊が読みたかったからという理由もあるが、

この本が子どもを対象にした本だと感じられたからだ。


実際、登場するのは、ほとんど小学生と中学生。

しかし、9本の子どもを主役にしたストーリーは

それぞれが胸を打つ。

胸がざわざわする。

胸が熱くなる。

胸が……そう、胸の奥がうずく。


理由は、

私も小学生だったことがあるからだ

私も中学生だったことがあるからだ


どの子の気持ちもそれなりに分かったり、

誰かに置きかえられたりして

とてもリアルにイメージが持てるからだ。

そして、文章を読んで、胸の奥がここまで一杯になることを繰り返し、

最後の主役の「きみ」の話に至っては、

号泣した。

そこまでは胸がいっぱいになっても泣くような話でも感情にもならなかった。

が、9話は、涙が止まらず、

映画と違って、本は、泣くと読めないんだよな...っていうことを

久しぶりに経験した。


ささいな出来事を、

ここまで豊かに表現してくれる

言葉の威力は素晴らしい。


多分、私はこれからしばらく重松清さんの作品を読み漁るだろう。

そして、それが最後の一冊になるまでは

とても幸せな気分でいられるのだ。


何故なら、

演劇でも映画でも本でも

面白い自分の好きな作品に出会うためには、

そうではないたくさんのつまらない作品も見なければならない。

その時間を無駄だと思うなら実際そう。

だって、面白い作品だけに触れて感動し続けられたなら幸せだ。

しかしそううまくはいかない。


感動する作品に出合う確率は、

演劇が一番低く、次に映画、そして読書だ。

何故なら、読書は、作家の力がその作品のほぼ全体を占めるからだ。

それにたいして演劇や映画は総合芸術なので、

原作が素晴らしくても演出家や役者が素晴らしくても

酷い作品を産むことがある。

つまり好きな役者を追っかけて行っても

つまらない作品に出合う確率がそこそこある。

読書はそれが少ないのだ。

だから、好きな作家に出会ったらとことん読む。

8割以上の確率でいい作品に出合い、

素敵な時間を持てる。

これほど割のいい感動できる芸術はないのではないかと思う。


一番幸せなことは、

大好きな作家に出逢うこと。

そしてさの作家が元気で新作を書き続けてくれることだ(‐^▽^‐)