昨日このブログを書くのに、

昨年見た映画を振り返っていて、

ああ、いい映画見たいなぁとつくづく感じた。


そして、ハードディスクに入っている15位の映画の中から、

今朝の雰囲気で、

どんな映画かも分からずに見た作品。


良かったぁ!!!!


こういう時、ホント幸せな気分になります。


ラッキー以外の何物でもない。


一条ゆかりさんの漫画を映画化した作品。

一条ゆかりさんと言えば、私も少女期に何作か読みましたが、

この作品は知らないです。

でも、一条さんらしい作風。


主演のステファニーという方が、

一条ゆかりさんの作品に登場しそうな役どころを好演していました。


それよりなにより素晴らしかったのが、満島ひかりさん。

彼女のクルクルと変わる表情。

達者な役者さんだとは思っていたけど、

これだけ悪女に演じて嫌な感じがしない。


そもそも、この二人の対照的な役は、

オペラ歌手としてとても才能のある世間知らずのお嬢様と貧しい娘。


満島さんは、この貧しい娘というのがなんとも合う方で(褒めてるつもりですが...)

虐げられた中で、強くたくましくずる賢く生き抜く姿を描いている。


こうなってくると、観客がどちらの立場により近く立って見るかの問題でもあり、

私はとにかく満島ひかりさん演じる女性の気持ちに沿って見ていたので、

彼女のずるささえも理解できてしまった。


とても分かりやすい対比、

分かりやすいキャラクターだが、

それをとても真面目に作っていて

それぞれの登場人物が決して嘘っぽくはなっていない。


そんな対比された二人が、

ある時、ひょんなことから一緒に歌う。

それも即興で。

「いつも通りに歌ってください。私が合わせますから」と

冷めた表情で言い、

ほとんど背中合わせのような状態で歌い始める二人。

ところが、歌っているうちに彼女たちは気が合っていく。

いえいえ、気ではなく歌ですが。


何とも言えない協和を感じることが出来る。


芸術をやっていると、

時々、こういった不思議な感覚を受け、

それをもう一度感じたいがために、それから10年続けてしまう。

なあんてこともあるのだ。


私は二人の歌を聞きながら、眼が潤んだ。


いい映画を見ると、

終演後、すぐには動けない。動く気にならない。

最後のテロップをすべてじっとしたまま見る。

オペラの独唱以外は、

二人が本当に歌っているらしい。


私は歌手ではないので、歌の上手さは素人的にしか分からないが、

伝わるものは確かにあった。


そして、

何とも言えないこの豊かな気持ちを

このまま今日一日持ち続けていられることだろう。


だから映画は辞められない。