昨夜、ふと、ストーブが欲しいと思った。


節電しましょうということで、今年は灯油のストーブが売れているらしい。

だから、もう店頭にはないかも……。

私がストーブが欲しいと思った理由は、ひとつ。

ストーブの上に鍋が乗っている生活が懐かしいからである。

子どもの頃、家には灯油のストーブがあった。

そしていつもその上には蒸気を出し続けるやかんが乗っていた。

加湿器なんて必要なかった。

夕飯時には、やかんの代わりに鍋が乗ることもあった。

おでんのような煮込み料理の時は、

しばらくストーブの上に乗っている。

いつまでも弱火で煮込まれている状態。

それはそれはおいしい。だけではなく、

おいしい香りが部屋中を満たしていた。

窓には水滴がついて外と部屋を隔離していた。

そう、とっても寒い冬だったけど、

その分、家の中の暖かさを感じられる時代だった。

小学校の時は、

教室に石炭ストーブがあった。

これがまた素晴らしかった。

コークスを入れるその作業も楽しかったけれど、

雪が降った日などは大活躍した。

雪合戦でびちゃびちゃになった手袋や靴下を

ストーブの周りにぶら下げた。

世の中はとっても便利になった。

エアーコンディショナーという機械で、

いつも部屋の温度を一定に保ってくれるようになった。

でも、なんか楽しいことが少ない。

子どものころの、あの石炭ストーブに戻りたいとは思わない。

だって面倒だもの。

でも、田舎に暮らして暖炉のある生活をしたいと望む気持ちもある。

人は、どこまで行っても満足できないだけなのだろうか?

ただ、少なくとも、情緒があった。

そして、外との温度差を感じることで、

家の暖かさを感じたり、

家族の暖かさを感じることが、

人にはとっても重要なことなのだとも思う。