サッカー観戦ツアーがあり、国交のない北朝鮮に行くことが可能だった。
いつも行けない国だから、私も少し行ってみたいという興味はあったけど、
高い。
さて、サッカーワールドカップ第3次予選
アウェイの北朝鮮戦は、今回は、地元北朝鮮で行われた。
試合の内容よりも見るべきものがたくさんある試合だった。
まず、試合の開始時間がなんでこんな時間?
夜だと電気も使うし、応援に呼び寄せている人々も岐路に着くのが大変だから?
そして、公式戦ではほとんど使用されないという人工芝。
人工芝は、野球などでよく見ているが、
こうやってサッカーの試合で確かに見たことがない。
逆に絵的にはとっても綺麗。
あれを北朝鮮国民は、綺麗な球場と満足するのかもしれない。
試合前の国家斉唱。
まず、日本の国家が流れる。
ほとんど聞こえない。
観客の声でかき消されているのだ。
明らかに、消そうと思って声を出している。
非常に失礼な態度である。
アジアが近年経済的に成長して、
西欧の国と肩を並べても、
文化的、倫理的、道徳的、人道的に
こうやって未熟な国がまだいくつか存在する。
勿論、観客席にいる国民たちは、
そのほとんどが明らかに動員されたメンバーであるから、
そして、そう教育されているのだから、彼らを責めるモノではないが、
北朝鮮の選手の中には、
日本のJリーグで活躍している選手もいる。
当然、ワールドカップなど世界大会で自国以外をたくさん見ている。
その人たちは、ああした状況でどのように感じているのだろうかと可哀そうになる。
これからサッカーで正々堂々と日本を破ろうと思っているのに、
試合前の国家斉唱で、あれほど日本選手に対して失礼なことをする観客のことをである。
北朝鮮では、
今回のワールドカップ予選で、北朝鮮がすでに敗退したことが放送されていないらしい。
あの観客たちのほとんどは、
この日本に勝ってワールドカップに行って貰いたいと思っている。
しかし、これまでの試合の結果や、
いくつ勝ち点を取れば次の予選リーグに進出できるとか
何も知らされていないことには疑問は持たないのだろうか?
テレビで映し出される向こう正面は
明らかに応援に駆り出されたメンバーだった。
前半は、赤い四角い紙をずっと胸の前に置いての応援、
後半になると、一変して、
一部は、同じ太鼓を抱え、
一部は、同じ拡声器を振りかざしての応援。
時々、ほんのまれに映し出される応援の人たちのアップ。
海外のメディアと同じように若く美しい女性たちを映し出すこともあったが、
その服装は、10年前どころか、戦後を思わせる。
一部を映し出すと、
明らかに招集されたと思われる同じような人々が映し出される。
同じような服装の男性ばかりの集団。
同じような雰囲気の女性ばかりの集団。
実際、応援団は女性が非常に多かった。
だから、ボールが、ゴール付近に行くと沸き起こる声が女性の悲鳴に近い歓声。
サッカーの試合としては珍しい音である。
こんな状況だからこそ、
日本チームにはしっかり勝利してもらいたかった。
しかし、メンバーもかなり落として来たし、
ザックジャパンの初の敗戦は、それほど痛手ではなかったのかもしれない。
でも、やはり私は思う。
あの何も疑わずに、支持されたとおりに応援を続ける人々の前で、
やっぱり予選を一位通過するかもしれない日本にはしっかり勝って貰いたかった。
でも、国家のコントロール下で生活している彼らにとって、
サッカーの試合観戦に駆り出され、
自国のチームを応援するということは、
とても楽しいひとときだったに違いない。
試合後、
日本選手にインタビューする後方で、
帰ることを許されない応援団が、
指示の元、一生懸命に応援やウエブを繰り広げていた。
それが対外的にどのように見えているかということは、及びもつかないのだろう。
通常ならば、
あれほどのアウェイの試合だからこそ、
一部の数少ない日本の応援団の絵が差し込まれたりするものだが、
一瞬たりとも、日本の応援団の青い色は見いだされなかった。
これがあの国特有の、国の強さの示し方である┐( ̄ヘ ̄)┌