五十嵐ゆりなは家の中に入ると倒れこんだ。

 

薄らいだ意識の中で本能に近い何かが彼女の足をここまで運ばせたのだ。

 

途中で意識を取り戻せて良かった、そう思った。

 

いくらAランクのアノマニスだとは言っても生き埋めの状態で一週間も放置されていたら命を失っていたに違いない。

 

時空移動のサイコキネシスがゆりなを生の世界に導いたのだ。

 

その頃、鈴木奏多は不思議な現象を目の当たりにしていた。

 

仕事終わりの鞄の中で何かが神秘的な光を放っているのだ。

 

見ついているのがまぶしいほどの黄金の光。

 

それが奏多を運命へと導いた。

 

といっても彼にとってそれは導かれたという感覚に近い。

 

なぜならその光は奏多に指示を出したりしたわけではないからだ。

 

ただ、彼の足は得体のしれない何かに引き付けられるようにその場に向かっていた。

 

1kmくらい歩いただろうか。

 

その地点で彼の足は止まった。

 

突如、光が彼のもとから離れ、地面を照らした。

 

目もくらむような光を彼が遅い、目の前に見慣れた姿が姿を現した。

 

「かずと?」

 

「お前のおかげで助かったよ。」と目の前の彼が言った。

 

その時、声が聞こえた。

 

「やっと見つけたぜ。光のデバイスを貰おうか。」

 

目の前には2体の化け物。

 

先程かずとを生き埋めにしたサーパスである。

 

気が付くと、先程の光はかずとから渡された鉄の塊のような装置に姿を変えていた。

 

空から黄金の光が降り注いできて、その装置に直撃する。

 

それはエメラルドのような宝石に形を変えた。

 

「その宝石を空に翳してミーティア、トランスフォーメーションと叫ぶんだ!」とかずと。

 

「良くわからないけど、やってみる。ミーティア、トランスフォーメーション!」、奏多が叫ぶと身体がマントのようなものに包まれた。

 

ロルキーの世界では古代の神が鏡を見つめていた。

 

美しい瞳で鏡を静かに見つめる。

 

「彼が、、この世界で最初のミーティアとなる…」