「バイクに乗って何処かに行きたい!」
ツーリングの発端は先週うちの小5息子がツーリングに連れてってと言ってきたところから始まる。
よし、久しぶりに男2人旅行ってみるか!とツーリングの計画が始動。
何処走ろうか悩んだ結果、琵琶湖周辺を走る事に決定。
そして息子からのリクエストでお昼は美味しいものが食べたいという事もあり好物であるお寿司にするかとお寿司屋さんを適当にピックアップ。
今回の旅は息子のために奮発しようとおっさんも気合が入る。
暑くなるだろうから帰りはかき氷も食って帰りたいな。
休憩でここに立ち寄ろうとか、昼はこの辺で食べようとか、お土産はここでとか、漠然と琵琶湖を走るという計画から具体的にスケジュールが決まっていくに連れて脳内ではツーリングの光景がリアルに再生される様になってくる。
「今回の旅は楽しくなりそうだ。」
土曜日が近づくに連れてワクワクが大きくなってくるのがわかる。
そして今朝AM6:00気合一髪エナジードリンクを投入して出発。
インカム越しに息子との会話が盛り上がる。
30分後。
こちらから声をかけても返事が返ってこない事が多くなり
更に10分後。
ついにピタリと会話が止まる。
この時、眠いのかな?と、子供はバイクに乗ったらすぐ寝るから「仕方ないな…」と思いつつ左手を後ろに回し息子の体をポンポンと叩きながら「おーい寝るなよー」と声をかける。
そんな私からの掛け声に対し息子からの返事に耳を疑った。
「気持ち悪い。」
…
…え。
「嘘!?マジでーーーー!!」
すぐさま路肩に停車。息子をバイクから下ろして休憩。
…まさかの乗り物酔いだ。
…
…
強行すべきか…。
その時おっさんの脳裏に数年前 息子がまだ幼稚園くらいの頃だろうか私の背中にぶちまけた記憶が蘇る。
「おとなしく帰った方がいいな。」
酔いが少し落ち着いたタイミングで息子をバイクに乗せて引き返す。
普段無計画な私がそれなりにスケジュールを組んで挑んだこのツーリング。
めちゃくちゃ楽しみにしてただけあって不完全燃焼半端ない。
帰宅後奥さんからは予想通り「早っ!!」のリアクション。
一旦帰ってしまうともう出発する気は起こらない。
部屋で横になりしばらく出発前に想像していた楽しいツーリングの光景を思い浮かべながら気持ちを落ち着かせる。
しかし今頃あの辺りかな…そんな事ばかり考えてしまう。
息子には悪いけど今度1人でのんびり走ろう。
そうしみじみ感じたおっさんであった。