cutting edge ノロウィルス | 物質の下僕

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語りえぬものには、沈黙しなければならない












let me have my enemies butchered

マスターが最先端だったんですね、この分野では。昨年の12月にノロウィルスに感染して2日間地獄の苦しみだったそうです。
去年の今頃、誰もノロウィルスなんて話題にしていませんでしたよね。

そうとう苦しいらしいです。手をよく洗うしかないんですかねぇ。生もの食べないほうがいいんでしょうか。Y田さんがすごく恐れていたのは根拠のないことじゃないですね。ニュースで聞いたり、人伝えに聞いても実感わかなかったですが、目の前のマスターが語るのを聞いていたら人事じゃなくなってきました。なんとなく今は体も弱っている感じだし、本当に気をつけなきゃ。

二十世紀は人類と感染症の戦いで、細菌感染に対しては抗生剤の発明でいったんは勝利したかのようでした。しかし、最近は多剤耐性菌が登場したり、対抗する薬のないウィルスがでてきたりと、逆戻りしている感じがします。抗ウィルス剤っていうのはほとんどないので、罹ったが最後自分の免疫機能だけが頼りってことになります。ところがこれも長い間清潔な環境に暮らしているせいで、花粉に反応したりして、肝心のときに働きが悪くなったりしてあまり頼りにならない。今、東南アジアの川に飛び込んだら私たちはすぐに病気になって死んじゃいますよ。現地の子供は全然平気なのに。

細菌やウィルスの影に怯えて小さくなって暮らすなんて、まるで中世の暗黒時代。なんでもかんでも焼き払ったりして。
頼りは魔術だけ? まず手をよく洗いましょうね。