契約の情報を別のツールへ入力し直し、受注や発注の記録と合っているかを確かめる。
業務用のツールはあるのに、転記と確認に追われてしまう。
今回は、Growth Security代表の私が、過去にD2C(製造小売)の企業で担当した業務改善の経験です。
契約・受注・発注の扱いを見直し、仕事とサービスの両方が減った経緯をお伝えします。
この記事について
Growth Securityでは、DX推進・業務改善支援として、業務の確認・改善案の検討から、導入・運用を支援しています。
調査・提案を行う伴走支援と、実際の設定・導入は別契約で進めます。
先に結論
契約・受注・発注を一つのサービスで扱える形へ見直したことで、ツール間の転記が不要になりました。
関連するデータをたどりやすくなり、突き合わせの手間と、使うサービスの数も減りました。
ここで大切だったのは、どの情報を次の仕事へ渡すかを、業務の流れと一緒に見直したことです。

業務とツールの関係を整理した模式図。個々の処理順序を表すものではありません。
入力ミスの後ろに、データがつながらない問題があった
当時は、お客様と接する時間を増やしたい一方で、社内の作業が積み重なり、残業も発生していました。
業務を確認すると、部署ごとの重複作業、確認待ち、フロアをまたぐ移動や受け渡しがありました。
その中に、異なるツールへ同じ情報を手で移す作業もありました。
手入力で移すため、入力ミスが起こります。
さらに、重複したデータや、どの記録と結び付くか分からない情報が残り、突き合わせにも時間がかかっていました。
一か所の入力を直しても、別の場所との関係が分からなければ、確認は終わりません。
この状態では、入力を速くするだけで、確認の負担まで減らすのは難しくなります。
契約・受注・発注を、関連付けて扱える形へ
私は現状調査、業務の再設計、ITの選定から設定・導入までを担当しました。
お客様先への外出が多かったため、リモートで仕事を進めるための環境も整えました。
このときは、契約・受注・発注を一つのサービスで扱える形に整理しました。
別のツールへ情報を移す必要がなくなり、関連するデータも確認しやすくなりました。
見直し前
別ツールへ手で転記する。
入力ミスを直し、重複した記録やデータのつながりを確かめる。
見直し後
契約・受注・発注を一つのサービスで扱う。
ツール間の転記が不要になり、関連するデータをたどりやすくなる。
ツールをまとめる判断は、こうした仕事の変化とセットでした。
同じ場所に情報が集まっても、重複した登録や関連付けの難しさが残れば、確認作業は残ってしまいます。
作業時間と費用は、どう変わったか
導入の1年前と、導入から3か月後の安定稼働時を比較すると、ヒアリングと試算に基づく概算で、次の変化がありました。
転記・ミス修正にかかる時間:78%減、月53時間分の削減
サービス費用:新サービスの費用を含めた差引で、月28万円減
作業時間は、対象業務について聞き取った内容を基にした概算です。
全社の労働時間や残業時間が、この割合で減ったという意味ではありません。
一つにまとめるかは、残したい仕事から判断する
この経験をほかの会社に当てはめるときは、同じ情報を共有できる業務か、仕事に必要な機能を維持できるかが判断の分かれ目になります。
例えば、契約・受注・発注で同じ情報を何度も入力し、その違いの確認に時間を使っているなら、情報を一か所で扱えるようにする価値があります。
一方、特定の業務でしか使わない機能が不可欠だったり、似た項目でも業務上の意味が違ったりするなら、まとめることで別の手作業が増えることもあります。
その場合は、既存ツールを残し、必要な情報の受け渡しを整える案も候補です。
比べたいのは、契約件数を減らすことより、転記や確認の手間が本当に減るか。
残す機能や情報の意味まで含めて判断することが、業務改善につながります。
まずは、受注一件の情報の行き先をたどる
自社でも転記が多いと感じたら、最近処理した受注を一件だけ選び、情報の行き先をたどってみてください。
どこで同じ情報を入力し直しているか。
どの記録と合っているか確かめるために、前の作業へ戻っているか。
その場所が分かると、入力作業を速くしたいのか、情報の受け渡しそのものを減らしたいのかが見えてきます。
ツールの比較も、減らしたい仕事が具体的になってから進めやすくなります。
まとめ
今回、転記とサービスの両方が減ったのは、契約・受注・発注の情報をつなぎ、業務の流れごと見直した結果でした。
もし「これ、うちも同じだな」と思ったら
同じ情報をいくつものツールへ入力している、記録の突き合わせに時間を使っている。
そんな場合は、最近処理した仕事を一つ、今使っているツールと一緒にお聞かせください。
初回相談では、どの情報の受け渡しを先に確かめるか、詳しい調査が必要そうかを一緒に考えます。
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