【傀儡】は2021年12月に書いた記事です

 

 



【傀儡】一章 三話


  「警察との攻防」


 

 

 私はホームレス


帰る家などない


寝床は車 毎日、車中泊


ホームレスに「上」「中」「下」が

あるのであれば


私は車があるので

「上級ホームレス」だ ( ̄^ ̄)エッヘン


駐車場所は毎日変える

同じ場所に寝泊まりしてると

近隣に通報され職務質問を受ける


初めは

警官を観察する為

返答を色々変えてみたり


「何を言えばどう応える」みたいな

警官観察などして楽しんでいたが



その内飽きてきて……

鬱陶しいだけになり、


だから、

毎日車中泊の場所を変える訳だ




ある工業団地

工場横の川沿いの道に車を止めた


時刻は深夜2時前


この場所が

今日の寝床だ



私は、

用を足しに外に出た



街灯もなく真っ暗な道

少し前にも車が停まっている 



この車の持ち主は

日系ブラジル人の「C」だ


車は激しく揺れ

車内で「一戦交えている」様だ


Cとの出会いは

とある公園の駐車場

この場所には、数人ブラジル人が

車で寝泊まりしている


近くの自動車工場の期間従業員

数人で部屋に住んでいる為

気を利かさないといけない時は

家で寝ずに車中泊している


だが、Cは

風呂だけ借りて

何時も車で寝泊まりしていた


その理由は……


彼は怪しげなクスリの売人

私にも勧めてきた


実は、

2年前の【傀儡】では

Cの存在は書いていない


それは、まだ2年前には

彼がその辺りに居たからだ


最近は見かけなくなったから

Cの仲間に聞いたところ

彼は本国に帰ったという


だから、今回は書いてみる





Cに「クスリイル?」と言われ


私が「覚醒剤とか?」

そう聞くと


違う、違う、

そんな悪いものじゃないよ


と、そう応えた


所謂、合法ドラッグとか

大麻系、媚薬の様なものだろう

薬名を聞いたがよく分からない


私は薬物はやらないのでね


他にも


自分が相手にしている

不倫奥さんとの情事を撮影し

それを投稿して小遣い稼ぎするという

何とも鬼畜なヤツなのだ



このCだが、

近隣の人妻と不倫関係にあり

何と、4人もいるという


一晩に2人を相手にする日もあると

自慢気に話す



何とまあ……

ブラジル人って元気なんだな……



それに、

不倫関係にある女性の1人が

何と婦人警察官(*゜д゜*)



旦那も警察官だというが



「バレたらヤバいじゃん?」

私がそう聞くと



「大丈夫、ダンナは部下だから」と

笑いながら訳の分からない返答

(これは、どういう意味だったのだろう?)


ダンナの留守には

家まで上がり込み情事に及ぶという



何とも大胆というか…



ブラジル人って…



度胸もあるのね……( ̄▽ ̄;)



いや、ただの馬鹿かな?




馬鹿どうし(笑)私はCと気が合い

ブラジル人仲間との宴会?にも

誘われてご馳走になった事もある



実は、

このCの不倫妻の1人が

中原彩の実家近くに住んでいるのだ


正にそれが、後に

中原彩の「嘘」を暴く事となる



この周辺は

トラックの寝泊まり場所でもあり


運転手とも

よく話をしていた


実は、


実は、


今の運転手の仕事は

この時に話を聞いていて


10tトラックの運転手に

仕事内容や条件など聞き


ブラブラしてるなら

「紹介してやるよ」と

そう言われていた


だが、私は大型免許を持っていない

あの時に、取っておけば……な



私の予想通りの展開になり

改めて感心と無念さを噛み締めた




私は、


まさか放浪中に

子供が産まれるとは想定せず


計画の変更を迫られる


隠し資産の別荘の売却

数件の見学はあったというから


価格を下げても早く売却する様に

不動産屋に連絡


為替取引(FX)口座の決済も

考えないといけない


当時はドルロングポジションで

まだ現在の様にドル高ではなく

含み損状態だから全決済は出来ず


元々、日米金利差による

スワップ金利目当ての長期投資


私は放浪を続けても

彩と子供は金がいる


今の私は彩に食わせて貰っている

Cと同じく「ヒモ生活だ」


何時までも続ける訳にはいかない

来るドル高予想はあるが

今は全決済して現金化するしかない


数百万の「損切り」だ



実に無念……





そんなある日、彼女が

「育児相談に役所に行く」という


私は車で役所に送迎


その帰りの出来事


あるブログラムがあり

それを受けると

生活費や免許取得費用などが

支給されるという


この時の彩は

何か私に隠し事がある様で

私は更に不信感を強めた



「悪玉弁護士に騙されたな」



それに、

「免許取得」って言っても

「乗れなければ身分証明書」でしかない


と、いうのは……



実は中原彩は

特定の条件が重なると


「視野が欠ける」即ち「見えない」


そういう状態に陥るのだ


私は、

それを強制する為に

鈴鹿サーキット内にある

安全教育センター


そこのインストラクターに

(テストドライバーを育成する先生)

依頼するつもりでいた


日本では

これは「精神疾患」とされるが

海外では脳の機能不全とされ

訓練で治せるものだ


私もやり方は熟知しているが

安全な広いコースが必要となり

免許取得後にここで教育して貰うのが

一番良いと考えていた


それを治さないと

免許は取れても


必ず事故を起こす



100%間違いなく



本人は、きっと

それが分かっていないだろうな…




中原彩への猜疑心が

日々強まってゆく


そんなある日の出来事


彼女の送迎中


彼女は

何故か携帯電話を

録音モードにしている


そして、

何時もとは異なる過激な物言いや

意見の相違


「私を怒らせたいらしい」


終いには

「嫌な女だろ?」

「私を殴ってくれよ」などと


意味不明な言動が……


私は暴力など振るわない

なのに何故?そんな事をいうのか?


実は、

先に話したプログラムとは

「DV被害」「ストーカー被害」の

被害者救済プログラム


会社経営時代

300名超えの従業員の中には

そう言った逃避被害者もいる訳で


使える従業員ならば

それを知りながら雇用していて

収入額の調整など事務に内緒で行っていた


私は社長であったが

「ゼネラリスト」であり


会社の経営から店舗作り、事務に至るまで

何でもこなせる


その従業員は

私の直轄店の店長迄出世し

私には全て打ち明けてくれた



要は、


生活保護というのは

頼れる兄弟、親戚や住居があれば

申請は通らない


だが、

「DV」や「ストーカー」被害の場合

個人情報が隠される為に

調査事態が出来ないし


「被害者」として扱われ

生活保護が通り易い訳だ


要は

「やらせストーカー」

「やらせDV」による

生活保護の不正受給だ



だから、中原彩は

「殴ってくれよ」などと

訳の分からない事を言った



私からDV(ドメスティックバイオレンス)

を受けたと警察に行くつもりなのだろう



私は

「殴って直るなら殴る」

「殴っても直らないから殴らない」



そう応えた


この意味が

中原彩に分かっただろうか?


私は全てを知りながら

貴女を試している事を…… 






ある日、私は

それとなく本人に聞いた


携帯で

やらせストーカーの記事を見ながら


「へぇ~」

「こんな事してる奴らがいるんだ」


「オレ、ストーカーになったろか?」



「そうすればお前、生活保護」

「貰えるじゃん?」



彩は


「そんな事しないよ」応えた


またしても「私を騙した」


その後も

車で私との会話を録音したり

私を怒らせる言動を繰り返す



この女はきっと

私と別れたいのだ



だから、私は彩に

「別れようか?」と言うと



彼女は「別れたくない」と応える



言動と行動が真逆であり

意味不明な返答である



読者の皆さんは

お分かり頂けたでしょうか?



私が彩と別れてしまえば

「ストーカー犯人」又は

「DV加害者」が不在になるのです


中原彩は、私を

ストーカー犯にする為に


私を騙し、繋ぎ止めて

おかなければいけない



私は、


別荘が売れ

当面の生活資金が出来た事を

彩には伝えなかった



最早、私達の関係に

「愛など存在しない」



子供はやはり

私の子ではないのだろう



で、なければ何故?

私をストーカー犯にしたがるのか?



まだ彼女を信じる心と

別れたいと思う心が

私の中で葛藤していた


そんな時期に

決定的な事件が起きる









彩から

「夜に電話が欲しい」と言われ



「貴方と話していると安心する」



そんな内容だった


ところが、

私が電話すると「出ない」


暫くしてからもう一度電話

しかし、電話に出ない


そして

既に私は就寝中、

夜中に彼女から電話があった



車内には「蚊が入り込み」

私は少々イラついていた

私は「蚊が大嫌い」なのだ



電話に出ると、何故か?

彼女の電話からは「ハウリング音」



私が

「電話おかしいよ」

そう言うと


彩は

「そんな事無いよ」と

白々く応えた


私がもう一度

「電話おかしいよ」という


実は、

彼女は通話を録音

スピーカーで誰かに聞かせている



私は最後にもう一度

「電話、おかしいってば!」


少し声を荒げて言った


私は

「そんな事は止めろ」

その意味も込めて「警告を発した」のだ



彩は、繰り返し

「そんな事は無いよ」と言った……


私を騙す意図を持って

通話の録音をしている



この女

最早「狂っている」

間違いなく「病んでいる」



そんな事してまで

私と別れたいのか?


中原絹代、萌と暮らして

またしても「発病したのか?」



「そうか、いいだろう」

「ならば、そうしてやる」



私は、中原彩と

周りで聴いている輩に向けて


「いい加減にしろ!」

「ふざけた事しやがって」

「お前ら全員ぶっ○してやる」





大塚芳忠のモノ真似で怒鳴った



中原彩は白々く

「やめてくれよ~」と叫ぶ

↑いかにも「被害者です」みたいにね



実は

この怒鳴りセリフは

演技のつもりだったが


悲しみと怒りが全く無かった訳でなく

感情が入っていたのは事実


それに、このセリフは

中原彩に聴かせる目的ではなく


これを「仕向けた」周りで聴いている

奴らに聴かせる為なのだ



だが、これは


「私を騙し陥れる為の行為だ」


中原彩は

それを知りながら実行した


子供の父親を

ストーカーに嵌める?


それは、

絶対にあり得ない


彩は、

子供の父親が私でなく

他の男の子供だと気づいた


だから、

私が邪魔になった


私は、

この行為により

確信を得たのだ

間違いない!







その日から数日後の事だ



彩は「親戚の家に行く」と

数日連絡が途絶えた



だが、

居ないはずの中原彩は

自宅で荷仕舞いをしていた


先に登場したブラジル人C

中原家に近い家の奥様と不倫中

楽しそうに笑いながら引っ越ししていたと

私に教えてくれた


引っ越す理由は、生活保護の調査をかわす為

持ち家があると通らないし不正受給がバレる

家を見に来る程度の調査は入るので

それに備えて、暫く「空き家」にする訳だ



彩は、

またしても私を騙した







引っ越しが済んだのか



「親戚宅から帰った」と

平気で嘘を言う中原彩


私は

もう彼女を信じる心は

殆ど無かった


近い内に

彼女は決行するだろう


私は自分を守る為に

彼女の行動を注視すると共に


中原家の行動を毎日、

出来るだけ細かく聞いて

メールの回数も相当増えていた






別れの前日


彼女は子供を連れてきた


「一緒に買い物がしたい」


そう言うので

私は買い物に連れてゆく


スーパーで買い物を済ませ

帰り際に


「子供を抱いて欲しい」


そう私に言ったが、私は断った



家の近くまで送り届けて

彼女と子供を降ろす




※文字数の関係で別れる前日の情事は

今回は省きます



別れの日、


最後に彼女は

「ありがとう」と笑った



今まで、別れ際に

笑う事など一度も無かった



そうか……

今日が「決行日だな?」








翌朝、


何時もの様に、彼女にメールをするが

返事が来ない


風邪気味だったから

少し心配になる


私は

コインランドリーへと向かう


ホームレスなのだが、

私は綺麗好きで週2回は洗濯へ



その時、


私の車に尾行車が…

パールのトヨタスパシオ


このヘタクソな尾行は

「警察ではない」

「興信所かな?」

(この時はそう思っていた)


通常、尾行は一台で行わない

確認する為、そして、確証を得る為、

私は普段使わない抜け道に入った



すると、



「やはり、いた!」

シルバーのマツダデミオ


意表をつかれたデミオ君

一生懸命狭い道で方向転換



「こいつ、アホだな……」



私は写真を一枚「パシャリ」




実は、私は大学生時代に

同じ学部の先輩に誘われて

興信所でアルバイトしていた


浮気調査が大半で

GPS尾行(改造ココセコム)でなく


車両で直接尾行する基本動作は

その時に学んでいる


だから、

車両の向き、待機場所

基本配置は頭に入っている訳だ


でも、

この2台は「酷い尾行」だった……



これで確定した


中原彩はメールも返信しない 

電話にも出ない


すると、私が心配して

彼女の家を訪ねる


彼女の家には

警察が待機していて

私が出向けば「逮捕」だ


私は、Cに電話して

中原彩の自宅周辺に

普段止まっていない車を確認



「間違いない」



やってしまったな……

何て事をするんだ


恐らくは、

子供の父親と逃げた


この行動こそが

それを裏付ける根拠



やらせストーカーに

躍起になる警察を横目に

洗濯を済ませ、その日は早く寝た



「警察もご苦労なこった」

「こんな茶番劇」何が楽しいんだ?






翌日,

私を待ち構えていて

失敗した警察一向は


私に直接電話をしてきた


「中原彩さんの件で」

「出頭願いますか?」


これは「任意」であり

私に出頭義務はない


しかし……


仮に子供が

私の子供でないにしても



ホームレスになって

私は彩に助けられた



私が再起不能だと勘違いしていたが、

彩は私に尽くしてくれた



馬鹿で間に合わない女だが

昔は素直で正直な女だった



出産直前まで働き

その給与の一部で私は生活していた



最大の理由は、

私が愛した女でもある





最後は、




最後は、

彼女に協力してやろう



私と「別れたい」

「子供の父親と暮らしたい」



彼女がそう望むなら、

私に依存はない

「私が馬鹿だったのだ」





私は甲賀警察署に出向いた


取調室に通され、3人の刑事が

私の周りを固める


と、


その中の1人が

異様に殺気立っている


「何か恐いな……」



よく見ると……


あっ!


こいつ「デミオ君」(゜ロ゜;


 


と、いう事は……(゜Д゜≡゜Д゜)?


あの尾行車両は「警察?」


あのヘタクソな尾行が?


マジか?(゜Д゜≡゜Д゜)?


冗談止めて!(゜Д゜≡゜Д゜)?




でも、現実だ……




返す言葉もないな……








椅子に腰掛け暫くすると



「中原彩さんが貴方と別れたい」

そう相談に来ました


開口一番、正面に座る

刑事ドラマの見すぎ君刑事が言った


私は

「本人が言ったのか?」と 

問いただすと



「中原彩さん本人がここで訴えた」


そう応えた


刑事は

私が彩にメールした内容

「お前を連れて逝く」の文面を


「これは脅しですよ」という


私は笑いそうになった


実は、これは……

「今夜SEXしよ」という

私達の誘い文句であり

彼女が脅しなどという訳がない


コイツら

騙す事しか考えてないな…


実は

この取調室での一部始終


靴の中に仕込んだボイスレコーダーに

録音されているから


アメーバがボイシーとか 

連携できたらUPする(笑)



 


警察は「引き込み」に失敗してる 


だから、

何としても警告書にサインさせたい


「警告書は罪にはならない」

「前科もつかない」

「半年もしたら……」とか


嘘、誤魔化しを並べる


もしかしたら彩は

この誤魔化しに騙されて


3女の言う事を鵜呑みにした

その可能性もある


そんな事を考えながら

刑事達を観察していた


しかし,

車には愛犬ランディが留守番

季節は8月、まだまだ暑い



私は様々な葛藤を抑えて

「白紙の警告書」にサインした


私が、警告書の「写しが欲しい」

そう言うと


何と「渡せない」という


これには私も誤算が生じた


「警告書」は今後2度と彩に

会わない為のもの


その警告書が貰えないと

後々しつこく問題が起きる

(10年先を考えると)


何度か頼んだが、

刑事の返答は変わらない


私にとって大きな誤算だった


中原彩は、

「私をストーカーにしたいのだ」


子供の父親と暮らしたい


中原一家は

生活保護費を搾取できない



何とかしなければ……






中原家の3女「中原萌」



この3女の同級生が
この署にいる 

警察を取り込み

私と彩を騙して
2人を引き裂いた張本人は
この3女に間違いない


中原萌と中原絹代こそが

この2人が

彩と私と子供を

引き離した張本人である


自分達が

一体、何をしたのか

分かっているのだろうか?


ストーカー規制法

それが、どの様な法律か

本当に理解しているのか?



遂に、恐れていた「短絡的行動」を

起こしてしまったのだ





【傀儡】一章 三話 警察との攻防


終わり


次回

【傀儡】一章 四話完結

下矢印「新たなる挑発」下矢印





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