ある平日の平和な午後 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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3日前の木曜日、夜からの勉強会が1つ吹っ飛んだこともあり、珍しく午後4時に帰宅できた。
自宅でテレビをつけたら、NHKで参院平和安全法制特別委員会の生中継をやっていた。
山本太郎議員が安保法案とは関係ない演説を長々とやっている最中だった。
鴻池委員長の問責決議案に関する演説だったようだ。

国の最高機関である国会ではこんな話をしているのか、と見ていたところ
突然ドタバタして揉み合いになり「え~・・法案は・・可決・・・・・された・・されました」
と事情を飲み込むのが難しそうに、実況アナウンサーが言った。
これが安保関連法案の参院特別委員会可決の瞬間だったようだ。

前日には民主党などの女性議員がピンクの鉢巻をして、
狭いところで鴻池委員長の入室を阻んでいるのをニュースで見た。
この日の特別委員会では、安保法案とは関係ない質問を長時間していると思ったら、
ドタバタ騒ぎの直後に採決があった。

採決直後に、民主党の福山議員が興奮した表情で
「民主主義を冒涜した強行採決だ」
とカメラの前で言っていた。

その後に民放にチャンネルを切り替えたら、
「戦争法案反対」と書いたプラカードを持ったデモ隊が国会外で叫んでいる様子が中継され、
小さな子を連れた若い主婦がインタビューを受け、「許せない」などと言っている。

一方スタジオでは
「憲法違反の法案を通したのは許せない!」
と知識人のような顔をしたおばさんが怒った表情で話し、キャスターなどが頷いていた。

その後さらにニュースを見たところ、SEALDsとかいう団体のアゴ髭の若い代表が
デモ隊の中で熱く語っているのが映っていた。
また、内田樹とかいう哲学研究者・神戸女学院大学名誉教授が
「賛成議員を落選させよう~」
とデモ隊に向かって大声で叫んでいた。

本日のネットのニュースを見たところ、毎日新聞の調査では
法案の成立を評価しないが57%で、評価するの33%を上回っているとの結果だった。

誰が言い出したか知らないが、
安保関連法案=戦争法案→徴兵制
という明快な図式が提示されていて、この概念が大衆に広がっていることがテレビからよく分かる。

たまたま平日に早く帰宅したからこんな場面に出くわしたのだが、
なるほどなあ、平日家にいる主婦たちはこんな風なテレビを見ているのか、と思った。
普通に昼間仕事をしているサラリーマンではこうは行かない。

さてそこで「賛成議員を落選させる」とは具体的にどうすることなのかと少し考えた。
選挙に行かない、では意味が無い。
賛成したのは主に自民党と公明党だから、これらの党には当然投票しないだろう。
残るは民主党か共産党か維新の会か社民党ということになる。

以下は個人的予測だが、民主党が今後大躍進するとはとても思えないので、
結局のところ共産党が議席数を増やすということになるのだろう。

余談だが、来年の参院選挙の前に鳩山元総理が訪中か訪韓して、向こうの首脳と会談したら
選挙に対する影響が多少あると思う。
もしわたしが自民党の支持者で鳩山元総理と懇意にしていたら、ぜひお願いに行きたい。

今の日本は本当にのどかだ。
平日に少し早く帰宅しただけでそれが実感できた。
有意義な午後であった。