か細きグラン・クル・・デュポン | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ドメーヌ・デュポン・ティスランド マジ・シャンベルタン 2001
購入日    2005年5月
開栓日    2014年9月
購入先    カワバタ酒店
インポーター アンフィニー
購入価格   6880円

いつどこで買ったのかまったく覚えていなかったが、9年前に購入したものだった。
当たり前だがこの頃は、よく2001や2002を購入していた時期であった。

200年代前半のブルゴーニュの赤の年による特長の違いはかなり体得している。
もちろん大雑把な一般論としてである。
非常に夏が暑かった年で、熟しすぎたと言われている2003と、
その翌年の一般にはオフヴィンテージと思われている2004が、個人的には好みだ。

世評の高い2002や2005より、そちらの方が好きである。
特に2005はユーロ高も相まってブルゴーニュが暴騰したが、実は売り手側の謀略であって、
さほど大した年ではない、と思っている。

さてこの2001だが、2000から2005の間では最もギスギスしたワインができた年だ。
乏しい経験しかないが、ほっこりした2001年のワインに出会ったことがない。
酸が大好き酸性人のはずが、この酸っぱい年のワインを好まないのは不思議ではあるが、
実際そうなのである。

このワインも2001の特長をピッタリと表出していて、線が細くて酸味が強い。
熟成が過ぎているというわけではなく、もちろん保存状態も良好である。
そういう意味ではこの造り手、優秀であると言えるかも知れない。

しかしジュブレ・シャンベルタンのグラン・クルが、こんなに女性的でいいのかとも思う。
かのマット・クレイマーは
「マジには挑みかかるように強烈な感じあり、フランス人はこれを
 ソヴァージュ(野生)という」と書いていると、
うきうきワインのHPに書いてあった。
このワインとはまったくイメージが違う。

ブラインドで飲んだら、2001であることは多分当てられると思うが、
まさかこれがシャンベルタンの隣のグラン・クルだとは夢にも思わない。

まあ、購入価格が7000円くらいだったというのも、今からすれば夢のようだ。
7000円だったらこんなものかな、とあとで値段を知って納得した。