掘り出し物・・ミシェルのクレマン・デュ・ジュラ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


(右)フィリップ・ミシェル クレマン・デュ・ジュラ シャルドネ 2011
購入日    2014年1月
開栓日    2014年1月23日
購入先    フィッチ
インポーター 八田 
購入価格   1690円

今回初めて開けたクレマン・デュ・ジュラだが、これが非常に良くできている。
時間を置いても決して水っぽくならず、シャンパーニュとの区別は
わずかな香りの相違でしか判断できない。
小さくしまった果実があって、ちゃんと酸が生き生きと立っている。

左は言わずもがなのサロン 1999で、これら2本の価格差何と約20倍。
この2本をブラインドで開けて、20倍の違いに気付く飲み手は
世の中にどのくらいいるだろうか。

ボトルの重厚さではサロンに勝っており、重さだけではなく底部が広くて
高級感があるが中身もボトルを裏切らない。

12月にホテル阪神でワインの飲み比べ会をしたのだけれど、
ポルトガルの800円のスパークリング・ワインとアンリ・ジローのブラン・ド・ブランを
対比させてみた。

会場にいた30余人の評価は真っ二つに別れたのだが、ポルトガルのスパークリングが
価格が信じられないくらいコストパフォーマンスに優れた物であったのに対し、
アンリ・ジローの方は相当シャバシャバで奥行きがなかった。

もちろん出題者本人の自分には一目瞭然だったが、この程度の差では分からないのも無理はない。
そこで思ったことは、アンリ・ジローのブラン・ド・ブランの不甲斐なさである。
5000円近くもするのにこの内容では、情けないを通り越して悲しくなった。
はっきり言って、ジローさんよりこちらのクレマンの方が上だ。

先週の金曜日の23日、UTAさんと弟子たち(うち1人は家内)の神戸での新年会に、
このクレマンを差し入れしたのだが、好評であったようだ。

残念ながら、ここのショップでは売り切れていて、他店では2200円くらいで売られている。
流通本数が少ないだろうから、早晩市場から消えそうである。

しかし、わたしはもう買わないのである。
5000円出せば、これより美味しいシャンパーニュを見つけることはできるし、
探すこと自体が楽しいのだ。

若い頃なら喜んでこんなクレマンをストックしたかも知れないが、
コストパフォーマンスでものを選ぶような年ではなくなってしまった。
だからといって、サロンをデイリーに開けるようなバブリーな金銭感覚は無いのだけれど。