正月の正しい過ごし方 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

年末からずっと父の遺品整理に追われており、ちっとも年末年始らしくない。
今から60年以上も前のものや、親戚の婚礼写真が出てきたりする。
これらの原本を保存すべきか逡巡したりするので、余計に時間がかかる。

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海軍省から父に出た辞令のようなもの 69年前の書類である

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いとこの結婚式の写真 これも30年以上前のもの

こんなことに時間を使っていていいのか、と自分でも自省している。
経理の仕事はあるし、宙ぶらりんになっている論文もある。
学会から百年誌の執筆も依頼されている。やれやれ。

何でわたしにこんな仕事が回ってくるのか分からない。
そんなに若くない、ということなのだろうが、荷が重い。
町医者になった時点で業績不要だし、手術とも学会発表ともおさらばしようと
思ったのではなかったか。

それはともかくとして、古い写真をデジタル化する作業をしつつ、
録りためた録画を流し見している。
作業に両手を使うので、ワインはそんなに飲んでいない。

見ている録画の多くは「開運なんでも鑑定団」などだが、
息子と娘が帰って来たので、大晦日にトム・クルーズ主演の映画「ミッション:インポッシブル2」
を観てしまった。

ところがこれが超くだらない映画で、延々と筋と無関係で無意味なアクションシーンが続く。
ビュンビュンと人やバイクが画面一杯に飛び回るのが続いて、何が面白いのだろう。
どうせ特撮やCGで造っているだけではないか。

どこかで見たことのある身体の動きだと思ったら、ジョン・ウー監督の作品だった。
同監督の「ペイチェック 消された記憶」は面白かったが、今回のは
まともなストーリーすらなく、最悪だ。

昔にテレビで放映されていた「スパイ大作戦」のイメージを持って見たら、
なおさらにひどい映画だと思う。

娯楽映画として一時代を築いた「007」だって、最近になって俗悪な映画として再登場したが、
時代と共に映像が劇的になっているものの、浅薄なものが増えている気がする。
肝腎の脚本に魅力のないものが多いと感じる。
聴衆のレベルが下がっているのではないか、と勘ぐりたくもなる。

「ミッション:インポッシブル2」を見てあまりに腹が立って、原作ドラマが無性に見たくなった。
そこで昨日朝10:00頃に、テレビドラマシリーズ・シーズン1~3のDVDを
発作的にAmazonに注文した。
驚くことに、正月だというのに、夕方の17:05に自宅に届いた。

今日になって2本ほど見たが、これが抱腹絶倒、息もつかせぬ面白さ、である。
映画の「MI:Ⅱ」が筋肉バカの映像なら、こちらは知性とユーモアの勝利である。
そう思うこと自体、きっとわたしも古い世代の人間になってしまったせいだろう。

あ、そう言えば、年末に期待せずに見た「借りぐらしのアリエッティ」はイヤミではなく楽しめた。
断末魔のジブリにも、まだ希望が残されているようである。

さて、余談が過ぎた。
次回はワインの話題にしたい。