熟成香か加齢臭か・・ボワゼル | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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ボワゼル ブリュット 2003
購入日    2010年
開栓日    2011年9月9日
購入先    ピーロート
インポーター ピーロート
購入価格   7000円台

フィリポナやランソンといったブランドを傘下に置く、グランメゾンのシャンパーニュである。
何やら有難そうなボトルに入っているが、同時に購入したジョワイヨー・ドゥ・フランスという
特級ものも同じ形のボトルである。
しかしこちらはブリュット以外の表示がない。

最近個人的に好んでいる、神経質な酸などもちろん存在せず、
大手の造り手らしいボディの豊かさ、安定感があるのは予想通りだ。

しかし開栓すぐから、コルク臭でもなければ還元香でもない、加齢臭とも言うべき香りがあり、
これが非常に引っかかる。
翌日にも確認したが、これはブショネでは無い。しかし、何となく釈然としない。

樽香がこんな恰好で残っているのか、それとも果実本来のものなのか。
例によって経験不足で判断できないが、とにかくあまり愉快な香りではない。

タバコの香りが漂う、ホテルのバーで高級なチョコレートでも摘みながら、
数人で1本開けたらまったく気にならないレベルの香りではある。

しかし、例によってわたしはたった1人で1本自宅で開ける、という飲み方をしている。
なので、どうしても細かいところまで気付いてしまう。

わたしより香りに敏感な家内に黙って飲ませてみたら、特に何も気付かず、
単に美味しいと言うだけだった。

まだ他のボトルがあるので追って開栓してみたいが、これ1本だけの香りかどうかは
少し興味があるところ。
しかし、大手のものは美味しくても退屈だ、という感想には変わりがない。

シャンパーニュをどう斬るか、という姿勢の問題かも知れないが、
「信じるのは自分の五感のみ」という姿勢でワインたちと対峙していると、
素直に楽しめない不幸なワインライフにはまり込む、という好例かも。