ワイン偉大なり | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

一昨日の日曜日に、大阪府女医会の勉強会と懇親会がホテルグランヴィアで開かれた。

「大阪府女医会」と言えば、先日わたしがワインを持ち込んで、小さなワインセミナーをした
世にも恐るべき団体である(冗談です,念のため)。
今回の懇親会の招待状が、わたしのところにも届いた。

参加しようかなあ、どうしようかなあ、と思っていたところ、
女医会幹部で副会長を務めておられる親しい先生から
「懇親会のアトラクションで、先生の友人の眼科の女医さんがミニリサイタルをされるから
 ぜひ参加して下さい」
との連絡があった。

この眼科の女医さんは、20年前からの知り合いで、かつて酒癖が悪くて有名だった豪傑である。
今ではプロ顔負けのソプラノ歌手としても活躍されており、
今年の春にも島之内教会でジョイントリサイタルを開かれた。
その会には、家内といっしょに出かけたのだが、家内も彼女の美声に感心していた。

彼女が出るのだったら、今回の懇親会も行かないわけにはいかない。
怖さ半分で、日曜の午後に出かけて行った。

高校と大学の後輩にあたる女医さんに会ったので、2人で話をしていたら、
女医会幹部の先生方がわたしに次々と挨拶される。
「先輩はずいぶん女医会に顔が利くのですね」と感心されてしまった。
昨年の市民公開講座と、今年のワインセミナーでちょっと話しただけなのだが。

女医さんばかりの中に混じって、大阪府医師会長と阪大の眼科学教室の教授の
素晴らしい講演を拝聴したが、女性専用車両に紛れ込んだ気分であった。

その後の懇親会で、招待客のゲストの顔ぶれを見ると、
大阪府医師会長と阪大眼科の教授以外には、各科の臨床医会の会長または副会長ばかりであった。

まったく聞いていなかったが、来賓の挨拶というのがあって、
「大阪府医師会長伯井先生」
「阪大眼科教授西田先生」
「内科医会副会長・・先生」
「小児科医会会長・・先生」
「耳鼻科医会会長・・先生」
 ・・・・
などと紹介されている。
しかし、わたしには何の肩書きもない。

最後になって
「前回楽しいワインのお話しをして下さった、griotte先生」
と紹介された。
何と名誉ある紹介のされ方だろうか。

挨拶で
「これから眼科の先生のリサイタルですが、かつて酒癖が悪く、
 酒乱と呼ばれていた先生の立ち直った姿をご覧下さい」
などと本人が出てくる前に、紹介しておいた。

もちろん本人は、わたしが来ていることも、いらん紹介をしていることも知らない。
会場に入ってきたあと、わたしを見て「え~、何でいてんのん?」と驚いている。

「わたしの知られたくない過去を知っているgriotte先生がいるのですが、
 酒乱なんて言わないでね」
と自己紹介していた。
はいすみません、もうばらしたあとでした。

大阪府の医会の重鎮の先生方とともに、わたしが招待されて座っているのも、
ひとえにワインのなせる技である。

ワイン偉大なり。