なぜか細身・・シャソルネイのサン・ロマン | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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ドメーヌ・シャソルネイ サン・ロマン ルージュ スー・ロッシュ 2005
購入日    2007年4月
開栓日    2009年7月26日
購入先    Alcoholic Armadillo
インポーター コスモ・ジュン
購入価格   4700円

昨年9月に2004を開けたところだが、1年もしないうちに2005を開栓してみた。
2004にはACブルのブドーとは格の違う複雑さがあって、大いに感心したのだが、
この2005はACブルとどこが違うのかなあ、というレベルのワインであった。

普通2005の方が果実味が豊富で、グラマラスではないかと勝手に期待していたのだが、
肩すかしをくらった感がある。
開けてしまってから
Alcoholic Armadilloのせんむのコメントを見てみたが、
やっぱりわたしの印象とはかなり異なる。

翌日になってもほとんど変化はなく、酸化して熟成感を増していることもないかわりに、
先日のルーミエのように老いを感じることもない。
少し冷やし気味にしても、通常のピノ・ノワールみたいに風味が飛ぶことはない。
これは実に面白い。

開栓時期の問題? ボトル差?
2004と同じ環境に置いているし、保管期間も同じようなものだから、保管状況の問題なのではない
ように思う。

野村ユニゾンが蔵出しを輸入して、冬場に届いてしばらく落ち着かせて開栓した
プリューレ・ロックのクロ・デ・コルヴェ1998の2本は、ハズレではないものの
何とも締まりのないワインであったことを思い出した(2007年12月開栓)。

最近になって、そのクロ・デ・コルヴェ1998が非常に良くなっていると
複数の人から聞いた。
また、すでに見放してしまったパカレのワインに対する評価もずいぶんばらつきがある。

ビオワインに限ったことか分からないが、どうもこの手のワインはかなり長いスパンで
ワインが開いたり閉じたりしている可能性がある。

それにしても今回のワイン、テロワールは相変わらず不明で、ヴィンテージすら不明である。
レナード・バーンスタインは何を振ってもバーンスタイン節になっていたことを思い出す。
グスタフ・マーラーでは一つの演奏スタイルを確立したと思うが、
同じスタイルでブルックナーやシベリウスも振ってしまうのでかなわない。

ま、ピノ・ノワールの一形態であって、アルマン・ルソーやロベール・グロフィエなどの
クラシカルなピノ・ノワールとは違う種類の飲み物である、と考えるのがいいのかも知れない。