濃厚なシャルドネ・・レクラパール | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ダヴィッド・レクラパール ブリュット・プルミエクリュ キュベ・ラポートル
2001
購入日    2007年12月
開栓日    2008年1月13日
購入先    Alcoholic Armadillo
インポーター ラシーヌ
購入価格   8000円

明けても暮れてもパソコンに向かい、プレゼン準備と論文書き。
はては本日締め切りの大阪府医師会の研究助成金申請も済ませた。
審査に通れば研究費10万円が支給される。
ワインに消える、などということは決してないので念のため。

学会発表を義務づけられているが、すでに過去4年間、大阪府医師会から
研究助成金合計40万円を頂いている。
まったく医師会費など高いと思ったことはない(これホント)。

単なる臨床医の印象をいかにも客観的そうなFigureに投影して、
まことしやかに学術的を装う。これが特技である。
町医者になってしまっても、基礎系大学院出身の気質が抜けきらないのか。
昨日の医師会の学術委員会もプレゼンとダブルブッキングして欠席したが、
医師会から来年度の市の医師会学術委員長をよろしくとの連絡が来た(涙)。

本日夜の臨床医会の会議では、堺市民病院の部長から、大和川より南の
救急体勢の寒さを聞いてゾッとする。
大阪府南部を代表する同病院ではあるが、眼科は昨年から休診中、
麻酔科部長(わたしの友人の弟)は本日をもって退職し、明日以降
夜間の緊急手術への対応はほとんど不可能になるそうである。

もう医師だけではどうにもならないが、かといって行政に陳情しても
打つ手もないだろう。
公立忠岡病院の閉院、阪南市立病院の事実上の閉院もあり、
泉州地方は、近畿でもいち早く医療崩壊への道を歩んでいるようである。

同じ大阪府民であっても、いざという際の命の助かり方には
吹田市藤白台(国立循環器病センターの所在地で、近隣には大阪大学と千里救命救急センターがある)の住民と、大和川以南の住民とでは
大きく差が付いてしまっていると言わざるを得ない。

さて1月13日、娘の成人式記念の通し矢を、忍の一字でしかと見届けた後、
疲れまくって帰宅して開栓したシャンパーニュである。
早く記載しなくてはと思いながら、もはや3週間近く経過してしまった。

これはどう見てもシャルドネの古木のブドウでできた泡のある濃厚なワイン。
開栓直後の芳香を嗅いだだけで只者ではないことが、一目じゃなくて一嗅瞭然。
思わず「重い~」と思う。

一体どんなシチュエーションで開けるべきシャンパーニュなのか、
ちょっと考えてしまう。
最近のお気に入りの店「直心」に持ち込むには完全にミスマッチ。
初っぱなから濃厚なフレンチには合うかも。

ファッションや見栄でなく、食中酒としてシャンパーニュを開けるなら
基準は自分の中でできつつあるが、こんなに重くて思索を巡らすシャンパーニュ
となると考えてしまう。

しかし、翌日には鼻腔や舌にまとわりつく高尚な香味は姿を消していて、
少しあっさりとして飲みやすくなっていた。
その変貌ぶりに少し拍子抜けした。

まだそれほど有名でない若い造り手だそうだが、内容的にはすでに確立した
ブランドシャンパーニュに互するだけのものはあると感じられた。
ただし、わたしはこれを日常の飲み物として開栓したいとは思わないが。