マーラーのヴァイオリン協奏曲は駄作だった | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


モンテリー 1級畑 レ・デュレス 1999
購入日    2005年4月
開栓日    2007年1月19日
購入先    まるどら
インポーター クラレット
購入価格   6980円

マーラーが1904年に第6交響曲を書き上げたあと、7番の完成までの間に、
ただ1曲の「ヴァイオリン協奏曲」を遺していることはまったく知られていない。
なぜ知られていないのかと言えば、そんなもの、今わたしが思いついたウソだからである。

マーラーは、交響曲と歌曲の2つのジャンルでしか作品を残していないが(これホント)、
もしヴァイオリン協奏曲を書いていたらどんな作品になったか、というのには多少興味がある。
それが晩年に近い1904年頃の作品だったら、少なからず期待できるかも知れない。

何が言いたいかというと、このワインが、そういう存在だからだ(と勝手に思う)。
コント・ラフォンといえば、著名なムルソーの造り手である。
かつて、この造り手のムルソーのなにがしかを飲んだことがあるはずだが、覚えていない。

そんなわたしが、白の造り手の、こんな赤ワインをなぜ購入したのか。
我ながら理解に苦しむ。
7000円も出すのだったら、もっと買うべきワインがあるだろうに。
マーラーの交響曲もろくに聴いたことのない人間が、ヴァイオリン協奏曲のCDを
先に購入するようなものだ。

結果、くだらないワインだった。
開栓当日はまだ体裁を保っているが、これといった特徴はなく、タンニンが硬くて若いと
感じさせ、とっても退屈で、翌日には開いているかと思えば枯れているし、
一体飲み頃を過ぎているのか早いのか、それすら明確ではなく、
香りはちっとも魅力的ではないし、3日目になるとただの渋い液体に変わってしまっており、
無駄な投資だったと後悔しきりである。
ゲテモノ買いの銭失い、と言えば言い過ぎか。

やっぱりマーラーは交響曲か歌曲がいいのである(って、それしかないのだが)。
ヴァイオリン協奏曲は、駄作だった。
無い作品をつかまえて駄作と言われても、マーラーさんにとっては心外な話なのだが。