スケオタ英語3:フィギュアスケートの試合を何という? | 閉じた眼

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40年以上愛好するフィギュアスケートに関する自己流観戦コラムです。
(趣味で集めた情報を提供することがありますが、最新の情報でなかったり正確でないこともあります。あらかじめご了承ください)

フィギュアスケートといえば大小さまざまな試合がありますね。

 

英語でスポーツの試合はよくgameといいますが、

フィギュアスケートではcompetitionを使うのが一般的です。

He hopes to skate at some international competitions.

(彼は、いくつかの国際試合で滑ることを願っている)

 

このcompetitionという単語はちょっと不思議な単語です。

英語を少しかじった人は、英語の名詞には数えられる名詞(countable)と数えられない名詞(uncountable)があるのは知っているでしょう。

そして、数えられる名詞の場合一般的な意味を指すときは複数形にします。

一般的な例では、

I saw a cat on the street. (道で一匹の猫を見た)

I like cats. (私は猫が好き)

しかし、このcompetitionという単語はuncountableでもあり、

(英語をかなりかじった人は、countableとuncountableが両方ある名詞が多数あるのは知っているでしょう)

一般的な意味の時には、uncountableにして記載するようです。

He always feels nervous in competition. (彼は試合でいつも緊張する)

 

試合という意味で、eventという単語もよく使われます。

A Grand Prix Series event was held in Finland in 2018. (2018年グランプリシリーズの試合がフィンランドで開催された)

He has never skated clean at big events. (彼は大きな試合でノーミスで滑ったことがない)

ISUのサイトで試合の情報を探すときには、"Calendar of Events"のページから検索します。

 

試合といえば来月いよいよ埼玉で世界選手権が行われますが、

世界選手権は、The World Championshipsといいます。

正式には The ISU World Figure Skating Championshipsです。

記事や会話の中ではしばしば省略してWorldsといいます。

She is hoping to skate clean at Worlds. (彼女は世界選手権でノーミスで滑ることを願っている)

このWorldsの複数形を示すsがついているのは、省略したChampionshipsが複数形のためです。

(よく英語である省略の仕方です)

Championshipsは他のスポーツでも使われますが、Championshipと単数形で表現されることもあるようです。

フィギュアスケートでは必ず複数形です。多分、4種目あってそれぞれのチャンピオンが決まるからなのかなと思っています。

また、Worldsとtheはつけないのが普通です。

 

同様に今月あった四大陸選手権はFour Continents、ヨーロッパ選手権はEuropeansと省略していいます。記事などではさらに省略して4CC(四大陸)、Euro(ヨーロッパ)と書くことがあります。

 

そして12月に開催された全日本選手権は、Japan Figure Skating ChampionshipsとWikipediaに乗っていますが、Japanese Nationalsといいます。同様に全米選手権はU.S. Nationalsといいます。Japanese Nationalsではなく、Japan Nationalsと書く人もいるようですが、Japaneseと形容詞で書いたり言ったりするのが多いです。同様に他の国の国内選手権も、Russian Nationals, Canadian Nationalsといいます。なぜかアメリカだけはAmerican Nationalsとは言わないようです。

 

試合というと表彰台ですが、表彰台はpodiumです。

よく日本のスケーターが「表彰台を目指す」と試合での目標を掲げますが、

英語ではそういう時にはpodium(表彰台)というよりmedal(メダル)という単語を使うようです。

I pursue a medal at the Olympics. (オリンピックでメダルを狙います)

I want a medal, I don't mind any color.(どの色でもいいからメダルが欲しいです)

 

また、試合というと優勝候補が誰かというのが話題になりますが、

英語ではよくfavoriteという単語を使います。the favoriteだと唯一の優勝候補、つまり優勝候補筆頭で他の選手とかなり差があるダントツという意味になり、a favoriteとなると何人かの優勝候補の一人という意味になります。

She is the favorite for the title. (彼女が優勝候補筆頭です)

She can be a favorite for the title. (彼女も優勝を狙えるでしょう)

aとtheでかなり意味が変わるという英語のドツボにはまる例ですが、実際の分ではthe solid favoriteなど形容詞でサポートして表現されます。