残念続きの今シーズンのグランプリファイナルで、ペアはシニアもジュニアも中身の濃い見ごたえのある演技が続いて、大満足でした。昨シーズンは、スイ&ハン組、ストルボワ&クリモフ組がGPシリーズ欠場、サフチェンコ&マッソ組はファイナルに残りましたが、けがで欠場で、非常に寂しい大会でした。今シーズンは、有力ペアはすべて出場で役者がそろったという感じでした。ジュニアも昨シーズンより全体的にレベルアップしている感じがしました。
もともとペアは、私が一番好きな種目です。ペアのだいご味は、アクロバット的な技もさることながら、二人の力強いユニゾンスケーティングからぐんぐん生まれてくる息吹というかパワーというか、シングルよりも何倍も迫力があります。
それが、一番感じられるのは今の現役ペアで、ファイナル出場した組の中では、ストルボワ&クリモフ組だと思っています。
今回フリーのスケーティングは、コーナーの席から見ました。コーナーの席を良席と考える人はあまりいないかもしれませんが、ペアのだいご味であるユニゾンスケーティングを見るにはいい場所です。2年前バルセロナで、やはりコーナーの席から、優勝したストルボワ&クリモフ組のフリーを見て圧倒されました。
ストルボワのジャンプのミスはありましたが(彼女はショートでも、スケーティングで転倒、リンクサイドに激突という災難がありました)、彼ららしいグイグイ引き込むスケーティングは健在でした。個人的には、プログラムは昨シーズンのものの方が好みですけれど。
サフチェンコが、ソチの後、ゾルコビーが引退してもパートナーを変えて現役続行するという話を聞いたときは、「マジ、金メダルを狙うため? 無理じゃない」と思いましたが、金メダルも夢ではないような素晴らしい演技を見せてくれました。GPシリーズ中は、マッソがソロジャンプに苦しむ場面もありましたが、ファイナルでは神がかったように完璧でした。フリーで歴代1位も納得です。スロートリプルアクセルを回避して、プログラムの完成度を上げたのが、良い結果を生んだと思います。個人的にはゾルコビーと組んでいた時より、演技がさりげなくていいなと思っています。
優勝確実と思われたスイ&ハン組ですが、思いもよらない落とし穴がありました。男性のハンが、ショート、フリーでソロジャンプミスは、昨シーズンから思い出してもない出来事でした。オリンピックまでに調整できればいいなと思います。ショートは、1位のサフチェンコたちよりも印象に残る演技でした。
ジュニアは、まずショートで、パンフィロワ&ライロフ組が、JGPシリーズでは、試合に不慣れな様子で初々しく思っていたのに、ファイナルでは別人のように力強くなっていてびっくり。ショートで僅差ですが世界ジュニアチャンピオンを抑えて1位となりました。フリーでは3位となり、総合2位ですが、サイドバイサイドジャンプが2回転だったので、トリプルが飛べるようになれば、さらに好成績期待できそうです。彼らのフリープログラム「不思議のアリス」は、音楽よし、衣装よし、振付よしのお気に入りです。ロシアのジュニアペアは、なかなか続かないことが多いので、いつかシニアに上がってくれるといいなと思います。パンフィロワは14歳、ライロフは16歳、頑張ってほしいです。
一方、高難度の技をいれた、世界ジュニア2位のボイコワ&コズロフスキー組は、技が決まらず失速。キスクラには、ペアチャンピオンを何組も育てたモスコビーナさんの姿がありました。このペアは、女性がかなり身長がのびて、ジャンプが不安定になっているのかなという印象です。
すでにシニアの試合にも出場し、オリンピックの枠もとったアンドロフスカヤ&ウィンザー組は順当に優勝。世界ジュニアチャンピオンでありながら、シニアのグランプリシリーズにアサインされなかったのは謎。彼らより成績が下の須藤&オデ組が2試合アサインされたのは、何か裏があるのかな?? 演技自体は、ネーベルホルン杯の時のような勢いはなくて、記憶薄しでした。