閉じた眼

閉じた眼

40年以上愛好するフィギュアスケートに関する自己流観戦コラムです。
(趣味で集めた情報を提供することがありますが、最新の情報でなかったり正確でないこともあります。あらかじめご了承ください)

2025/2026シーズンのグランプリファイナルが終わりました。

 

今回は1日目と3日目を現地観戦、2日目は近場の山をハイキングした後で、試合はホテルでテレ朝動画の配信で見ました。

 

(スケート観戦+ハイキングという、いつものパターンでの遠征です)

 

名古屋は2017年のグランプリファイナルで、大須スケートリンクが近くのホテルに宿をとって観戦して以来でした。

 

あの時は、ホテルで部屋のトラブルがあったり、当時はチケットの転売の規制も緩くて、泣く泣く高額の転売チケットを買って見に行ったこともあり(しかもその売り手の母親と一緒に観戦という微妙な形で、あの時は何が何でも観に行くんだと割り切っていましたが)I、

 

何となく名古屋に悪いイメージを持っていました。

 

今回は、名古屋駅に近いホテルをとり、会場にも割と近くて、コメダ珈琲店も近くにあり初めてモーニングで行ったらコーヒーが美味しいし、最寄の伏見駅近くのパン屋さんでサンドウィッチを買ったら美味しいし(帰りの新幹線の中で朝ごはんに買おうと立ち寄ったら土日は8時からと空いてなく、買えなかったショボーン)、近くにピアノレンタルスタジオ(最近の旅では必須要素)もあり、ドンキホーテもあり、なかなかいいロケーションで、ハイキングに行った名古屋最高峰の東谷山からの景色もGood、名古屋の悪いイメージは今回払拭されました。

 

次回、名古屋で観戦の機会があったら同じ界隈で宿泊したいと思いました。

 

さて、今回は新設のIGアリーナでのグランプリファイナル開催でしたが、試合が始まる数日前にたまたまネットで会場では食べ物持ち込み禁止の情報を得てしまいました。

 

思い出すのは、2015年バルセロナでのグランプリファイナルです。入り口で警備員にカバンの中をチェックされ、食べ物持ち込み禁止と言われ、泣く泣く作って持って行ったサンドウィッチとりんごを近くのゴミ箱に捨てました。あの時会場の中にはコーヒースタンドのようなものが二箇所くらいあるだけでしたが、食べる場所も広く用意されていて、どういうスケジュールだったか忘れましたが、長い列に並んでもゆっくり食べる時間はありましたし、食べ物のメニューもサンドイッチやサラダの種類が色々あり、どれも美味しかったので、持ち込もうとしたサンドウィッチとりんごを捨てることになった恨みは消えました。

 

IGアリーナでは、食べ物屋さんは何店舗もあり、色々な種類がありましたが、バルセロナの時のような満足感はありませんでした。値段の割にという感じで。また1日目の木曜日は試合ー製氷の繰り返しでまとまった休憩時間がなく、しかもやっていないお店も多く、食事になるメニューはすぐに売り切れになり、あれで食べ物持ち込み不可は酷いと思いました。尤も、入り口で持ち物チェックしているわけでないし、会場で「食べ物持ち込み禁止」の案内があるわけでもなく、見ていると持ち込んで食べているっぽい人も見かけました。

 

映画とコンサートのように2、3時間で終わるイベントならまだしも、フィギュアスケートのような5時間以上かかる試合で持ち込み禁止にするなら、1時間くらいのまとまった休憩時間をスケジュールしてほしいと思いました。会場内のフードコーナーは混雑でなかなか買えないし、外に出て食べる選択肢を与えてほしいです。3日目はその時間が表彰式でできましたが。

 

次回同じ会場で試合があったら、とぼけて持ち込みするだろうなと思いました。

 

さて、今回のファイナルでは、選手登場時に和太鼓の生演奏とか、3人のナビゲーターによる選手の紹介とか、演技後の選手のインタビューとか色々な演出がありました。製氷時間は証明暗くナビゲーターが試合に関する解説したり色々なアトラクションをしていて、ぼーっと席に座っている時間はありませんでした。

 

個人的には、製氷時間は明るい中で静かに過ごせる方がいいなという思いました。最近は試合には本を持っていって製氷時間に読むという習慣の私にはあまり嬉しくない演出でした。

 

しかし、アメリカ大会で不評だった、演技後に選手にインタビューは、選手の演技がどうだったかというより、観客へのメッセージや応援を呼びかけることに焦点があったので悪い印象ではなかったし、日本語、英語、韓国語の3か国語でインタビューするのは良かったですが、外国選手のコメントに日本語の通訳なしというのは、特に韓国語でははてなマーク ジュニアでは優勝者インタビューでも通訳なく、「えっ」と思いましたが、3日目では通訳がついていました。

 

今回のファイナルで最も気に入った演出は、キスクラのバックに映し出された名古屋城。あれはナイスだと思いました。それから得点が出る直前の音楽もなかなかオシャレだなと思いました。

 

さて、前置き長くなりましたが、試合の感想と印象に残った演技などです。

 

やしの木ペア

フリーではミスがあったものの日本「りくりゅう」三浦&木原組が優勝!

 

これに対して、ネットでは、ショートもフリーもミスがなかったイタリアコンティ&マチー組が優勝するべきだったのではという声があり、そうかもしれないです。ミスしても世界選手権でもファイナルでも優勝というのは、りくりゅうのスケーティングや技のクオリティーがずば抜けて高いからではありますが、ノーミスの演技で見せつけて優勝の方が、見る側としても爽快であります。

 

会場で見ていて、ショートでは、音楽の区切りとともにエレメンツが実施されているような一体感が素晴らしいし、フリーでも演技が一番時間が短く感じるほどの内容の濃いプログラムでした。

 

一方、イタリアコンティ&マチー組の演技はそれに比べると何だか重苦しい、映像で見ると顔の表情とか演技力があるけれど、会場で遠目で見るとスローで重い印象が強いです。

 

なので、この2組がどちらもノーミスであれば文句なくりくりゅうに軍配をあげるし、りくりゅうのミスがサイドバイサイド1つだけだったら上回ってもまあまあでしたが、今回はスローも1つがクリーンでなかったので、微妙だと私も思いました。加えて、リフトの1つのホールド時間が短いのではという意見もあり、私も何となくそれは感じるものがありましたが、それが採点にどう影響されるべきものかは、よくわかりません。

 

今回は、本人たちは優勝できずにミスして優勝を逃した悔しさを胸に、周りの優勝への期待が下がり気味でミラノに行く流れになった方が、彼らにとっては良かったような気もします。彼らの優勝に喜びオリンピック金メダルの期待に沸く日本ファンの皆様に水を差すようではありますが。

 

ミスなく無難にまとめるより、クオリティーを追求したりや難しい技に挑戦する選手にある程度アドバンテージがある方向性はこのスポーツにとっては悪くないことと思います。なので北京オリンピックでノーミスのロシアのペアより4回転ツイストを成功させつつサルコウのミスがあったスイ&ハン組が優勝したのは良かったと思いました。

 

でも、許容されるミスは1つかなというのが私のイメージです。

 

一方、ショートでミスがありながら、フリーではクリーンに滑ったドイツハーゼ&ボロディン組のフリー1位は文句なし。個人的には今シーズンのペアのフリーのプログラムでは彼らの”ヨーロッパ”プログラムが大のお気に入りです。ボロディンがロシアからジュニアで出ていた頃にもジュニアの選手とは思えないアーティスティックな選曲とプログラムを滑っていましたが、その傾向が今シーズンのプログラムに現れていて、私はとても嬉しいです。

 

りくりゅうにミスがあると、優勝するのではと思っていたのは、メテルキナ&ベルラワ組なのですが、前回のアメリカ大会でリフトで大きなミスがありましたが、今回も何だかリフトで苦労している様子で、メテルキナが耐えながらポジションをとっている様子が見られました。また途中で振り付けなのか止まってマイムするような場面がありましたが、プログラムが中断しているように見えるし、何だかこちらも重苦しい感じで、ジュニアから上がったばかりで「いけいけどんどん」の勢いのあるペアの思っていたのですが、今回のパフォーマンスは意外でした。

 

やしの木アイスダンス

現世界チャンピオンのアメリカチョック&ベイツ組が優勝!リズムダンスもフリーも自信がみなぎっているという感じの堂々の演技でした。どちらのプログラムも私はあまり好きでないので、演技はあまり楽しめませんでしたけれど(ローリング・ストーンズ➕パソドブレは水と油、パソドブレ➕チョクベイも微妙、個人的意見)。

 

一方、生で見て良かったと思ったのは、フランスボードレー&シゼロン組のフリーダンス。途中で鳥肌が立つのを感じるのが何度か。パパダキスと始めたアート路線を究極の形で見せてくれた感じがしました。試合というよりアート作品を見ている気分になりました。終盤の転倒には驚きましたが、これがオリンピックでなくて良かったというというところです。

 

フリーダンスの振り付けにはランビエール氏も関わっているらしく、そういえばシゼロンとランビエールは昨年あたりに同性アイスダンスパフォーマンスを見せてくれていて、その時の経験が、あの特徴的なリフトなどに繋がったのかなと想像しました。

 

使っている音楽は「ザ・ホエール」という余命幾ばくもない肥満で引きこもりの英語教師が主人公の映画のサウンドトラックで、プロットを読んで、あまり見たいとは思わない内容でした。多分彼らのプログラムに映画のストーリーは取り入れられていないと思います。

 

表彰台有力と思われたカナダギレス&ポワリエ組は、リズムダンスがお茶目でしたが、フリーで4位となりメダルは逃しました。この組はいつもオリジナル性の高いプログラムを作ってきて毎シーズン楽しみでしたが、今回は数シーズン前には画期的と思われたヴィンセントのプログラムをリサイクルしてきましたが、今見るとあの時の新鮮さがなくなったかなというのが正直な感想です。彼らは前回のオリンピックシーズンでも、彼ららしくない無難なプログラムで残念だったのですが、今回も何だか空振りな印象です。同じような感想を呟くファンの書き込みも見かけました。

 

そして、今回の嬉しい発見となったのは、アメリカジンガス&コレスニク組のフリーダンス。「ロミオとジュリエットで黒の衣装は変だ」と主張し続けていましたが、今回現地観戦して、プロコフィエフの音楽が鳴った途端「黒だ!」と思いました。音楽からは黒のイメージがすることに気づきました。そうやって見てみると彼らのプログラムは「ロミオとジュリエット」の物語でなく、プロコフィエフの音楽を抽象的に表現していると気づいたら見ていて納得できました。最後の奇妙な振り付けも音楽にピッタリ合っていると思いました。

 

とはいえ、やっぱり「ロミオとジュリエット」を演じるプログラムの方が、見ている側は楽しめるかな〜

 

音楽との一体感という点では、リード&アンブルレヴィチウス組のリズムダンスは今回も抜群、生で見れて良かったと思いました。

 

イルカ男子

男子フリーの観戦は正直疲れました。

 

アメリカマリニンの宇宙人レベル演技の後に日本佐藤駿くんに会場一体の大応援、日本鍵山優真選手が出てきた頃には疲れ果てボーッとしてしまいました。

 

アメリカマリニンの4回転6種は偉業ですが、逆に4回転の凄さは薄まってしまったかもと思いました。

 

以前、ロシアの女子選手が全てのジャンプで手を上げて飛んでいるのは見て、「ああいうのはプログラムの中で1度か2度でいい」と思ったものですが、今回のマリニン選手の4回転連発プログラムを見て、やっぱり4回転は2、3回くらいのプログラムの方がアクセントがあって盛り上がるような気がしました。

 

私的今大会のハイライトは、日本佐藤駿選手です。ショートではトリプルアクセルが詰まって、今シーズン初めてのミスらしいものがありましたが、あのフリーは会場の大応援とともにノーミスの演技で感動の涙寸前でした。

 

ネットでは駿くんのフリーのスコアについて、フリーで2位になったイタリアダニエル・グラスルより上になるべきではという声もあり、全体的な印象としてもそれは同意ですが、駿くんのフリーの構成は後半のボーナス点をあまり活かしたものになっていなくて、それが全体的な印象では劣るグラスルよりわずかに点が低くなった原因かなと思います。もっとも全体的な印象を計るPCSはグラスルより高くなっているので、ジャッジはそれほど悪い仕事はしていないということでしょうか?

 

日本鍵山優真選手もショートは素晴らしい出来でした。彼らしい演技が100%詰まっていました。音楽の違和感も少し軽減されたように思いました。彼のスケーティング美とあのリズムカルな尖った音楽がベストマッチとは今でも思わないけれど。

 

フリーは、ジャンプのミスもさることながら、私にはやはり音楽の選曲がはてなマークはてなマークはてなマークはてなマークはてなマークはてなマークはてなマーク ジャンプを相当完璧に決めてくれない限り、彼のフリーの演技をいいと思うことはないような気がします。衣装は、「ルイ14世のような踊る皇帝が中国にいたら」と連想させる素敵なものだと思うけれど。

 

赤薔薇女子

女子は大混戦、誰が優勝してもおかしくはなかったけれど、ショートとフリーをミスなくまとめたアメリカアリサ・リュウが優勝!

 

ミスがなければ、日本坂本花織選手にも日本中井亜美選手にも優勝のチャンスは大いに合ったとは思いますが、オリンピックに向けては、プレッシャーがかからない挑戦者として臨めることになるので良かったのではないかと私は思います。

 

特に、シニアシーズン1年目の日本中井亜美選手、思い出すのが2018年グランプリファイナルの紀平梨花選手です。シニア1年目でグランプリファイナルで優勝して大注目となり、埼玉での世界選手権ではプレッシャー✖️大技を上手く制御できない結果に終わってしまいました。ショートでもフリーでもミスがありつつもこの成績は、ミスがなければ圧倒的優勝であったという潜在能力を示しただけで終わったのは彼女にとって良かったかなと思いました。

 

日本坂本花織選手のショートでのルッツの失敗には大驚き、それ以前にショートの滑走前にとても不安そうな顔をしていたのが意外でした。その日の調子があまり良くなかったのでしょうかね。ルッツは坂本選手にとっては鬼門であり、エッジエラーを取られやすいのでそこに不安があったのでしょうか?また、坂本選手というと得意のダブルアクセルからプログラムを開始するというイメージが強いところ、ショートでは鬼門のルッツから始めたのも彼女らしさからするとどうなのかという感じではありました。でも逆にルッツの失敗がなければ、2年ぶりの優勝はロックでした。ノーミスの中井亜美選手やアメリカアンバー・グレンには勝てないかもしれないけれど、オリンピック金も夢ではないと思える試合でした。

 

日本千葉百音選手のフリーの失速は驚きでしたが、「優勝」するためには何点必要という考えがよぎってしまったのか、滑走前から不安そうだったので、当日の調子で何か不安材料が元々あったのか、とにかく、良い経験だったと受け取って次に繋げてほしい感じです。出場選手が全員ノーミスだったら彼女の優勝は元々ない立ち位置ではありますが、この経験が彼女を強くすると信じます(長年のスケート観戦から大失敗した選手には必ずリベンジの時、それも大成功の瞬間がやってきます)。

 

日本渡辺倫果選手は、トリプルアクセル3回成功は嬉しい結果です。ジャンプの質という点ではあまり見栄えしないのかもしれませんが、表現力はもっと評価されてもいいのではと私は思うんですが、見た印象よりスコアがとても低いと思いました。

 

ジュニアの試合も盛り上がりました。

女子では、日本島田麻央選手の4連覇は偉業ですが、思い返すと彼女の演技というのはジュニア1年目からあまり変わらないという印象が強いです。ジャンプ構成や演技の曲選び、大抵ジュニアの選手というのは2年目3年目になると大人っぽい曲を選んだり、難しいジャンプに挑んだり、変化が見られるのですが、彼女のプログラムの作り方は多少違う雰囲気の曲を選ぶことはあっても、なんとなく傾向として同じと思うのです。逆にいうとそれが彼女の強さなのかもしれないです。安易に難しいジャンプを追加したり、難しい表現のプログラムに挑戦しようとはせず、高いスコアが出せるジャンプ構成やプログラムを維持し続けるというのは、ジュニアの選手だとすぐに「もっともっと上のレベルに」と前のめりになりがちなところを、しっかり確実に4年間もやり続けるというのは、今までにないタイプの選手ではあるかと思います。

 

その一方で、「面白みがない」というのも正直なところで、シニアに上がる来シーズンに何か変化が起きるのか期待したいです。

 

ところで、彼女が今シーズンショートに選んでいる、「ゲット・ハッピー」は、ハッピーな歌声というイメージのエラ・フィッツジェラレルドバージョンを使っていますが、元々LGBTQの人々のアイドルであるジュディ・ガーランドのアイコン的な歌で、この歌をパフォーマンスした時のジュディの悲惨な状況、「真夜中のパーティー」とか「ツイン・ピークス」で使われた暗いイメージが連想され、それをジュニアの選手が使うのには、なんだか複雑な思いがしました。また、フィッツジェラレルドの素晴らしいヴォーカルの抑揚に対して島田選手の演技は霞んで見えるのも否めなかったです。

 

ジュニア女子では、日本女子が全員フリーでトリプルアクセル挑戦はすごいと思いました。全日本でたくさんのトリプルアクセル成功が見れるといいなと思います。

 

一方男子は、日本中田璃士選手は、何だか前のめりになってしまっていましたかね。4回転1本の韓国ソ・ミンギュ選手の高スコアに動揺があったのかどうか、わかりませんが、何だか1位となったショートの時から、気持ちが先に立っている感じが見て取れました。シニア選手と争う「全日本」に気持ちが先走ってしまっていたのか、とにかくこのファイナルでは、彼らしい素晴らしい演技はあんまりなかったなという印象でした。「順位」より「いい演技」を目指す選手になって欲しいんですけど。

 

日本西野太翔選手も同じような感じですかね。キスクラで点数を見て「ショック!」と言っている姿は「可愛いハート」とは思いましたが。。。

 

男子で3位に入った、アメリカルシウス・カザネッキは初めて演技を見る選手ですが、登場した時から「マリニンに似ている!」と思いました。コーチがマリニンと同じであることから納得です。でも、マリニンの可愛らしさはないかな〜。

 

ジュニア男子で最も好印象の演技は、デニス・クローグロフで、ヨーロッパ的なスケーターで一番表現力があったと思います。ベルギーの男子は、かつては流な・ヘンドリックのお兄さんのヨルクが活躍していましたが、なかなか競技スケーター自体があまり出てこない国という中での逸材になってくれるといいなと思いました。

 

そして、ペアはなんと言っても、4回転ツイストを成功させた中国グオ&イーウェン組が光っていました。伝統ペア強国の北京オリンピックの後には、中国にペアスケーターはいるのかみたいな感じが続いていましたけれど、ジュニアで光る逸材が久しぶりに出てきた感じです。そして、中国1、2位の組が、揃ってスイ&ハン組がやるのと同じフォワード・アウトサイド・デススパイラルをやっていて、中国の国策ペア強化ぶりが垣間見えました。

 

ところで、最近ネットで、ロシアのジュニアのペアが、サイドバイサイドでトリプルトウの2連続とトリプル・ルッツを決めているショート動画を見ました。他の技がどういうレベルなのかはわかりませんが、恐るべしです。

 

ジャンプシーケンスが100%得点になってから、ペアのサイドバイサイドでコンビネーションジャンプをやる組がほとんどなくなってしまったのが残念です。ペアの場合はサイドバイサイド2つだけで、1つがコンビネーションかシーケンスになるので、コンビネーションの方が得点高くなるルールにペアはしたほうがいいのではと、ペアのサイドバイサイドコンビネーションジャンプが大ウエルカム(6.0満点採点システムの頃からペアの連続ジャンプがシーケンスしか見られない中、2006年トリノの金メダルペア、トゥットミアニーナ&マリニン組がコンビネーションをやって見せた時のオーの感動忘れられず)の私としては、思います。

 

さて、ファイナルが終わって、今度はいよいよ全日本です。

 

ファイナルの結果で女子のオリンピック派遣選手は、坂本中井千葉でほぼ決まりかなという声がネットでもちらほら上がってはいますが、そうだとしても全日本がとても楽しみですね。3選手の表彰台の位置もどうなるかわかりませんし、日本島田麻央選手も割り込んでくることは十分予想されますし、またファイナルには行けなかった住吉りをん選手も調子を取り戻して表彰台争いに加わってくるかもしれません。他にも演技が楽しみな選手は沢山います。日本女子、まさに百花繚乱です。

 

男子は、オリンピック派遣の2選手は鍵山佐藤でロックとしても、3番目が不明、また全日本表彰台の1−2位が鍵山佐藤かどうかはわかりません。意外な全日本メダリストというのも出てきそうです。オリンピック派遣3番手は全日本でいい演技をして好成績を上げた選手になり、微妙な結果となった場合は、若い三浦選手や壷井選手に有利に働きそうです。

 

ペアも、りくりゅうの演技もさることながら、ゆなすみの演技も大いに期待します。ミスない演技をすれば、2組の差は思ったよりなかったりするかも?

 

そして、新カップル続出のアイスダンス。いくこう組は残念ながら、ゴールデンスピンでミニマムスコアを獲得できず、オリンピック団体戦の派遣はうたまさ組にロックっぽいですが、演技は色々と楽しみにしたいです。