娘が結婚しました。
義理息子になる彼は、頼もしく誠実でありながらユーモアもある出来すぎた息子です。
娘夫婦は2人慎まやかに生活し、小さいながらも家を建てました。
そんな2人に双子が産まれました。
僕にとっては可愛い孫です。
娘夫婦は2人でせっせと可愛がりました。
とても微笑ましく見ていました。
娘夫婦の幸せはこのままずっと続くと信じて疑わなかった。
しかし…
ある日強盗が入り、孫の1人を殺害され、その現場に僕は居合わせました。
僕は強盗の首根っこを掴み、怒りで震えました。
このまま締め上げてやろうか!!!
握る手に力をこめ、ギューッと首を締め付けました。
男は苦しくて舌を出しました。
「死にたくない…許してくれ…」
僕は手に入れた力を緩めました。
そんな気持ちです。
4年前ほどになりますでしょうか。
玄関にツバメの巣がありました。
ピーピーと雛ツバメがいました。
夜です。
ふと見ると、そこに蛇が顔を突っ込んでいました。
すぐ棒で落とし、首根っこを捕まえました。
家族を襲われた気持ちになってしまい、頭にカーっと血が上りました。
「この野郎!!!このまま締め上げて晒し者にしてやろうか!!!」
ふと、男性特有の野蛮な血が騒ぎました。
必死で抵抗する蛇の口からチロチロと苦しそうに舌が出ました。
「ごめんなさい…もうずっと何も食べてなくて…」
そんな声が聞こえて来そうです。
僕は力を緩めました。
「違う…こいつは生きる為に生きている。それだけだ。こいつは悪者ではない」
お腹が空いているから食事をする。
自然界の摂理なだけです。
1羽は彼の胃袋に入ってしまった。
ずっとツバメを見てきて感情移入していました。
2羽でうちを探し、巣を整え、卵を産み、赤ちゃん(雛)が生まれた。
2羽でせっせと食事を与えていた。
そんな一連のツバメの育みを見て来てしまっていたのです。
お腹が空いた蛇は悪くはないが、もううちのツバメの雛は襲わないで欲しい。
深夜、首根っこを捕まえたまま歩いて遠くに放しました。
お腹が空きに空いて、目の前に焼肉があったら、菜食主義者でも食べるんじゃあないだろうか。
僕は10年間ほど、あらゆる理由から肉食をやめてきました(今は、あらゆる理由から食べてます)
そんな僕でも、いったい今まで、どれだけの牛、豚、鳥、魚を食べてきたのだろう。
雛や仔牛、子羊も食べてます。
卵だってどれだけ食べてきてるのだろう。
もっと生きたかった牛・豚・鳥・魚はいたはずです。
それを棚に上げて、蛇を悪者にはできません。
蛇がどんな思いで食事をしに来たのか?
どれだけお腹が空いていたのか?
やっと食事ができるって時に人間に捕まってしまった。
「もう何日もまともに食べてないんです!!!」
そんな訴えは人間には届かず、もの凄い形相で首根っこを捕らえられている。
蛇の立場に立ったら申し訳ないことなんですが、僕は中和田家玄関という家探しから始まり、卵を産んで、ピーピーと雛が鳴いている姿をずっと見て来てしまっているのです。
もうね、完全にツバメ贔屓は仕方のない話しなんです。
だからと言って、蛇を退治するのも違う話しんじゃないかと思いました。
人間は本当に傲慢な生き物かもしれません。
焼肉や魚は食べるけど、自分が食べない動物を食べる相手に厳しい。
犬や猫を食べたら、とんでもない野蛮人扱いですが、牛や豚はご馳走として食べる事ができる。
母牛の前で、その仔牛を殺して食べる事はできないが
出来上がった仔牛の赤ワイン煮は「美味しい美味しい」と食べる事ができる。
肉も魚も卵も食べる僕に、蛇を憎む資格はありません。
なので、蛇を殺すなんてことはできませんでした。
「悪いけど、うちのツバメはやめてくれ」
そう言って、うちから遠くの草むらに放しました。
離されたら、彼は別のツバメの巣を襲う(食事)のかもしれない。
矛盾しているのでしょうが、うちに来てくれたツバメは食べないでほしい。
「もう来ないでくれよ」と離しました。
講座のご案内
●ZOOM開催
6/15〜6/18
9:30〜12:30
●茨城県牛久市6/28(月)29(火)
10:00〜16:30
※2日間14時間前後
【道ひらき数秘術セッション】
※家族・友人など、複数人みてもらいたい時、現在大きな悩みやトラウマを抱えている時は2時間をオススメします。
茨城県牛久市
電話09035490640
●日曜定休
●9:00〜23:30
電話に出られないことが多々あります。
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