弟に彼女ができたらしい。

母が若干うわずった声での報告。

彼、23歳にて、初彼女である。(私の知る限り)
物理学科という、数字、アニメ、電車オタクがスタンダードな男塾で
責任の無い、夢見がちな大学時代を生きている
そんな同情極まりない環境にて
特に目立ったタイプでない弟に彼女ができたのだ。

そんな彼にどんなロボット彼女ができたのか、とおもしろ半分に写真を強要すると、
目鼻立ちがはっきりした女の子のプリクラが届いた。
前髪をセンター分けしても成り立つ、あの?美人顔である。
そしてまったく、陰湿な感じがしない。同人誌が好きそうな感じもしない。

私と母は彼の手柄に、底知れぬ手腕を実感し、
初めて「男」を感じたのだった。

勝負パンツでもプレゼントしたいと思う。






うららかな日曜の午後、なんとなく家に帰るのがいやで、
読みかけの小説もあることだし、新宿都庁前近くのスタバで読書にふける。

打海文三という小説家の本に傾倒している。
彼が描くのは、
マフィア、警察、公安、が対立し、無秩序でアナーキーな世界。
いつどこでテロが起こるかわからない舞台で、そこ生まれてしまった少年少女の生き様が等身大に描かれている。やらなければ、やられる。
そんな何でもアリな時代に
踏まれても、しつこく、ずぶとく生きていく彼らの強さが眩しい。

最近読んだ、終身雇用のリスクを説く本といい

「安定系会社に勤め、まあまあ生活できるレベルのぬるま湯にいる」
という今の私が、ぼんやり抱くマンネリな現状への危機感、不安を見極めたくて、
本に、真逆な思想なり、無秩序な世界観を貪欲に求めてしまうのだろう。


結局、そんな激しい世界の物語を読みながら、寝てしまう。
午後のまどろみの中、その仕事の無い日曜日の惰性に充実感を覚えました。
圧倒的に休みが無い。
たいてい出張は、土日を挟まれるし、今週は会社に行かなきゃで、2週連続no holiday。
基本的に今日明日レベルの締め切りがたくさんあるなかやってると
お昼食べる時間ももったいなくて、だんだんとすさんでくる。

でも、この時期に遊ばなければ、いつ青春を謳歌するんだ?

といつも終電で悔しさを噛みしめ
週末ちょっとだけ早く終わらせたあと、気の知れた相手と酒を飲みまくる。

こんな調子の私に誰でも良いから

「仕事がイヤなら辞めてもいい。俺が稼ぐ」


という小栗旬的プロポーズしてくれたら、一気になびくなーって
思う今日この頃。

でもまあどっちかというとこの社会は
「仕事大変なんだね」と同情してほしい人でいっぱいなんだと思うけど。