ごきげんよう、柘榴です。
自担!かわいい!カオス回でもかわいいぞ自担!!
そんなわけで、アニメ『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話「小麦粉から作る超ひも理論」の感想とゆるい考察、時々小ネタ紹介を書いていきます。前回の感想&考察はこちら。
なお、今記事でいう「原作」は主にショートストーリーやドラマCD、公式Twitterなどを指しています。
★考察:アニメにおけるシャッフルユニット
原作では比較的最近出た設定であるシャッフルユニットまで、まさかアニメでも採用されるとは。
ただ原作からの捻りがないのではなく、かといって原作の関係性を完全に無視するのでもなく、まさに力加減が絶妙(byツバサ)な描写となっていました。


【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
原作では「MY♥MILKY♥WAY」と呼ばれるエル・アール・テルマのチーム「ピタ」。作中屈指の常識人であるツバサまであのノリだった影響もあり、のほほんとしたこのチームが今回まさかのリアクション要員に。
シチュエーションのカオスが過ぎるため若干わかりにくいが、活発なエルが引っ張り、アールがささやかに共感やサポートをしてユニットを安定させ、二人がテルマの頑張りを支えるバランスなのは原作通り。


【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
原作での「NEBULAS」ことルイ・シャイ・アルトのチーム「ゴラ」。一見ツッコミチームのように思えるが、彼らは担当声優をもして「ボケツッコミしかいない」と言わしめた天然プリンス集団。
NEBULAS名義の原作楽曲ではルイにもアルトにも「尊敬するシャイに歌い方を寄せている」という逸話があり、そんな憧れの的のシャイが、アニメでも文字通りユニットの中心に立つ。
今回彼らが設計担当だったのは、ルイが数学好き=数字に強いという連想からか。


【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
原作の「WONDER CORONA!」にあたるアトム・キラ・ツバサのチーム「ス」。ここがもっとも原作のシャッフルユニットと役割分担が異なる。原作ではアトムとキラの張り合いや突発的な行動をツバサが呆れたり承認する関係性だが、アニメではツバサが「他のユニットに勝つこと」を目的に描写されているため彼はアトムと同じ土俵に立ち、二人のライバル関係をキラが見守るバランスとなっている。これはどちらかと言うとシャッフル未確立のUNICORN Jr.登場初期のノリに近い。
うどんシーンで流れた楽曲は、原作の三人がWONDER CORONA!名義で発表した「ビバ★ラッ★チュ」。同楽曲は実際に先日行われた『Rejet Fes.2017』のライブパートで披露されており、それが原作ユーザーの笑いに拍車をかけていく。
キラがここで下手にお馬鹿キャラ路線(※原作のキラは公式で“馬鹿”と紹介されています)にいかず第4話から一貫してよき先輩キャラでいたのは、残り数話のところでキラのキャラクターを散らかさない巧妙な選択だと言えます。そう考えると、アニメのツバサがいわば戦闘マシン気質なのも、アトムと張り合える人材に穴を開けない造形だと言えるのではないでしょうか。
あとは割と個人的な視点ですが、“美少女”揃いの「ピタ」が材料調達のために登山、儚げな「ゴラ」が設計・建設なのに対して、もっともステレオタイプの“男らしい”チームに合致する「ス」が料理担当な辺りもジェンダー攪乱的で、2017年の価値観にブラッシュアップされた作品という感じがしていいですね。
★演出:シャッフル以外の原作描写
今回はシャッフルユニット以外の原作要素も少なからず挿入されており、今まで描写されなかった設定をどんどん回収しています。

【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
原作でもアニメでも、指導の一環として時に後輩達を振り回すのがLAGRANGE POINTの二人。正反対な性格のキラとシャイは、強固な信頼関係の下なんだかんだで波長が合う。

【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
「麺なら粉から!流すなら竹から!麺つゆならまず新鮮な水から始めるべきだ!」
アニメでは焼肉好きとアホの子加減が前面に出ていてバカ舌のように見えるアトムだが、むしろ彼は料理が大の得意。上記の台詞も大言壮語に聞こえるが、うどん作りの手際のよさから鑑みるに、時間さえ許せばそうめんも作れたのでは?

【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
原作のUNICORN Jr.登場初期のシャッフルはシャイ・ルイ・テルマが主流だった。テルマはデビュー前からルイに師事していた設定を持つ。かわいい。

【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
庇護欲を駆られるほど可愛らしいテルマは、同時に転んでもへこたれない一番の体力自慢。かわいい。
★演出:アイドル達のこの密-Meet to-な関係
ついに九人全員集合が実現した今回。メインであるMARGINAL#4の倍以上の人数での作劇となる中、九人の関係性が過不足なく描写されていきました。


【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
九人の配置。アトムがツバサとぶつかり合い、そこにルイとの対立関係まで持ち込むのは今回に限って蛇足であるため、再配置の際にはアトムとルイの間にテルマが入り、クッションの役割を果たしている。
アルトがもっともあちこちに移動しているのは、彼が放浪キャラだから。

【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
ボウルから溢れだす水は「溢れだすアトムとツバサの感情」の暗示。


【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
「仕方ありません。やるからには、完璧なものを設計しましょう!」
流し装置の設計に本気で応え、ついには物理的に遥か高みにいるルイ。うまく本気を出せない性質のルイだが、本気になったら誰よりも「格上」であることを示唆している。
シャイがいる場で(内容はどうあれ)ルイが自発的に本気を見せたことや、シャイがその本気の姿を見守っていた描写には、なかなか意義があったのではないでしょうか。
第5話や第9話などこれまでの展開を経ていなければ、第4話のルイとシャイによる「つい僕も『本気で応えないと』って。おかしいですよね」のシークエンスからの、このような進展は見られなかったでしょう。ルイまわりの描写で彼の成長をさりげなく演出するのが本当にうまいんですよ、このアニメ。
★感想:いわゆる脚本家の雑感
とんでもないカオス回を生み出した今回の脚本担当は、前回から引き続き福田裕子先生。テレビアニメ『プリパラ』等でも数々の脚本を手掛け、シリアスからカオスまでなんでもアリなお方です。

【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第6話より】

【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
福田先生の担当回は第6話のUNICORN Jr.デビュー回、第9話の過去回想回、そして第10話のシャッフルユニット回と、どれも原作要素が顕著なもの。原作要素を鮮やかに組み込みつつ、一方でアニメのツバサの戦闘マシン気質は、人物同士の感情描写に秀でた福田先生ならではのテイスト。
私事ですが、福田先生には前述の『プリパラ』で毎回滅茶苦茶に楽しませていただいていたので、まさか『MARGINAL#4』にまで関わってくださるとは思いもしなかったんですよ……!
もしマジフォー二期が決まってそこでも福田先生が関わってくださる時には、ぜひシャイが後輩の美少年達を従えて王子様ムーヴぶちかます回とかやっていただきたいですね(※福田先生は『プリパラ』で天才カリスマ王子様アイドルが美少女侍らせて大活躍する話を書くのが天才的な先生です)

【©Rejet/MARGINAL#4 FC/『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話より】
福田先生の回だもの、そりゃあこういうコンテが切れるお話になるわ。
そんなわけで、『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』第10話のあれこれでした。
もう残すところ数話とか信じられない……自分の中では三年放送の女児アニメだと思っている節があるので、余計に実感がわきません。そもそもマジフォーは女児アニメでもないのだけど。
それでは。(第11話はこちら)