虚構の劇団『エゴ・サーチ』観劇っ♪♪ | THEATRE GRENAT ~てあとる・ぐれな~

虚構の劇団『エゴ・サーチ』観劇っ♪♪

THEATRE GRENAT  ~てあとる・ぐれな~-エゴ・サーチ


・・・凄い演劇を観てしまいました。間違いなく、私が今までに観た演劇の中で、一番のクオリティ。あまりに凄すぎて、何度観ても感動しきりで。追加に追加を重ねて、結局6回観てしまいました目


鴻上尚史さん率いる虚構の劇団『エゴ・サーチ』。@紀伊国屋ホール。


驚くべきはやはり、片時も目を離せない鴻上さんの演出力と、役者さん全員の高い演技力。初日は最前列で役者さん個人の細かい演技を堪能したのですが、2回目以降は後方しかも最後列に近く。それなのにガンガン伝わって来る役者さんの力。表情や細かい演技も全く色褪せることはありませんでした。何より、舞台芸術としての完成度の高さ。派手なセットは使用しなくても、人間の力でここまで面白い舞台が観られることに、圧倒的な「演劇」を感じました。凄かったです。本当に、凄かったです。


物語は、沖縄情緒溢れる空気感の中、恋人を死なせてしまったことで記憶をすり替えた「もう一人の自分」として生きている男性と、幽霊になってしまったこの恋人を中心に繰り広げられます。そこに売れないフォークユニットや、ネットビジネスを生業にしているカンパニーの人間模様が絡んできて・・・。


流石なのは、キャラクター設定や物語展開がとても緻密で、演出にも全く隙がないこと。さすが鴻上さん、演劇界の頂点に立つ方。そしてその鴻上さんの要求に応える役者さん達の驚くほどの演劇センスの高さ。初日の完成度の高さもさることながら(カーテンコール4回!)、そこからどんどん上がっていって飛距離をグングンと伸ばす様は非常にエキサイティングで。人間ってこんなにも素晴らしい力を持っているのかと感動しきりです。


私が最高に好きな役者さんである小沢道成くんが今回演じたのは、キジムナーと呼ばれる沖縄の妖精(妖怪?)。もう、言葉に出来ません。実際に観てくださいとしか言えません。圧倒的です。彼は舞台芸術そのものなんじゃないかと思ったり。将来は人間国宝でお願いします(マジで)。彼の演技は本当に凄くて、思い切り後方の席でもその表情や仕草が全部全部伝わってくるのです。その震えるほどの感動を得るのが楽しくて、より後ろの席で観たい、と毎回思ってました。彼が舞台に上がると、その存在感で瞬時に舞台を支配してしまう。本当に素晴らしい役者さんなのですよ。で、一番今回好きだったのは、クライマックスでせっかく助け上げた相手を手放した後の表情と仕草(笑)何度観ても泣き笑いです。


女優さんで驚いたのは、小野川晶ちゃん。今回はコメディエンヌに徹していて、そのはじけっぷりで役者としての新たな引き出しを示してくれました。最初は技巧的で努力の積み重ねを感じたのですが、回を重ねるごとにその明るい魅力を凄い勢いで伸びやかにすっ飛ばしていく様が非常に痛快で気持ちよかったです。


晶ちゃんとは対照的な役者さんである大久保綾乃ちゃんも、一歩間違うと無機質になりがちな技巧的な演技なのに、日を経るごとに潤滑さをどんどん増してとても輝きのある魅力的な女性を見事に演じ切っていました。バイタリティが素敵です。


一番好きだったキャラを演じてくれたのは大杉さほりちゃん。純粋で真っ直ぐな日菜ちゃんは、恋をしてる女性なら誰もが共感できるキラキラな女の子。すごく可愛かったです。さほりちゃんは『ハッシャ・バイ』から拝見していますが、その頃より存在感がグンと増しました。7月のエムキチビート公演でもその確かな実力を遺憾なく発揮していました。


・・・この調子で書いていたら全員の方を書くことになってしまいますね(笑)いえ、劇団員の皆様全員大好きになりました。だって皆様本当に、すごくすごく魅力的なんですもの。際限まで努力する力と、才能とを持ち合わせていて。それが全部舞台から伝わってくるのです。ですから、終演後に皆様にサインをいただきました(画像参照)。私、本当に感動してその役者さん個人を好きだと思ったときにしかサインはいただかないのですよ。


この舞台を観て。心底、虚構の劇団に惚れ込みました。あまりに感動的な公演で、初日から千秋楽まで観られて本当に幸せ。ちなみに、個人的に結構辛いことがあった時期だったのですが、圧倒的な演劇の力で一瞬にして世界を変えてくれて。その素晴らしい人間の力に初日から大号泣、そして沢山笑顔にしていただきました。これからどんなに辛いことがあっても、多分私は演劇を一生観続ける・・・そんな風に明るい未来を描かせていただけることに、心から感謝、なのです。


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